いざ魔王討伐に向けて出発~
「陛下~、そのご配慮、とても嬉しゅうございますわ。でも、私が勇者、最強無双の勇者タイジ様に認定されたのですから、他の者を代用するなどということはできませんわ。王妃だからと言って、自分が選ばれたから嫌です、というのは民に示しがつきません。私は、勇者タイジ様とともに、魔王討伐の旅に出ますわ。でも、リリス、あなたは陛下のために残ってもいいわよ。あなたがいなくなると陛下も寂しいですし、たとえ、もっと若くて、ピチピチした女達に慰めて貰っていても。」
「陛下のことをご心配するお心、感服いたしますわ。でも、それならば王妃様が残ればいいかと思いますわ。王妃様の分は、あ、あくまで戦力のことですけど、私で十分補えますから。それに、私がいなくても陛下はもうお寂しくないようですし、勇者様のことは私に任せて、陛下のもとにお帰りになられるといいかと思いますわ。やはり、王妃の椅子には誰かが座っていないと困りますから、陛下に相手をされなくても、されていなくても。」
ヘルとリリスがにらみ合う中、それをとりなしながら、イシュタルは、
「殿下、申し訳ありません。私は、勇者タイジ様にこのまま付き従うことにしています。それが、私に課せられた運命、使命と思いますから。私のことは忘れて下さい。」
とやや小さい声ながらも、はっきりした、静かな調子で、かつ聞き取りやすい調子で言った。それを聞きながら、何故かヘルとリリスが吹き出して笑って見つめ合っていた。
「お兄様方。いい加減、あきらめていただけませんか?王族たるもの、自分だけ義務を免れようなどとは、民への示しがつきませんわ。勇者様に、ご自分達が選ばないような女達を押し付けようなどとは、神に大きな望みを言って、粗末なお供え品をするのと同様ですわ。あ、それから、あなた、お仕置きは他の女にやらせて下さいね。もう、私は勇者様に・・・される方がいいので。」
とフレイアが締めた。尻をさすりながら。
余談。初陣が終わった、魔族軍を壊滅させた夜、王宮に戻って体を洗う前に汗で汚れた体もご賞味下さい、前日も賞味した、賞味されたのだが、と4人が迫って、タイジが受けての・・・フレイアは他の3人がぐったりしている中で、タイジの上に覆いかぶさって一体になり腰を激しく動かしながら、喘いでいたが、彼がバシッ、パシッと彼女の尻を叩くが、
「いやー。も、もうやめてー。へ、変な癖がー。」
とフレイアは叫び体を痙攣させると、ぐったりとなった。彼女はすっかり、叩く、お仕置きする喜びから、叩かれる喜びを感じるようになっていた。
タイジと人妻Sその他が小遠征から戻って、王宮の謁見の大広間で群臣の中報告した後のことだった。
小謁見室に移動、タイジと人妻Sとクロノス対するは国王、王弟、宰相、元帥、王宮魔導士長その他。
玉座の国王は、また10人ほどの女達を部屋に招き入れ、タイジの前に並ばせた。
「国王陛下は、勇者殿には、この女達を連れて行くようにとのご意向だ。」
と進み出た王宮魔導士長が、跪くタイジに命じるように言った。
「まだ、あきらめていなかったのかよ・・・。この女達を戦わせようというのかよ?逆の意味で可哀想ではないか?」
とクロノスは、女達を見て心の中で大きな大きなため息をついた。
「お恐れながら、私の意志で王妃様達を選んだわけではなく、私のスキルが勝手に王妃様方に反応したのです。」
とタイジが頭を下げたまま言った。しかし、すかさず、
「勇者殿の使命は、魔王を倒すこと。それを己が好色を満足させようとは本末転倒である。陛下の御配慮を受け、この者達を連れて行くがよい。そなたは勇者であろう?好色漢め。」
と言い放った、魔導士長は。
"まあ、好色漢ですよ、確かに。人間も、獣人も、オーガも、エルフも、ドアーフもそれから・・・。でもね、せめて美少女とか大年増とかならともかく・・・とてもとても・・・まあ、そう思うのが許されない好色漢というわけではあるけれど。"
とは言え、流石にブスで老婆は嫌です、とは言えず彼が黙っていると、
「勇者殿もご納得した様子。この者達を連れて出発するということで。」
と勝ち誇ったように魔導士長が宣言した時、人妻S4人が立ち上がり、自分達が最強無双勇者であるタイジに同行すると言い出したのである。
どうしたらいいのか、せっかくの決意でやってきた人妻達、全員初老である、はきょろきょろと周囲を見回すばかりだった。
「しかし、王妃・・・、リリス・・・。そのような危険なところに・・・。」
「そ、そうです。王妃様、リリス妃様、イシュタル妃様、フレイア殿下・・・。この者達に。」
と言いかけた国王と魔導士長だったが、女達の視線に背筋が冷たくなり、それ以上言えなくなかった。
「いいですわね。私達は、国のため、民のため、世界のために、最強無双の勇者様であるタイジ様とともに、魔王討伐のために出発いたします。」
ヘルが宣言するように言い放ち、他の3人が頷くと、国王以下誰も反論することができなくなっていた。




