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女神は死神(仮)へ再就職希望しましたっ!  作者: き・そ・あ
第1章 死神さんと運命の女神と
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3 自分の仕事は楽しいか?

 天界へと魂を持って帰ったレアは魂回収箱に持ってきたモノを入れると、特にあてもなく歩いていた。

 魂回収箱っていうのは、使い終わって寿命が来た魂を綺麗にクリーニングして新しい体に入れる準備をするの。魂のリサイクルね。

 天界、って言っても、人間界との街とそんなに変わるってところは少ないの。

 むしろ、人間界よりも人通りも少ないし閑散としているようにも見えるわ。

 ベージュっぽいレンガ造りの家屋が多くて、天使様、女神様がいる世界。


 でも、人間界よりも階級にうるさい分、生活してて息が詰まる時があるの。レアは、そんな天界があまり好きじゃない。

 その階級社会の象徴とも言えるのが一番奥に見える大神殿。中には大神ゼウス様とその護衛の神々がいるみたい。


 レアみたいな女神だと、お目通りもかなわないから聞いた話では。ってだけだけどね。

 協会もあるから、大神殿に行けないような女神は教会でゼウス様へお祈りをするのがこの世界の秩序。


 天界は巨大な、ほんっとうに想像もできないくらい大きな杖の上にある世界。

 大伸ゼウス様と創造神テストリカポカー様によって創造されたと言われているわ。

 杖の尖った先端を暗黒の大地、つまり闇の王バルバトスの支配する世界に突き立てられているて、雲を抜け、途方もないほど高い位置にあるのがレアたちのいる天界。


 その杖は何本もあり、天界は杖の上に成り立っているって神話があるの。

 杖の上って言っても、平らだし、すごくひらべったいから住み心地が悪い、なんてことはないわ。

 立地なんかより、息の詰まるようなこのカツカツな階級制度の方がよっぽど嫌い。


 今日もいつもどおり、仕事も終わったしそのまま家に帰ろうと思ったんだけど、興味本位でレアの足はいつ

 もとは少し遠回りして帰っていた。

 ベージュ色の家屋の中で、少し目立つ建物が見えてくる。


 2階建ての少し大きな建物。

 赤茶色のレンガ造りで、天界でも人がチラホラと出入りしている建物。

 壁には大きく『仕事紹介』と書いてある。


 ようは、転職者向けの職業斡旋場なんだけど、まだ子供のレアのは無縁の場所だった。

 最初みんなと会った時にも言ったけど、女神って、そんないいものではない。とレアは思ってるんだよね。

 特に、戦闘には不向きだし。

 魔族が来たら戦わないといけないし。

 レアには、そんなこと無理。


 だから、もう少し危なくない仕事を選ぼうかなって。

 そろそろ、人間界では夜が明けた時間になるせいか、多くの女神や天使は今天界にいないの。だから、今ならお姉ちゃんに見つかることもないと思う。

 普段からあまり顔は合わせないけど、見つかるとこんなところに来ること絶対に反対されそうだし。


 ・・・どうしようかな。


 そんな思いで建物の周りをグルッと歩いて考えたり、近くの椅子に座って考え込んだりしていたけど、勇気を込めて目の前にある大きな扉を開き、中に入ってみた!

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