街
執筆経験が無くかなり読みにくい物となっていますが目を通していただければ幸いです。
ここガイナス帝国には行き場を失った奴らが集まる街がある。
犯罪都市ベレトラ――賊、密売人、傭兵、様々な人間が法から逃れる場として転がり込んでくる。
そのようなところに領主など存在するはずもなく無法者のトップたちが街を回しているような状況である。
強力な力同士が抑止力となり結果、治安が生まれるような街。
見渡す限り黒く染まった街だ。
裏路地を歩く全身を包むようなローブを身にまとう一人の女性に体格のいい男二人が詰め寄る。
この風景も日常的であり、その後の展開も読める。
欲望の目を向け男たちは襲い掛かる。
だが、そのはずであった体からは頭部が失われていた。
女性が身にまとうローブからは触手の様なものがチラつき、彼女の体からはボリボリと何かを貪るような音が聞こえる。
そして、先ほどまで生きていたであろう男達の体は闇に消えていった。
こんな街で女が一人で出歩くはずもなく、そういった類は娼婦か先ほどの様な人間ではない何かだ。
そんなことも分からなかった彼らはここの不十分な噂を聞き好き放題できると勘違いしやって来た戯けであろう。
俺はそれを見届けると自宅の門を開いた。
簡素なつくり、すすがついたような灰色の壁と床、そこに置かれた木製の机に革の椅子。
今日も情報屋としての仕事を始めるとしよう。