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第1話 幸せの崩壊

皆様初めまして(=・ω・)ノ

この本を選んで頂きありがとうございます。

お楽しみください( ´›ω‹`)

広い庭園に子どもの声が響いた

 「零人様〜 !遥斗〜! 」

 そう呼ばれて2人の少年は足を止め、後ろを振り返った。その先には日光で照らされ、輝いているシルバーの髪と太陽を飲み込みそうな真紅の瞳をした可愛らしい7歳ほどの少女が走ってきた。

「追いついた〜」

「零人様、今日は何をして遊ぶんですか?」

 満面の笑みで自分よりも背の高い零人の顔を見つめている。

「さあどうしよう。」

 ニコッと困ったような顔をして自分よりも小さい瑠美の顔を見た。

「じゃあ私が決めていいんですか?」

 目をキラキラと輝かせて2人をみた。

「もちろんだ。」

 優しく答える零人

「好きにしろ。」

 素っ気なく答える遥斗

「じゃああそこの木まで走りましょう!」

 瑠美は大きな桜の木を指しながら走った。

また別の日は花の観察をしたり、蹴鞠をしたり、ティータイムをしたりするなど年頃の子供たちと変わらない遊びで過ごしていた。はずだった……

 ある日私の幸せは目の前で壊された。

「瑠美〜」

 大きな声で瑠美を呼ぶ男女の声が屋敷に響いた。

「お父様〜 お母様〜」

 私は大きな声で両親を呼びながら階段の下へかけおりていく。

「準備は出来たかい? 可愛いお嬢様。」

 お父様は私の目線まで腰を下ろして顔を覗き込んだ。

「うん!」

 満面の笑みで大きな声で答えた。

「じゃあ行くか。」

 そう言ってお父様は私の手を引いて、馬車に乗り込んだ。

「あなた、いいの? 仕事が終わっていないのでは?」

 困ったような顔をして母が尋ねた。

「いいんだよ。たまには可愛いお嬢様のお願いごとを聞かないとね。」

 と言い、フッと笑った。

 「ねえ、お父様。お兄様とお姉様がいないんだからせっかくだし、街にある洋菓子が売っているお店に行きたいです!」

 こんな暖かい会話が馬車の中に響いていた。

 しかし、そんな中でも幸せは突然壊される。

「ドン!」

 大きな音が鳴り響いた。私は状況を理解できずぼーっとしていた。すると乱暴に馬車の扉が開いた

「降りろ。」

 太い声で黒いフードを深く被った男が入ってた。そしてお母様の腕を掴んだ。

「きゃああー!」

 お母様が叫けび、そして外へ放り出された。お父様はわたしの腕を強く掴み一緒に男によって外へ出された。そこには黒のフードを被った体が大きい男らしき人たちが5人いた。

 外へ連れ出されてやっと状況が理解できた。襲撃にあったのだと。

「すまないな家族団らんをしていたというのに。仕方ないんだよ依頼を達成するためにはね。」

 そう言ってリーダーらしき男がお母様に目掛けて剣を振り下ろした。私はぎゅっと目を瞑った。目を開けると倒れていたのはお父様だった。お父様はお母様を庇い肩から大量な血が足までポタポタと流れていた。

「なぜこんなことをするんだ!誰の依頼だ!」

お父様は肩に手を当てながら大きな声で見たこともない顔で男たちに怒鳴っていた。

「すみませんが秘密です。と言いたいところですが特別にお話ししましょう。依頼主は言えませんが目的は貴方たちのご令嬢を不安定させることです。貴方たちを暗殺し、ご令嬢を不安定な状態にさせることで、皇太子妃及び次期皇后の座を奪える と依頼主が言っておりました。」

 気味の悪い顔でニコッと私に笑いかけ、背筋が凍りついた。

「大丈夫だ瑠美。絶対私たちは死なない」

 お父様はいつもと変わらない優しい声で抱きしめ、立ち上がった。

「隠し持っていた剣を取り出し1人で五人の男に立ち向かった。」

 さすがお父様一瞬で五人を制圧させた。そしてリーダーらしき男をさらに問い詰めようと腰を落とした。その瞬間

「ドサッ」

 何かが崩れた音がした。お父様だ。大丈夫すぐに起き上がるそう思っていたしかし、お父様は動かなかった。そしてお父様の体から鮮やかな赤色の液体が流れてきた。まさか… そう思い、お父様に駆け寄った。胸が剣で刺されており、出血が止まらないそして脈がない。頭が真っ白になり、その場から動けなかった。

「あなた! 目を開けてよ‼︎ 起きて!」

 お母様が大きな声で焦った様子でお父様の肩を叩いている。無駄だよお母様血が止まらないもの。お父様はもう… そう言おうとしても言葉が出ない。

「瑠美!」

 ザクッ耳元で不気味な音が聞こえた、我に返ると次はお母様が血を流していた。

「えっ」

不思議と涙が出なかった。うそ、どうして。次は私が殺される。逃げないと。そんな言葉で頭の中がいっぱいだった。そんなことを考えていたら

「1人になっちゃたねぇ〜」

 リーダーらしき男が私に近づいてきてそう言った。殺してやるこのような怒りの感情でいっぱいだった。気がつくと刃先が光っている剣が頭上にあり、振り下ろされようとしていた。死ぬ。そう察して目を瞑った。

 「バキ」

 お父様と剣術の練習をしていた時によく聞いた音が聞こえた。

 目を開くと見覚えがある栗色の髪が見えた。

「遥斗のお父様っ」

 花山院当主の花山院光遥。お父様と昔から親交があった人だ。

 知っている人が現れて安心したのか涙がポロポロと出てきた。

 「もう大丈夫だ。」

 私が怖い思いをしていたと思ったのだろう。励ますように優しい声で声をかけた。

「さあ。私の親友を殺したのだからそれなりの天罰を下さないとなぁ。」

 怒っているのかよくわからない声と表情でシルバーの剣を男に向けた。

「花山院の御当主がいらっしゃるとは計算ちがいだなあ」

 男は予想外の人物が現れて焦っているのか。足をゆっくりひいていった。

「退散します。ではまたどこかで。」

 そう言って逃げた。

 ダメ!。逃がすものか。お父様とお母様を殺したのだから‼︎そう思い、追いかけようとした

「ダメだ。瑠美落ち着け。」

 遥斗のお父様は止めた。そして私を抱き上げた。

「なぜですか⁉︎お父様たちを殺したのになぜ追わないんですか! また誰かが犠牲になるかもしれません!」

 遥斗のお父様は悲しい顔で私を見つめた。そうか、男を追ってしまったら私が一人になってしまい私の身に何か起こるかもしれないと考えたからか。

私も黙り込んでしまった。

「さあ神舞邸に戻ろう。」

 遥斗のお父様は私を抱き抱えたまま馬に乗り、私は心の糸が切れたのかゆっくりと目を閉じて深い眠りについた。空は、先程まで太陽は眩しいほどに輝いていたが分厚に隠れ、今にも雨が降りそうな空に急変した。

物語がスタートしました!

これからよろしくお願いします(∩´∀`@)⊃

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