幼女な僕と悲しい世界
陰鬱とした気持ちで自室へと戻る。そのまま倒れ込むようにベッドに身体を埋めた。
お爺様から聞いた話で涙が止まらない。あまりにも酷い話だった。
一見平和に見えるこの世界、その平和の代償は世界の半分と異世界人の魂。
前回勝った世界は地上、負けた世界は魔界となり、地上に召喚された異世界人は勇者として、魔界に召喚された異世界人は魔王と呼ばれた。
今いるこの世界はかつて魔界と呼ばれていて、お爺様はこの世界で魔王として召喚された異世界人、そして地上に召喚された勇者はお爺様の弟だった。
二人は当然争いを拒んだ。
お爺様と弟、そして二人の審判役に選ばれた女性の三人で二つの世界を救い殺し会わなくて済む方法を探す旅に出た。
だけど、それは無意味に終わる。
元々お爺様の弟は身体が弱く、この世界に召喚された時にはすでに病魔に犯されていた。
病気で弟は死んだ。そして世界のシステムはそれで勝敗の判断を下し弟の魂まで食らったそうだ。
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その次の日から、僕は毎日お爺様から魔道具やこの世界の事を教わった。
属性記号の基本的な使い方や応用、数式の組み立て方、複数の魔石を用いた魔道具の作り方など。
お爺様の教えてを受けて三ヶ月たった今では、自分で数式を組み立てて、オリジナルの魔道具を作れるようになったのだ。
最近は、お爺様の教えを受けてない。
お爺様は体調を崩してしまい、医者の見立てではもう長くは持たないとの事。
僕は今、お爺様に見せる為のある魔道具を作っていた。




