2 ドアを開くと
ドキッドキッ・・・
心臓の音が、耳から聞こえる。
怖い。怖いです。できれば逃げ出したいくらいです。呼吸が荒くなって、舌が乾く感じ。
ドアノブに手を伸ばすだけ。
たったそれだけの行為がレアにはとても緊張する行為です。
(どうしよう・・・実は、あの二人魔族とかじゃないですよね・・・。きっと、大丈夫ですよね。むしろ、
レアは食べられたりしませんか?!・・・あぁ、でもフローラが一人で頑張っているのに・・・。)
レアはドアノブの直前まで手を伸ばして中の光景を思い出してしまいました。
強面のおじさんが二人・・・。
虐げられてるフローラ。
この状況、女神として放っておいていいはずがない!!
がちゃっ!!
「こ、この悪漢ども!!何をしていますか!今すぐこの家から・・・。から。・・・」
レアがドアを開けると、そこには目を疑る光景がありました。
ドアの向こう側にはフローラたちがいるはずでしたが、見えるところには・・・壁?
なんでしょう。木材の板のような・・・。
「あれ?ここ、入口ですか?」
コンコンっと板を叩いてみる。
軽い音が聞こえます。これは壁じゃなくて、本棚かなにかの家具ですかね。板も薄くて柔らかいし。
「今立て込んでんだ!!客なら出直してこいっ!!」
壁?の向こうから男の人の声が聞こえました。それも、けっこうお怒り気味な。
ガタガタっ!!ドドン!!
「きゃぅっ!!」
目の前の板が大きく揺れて、なにか凄まじい物音がしました。
思わずその場に座り込んでしまうレア。
びっくりです。
そりゃーもう、いきなり目の前の壁が揺れてものすごい音がしたんです。
し、心臓に悪いです。
「ご、ごめんなさァい!!」
「ちょ、ちょっと待ちなさいよ!あんた、いつもの女の子でしょ!?こーゆーときこそ助けなさいよ!」
レアは立ち上がるとそのまま後ろ向きになって逃げ出そうかとしてしまいましたけど、フローラの声が聞こえて逃げる足が止まりました。
そ、そうだ。この中にフローラがいるんだ。助けなくちゃ。
「うるせーぞガキ!黙ってろ!おいっ!!外のやつ、余計なことしたらテメェも埋めちまうからな」
!!!。
も!!?今、も。って言いましたよあの人!誰か既に埋めたのでしょうか。
今まさにフローラへ対して、
『うん!ごめんね、今助けるよ!!』
とでも言いたかったのに、レアの口は半開きのまま言葉を失ってしまいました。
ど、どうしましょうか。
「おい、外のやつも監禁したほうがよくないか?裏から出て連れてこい!」
「へい」
あぁぁぁっ!!
そんな、レアのお迎えなんていいですからっ!どうかそっとしといてください!!
中では何が起こってるか知らないけど、このままいくとレアは間違いなく捕まってしまうようです。
どうしよう・・・。どうしよう・・・。
レアはとにかく捕まらないようにフローラの家から離れることにしました。




