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0話【始まりの朝】

11/10に大幅改訂

 ◆ ◆ ◆

 …ぇ…るねぇ…はるねぇ…!


  あぁせっかく、いい夢見てたのに…あと少しで…



「はるねぇ!はるねぇ!起きて!」

だけど、弟の(いくさ)は妨害してきた。


「んん~ん、後ちょっとだけ…」

「んな悠長なこと言ってられないよ!家出るまで後10分しかないんだって!」


  あぁもう…ホント(いくさ)はうるさいんだから…。

 後10分もあるんじゃない…




  ………は?


「まって!後何分!?」

「15分、すんません嘘つきました」

  と戦は謝りながらも呆れたように私のベッドの横に座っていた。


この風景もいつもの日常だ。

しかし、今日はちょっと違って…


「朝練がぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」


と私は急いで飛び起きた。

そんな私を見て戦は顔をしかめて


「はるねぇ、朝から五月蝿い、だから早く起きろって……「ーーあんたにかまってる暇は無いわ!急がないと!」


 この物語の主人公の1人、私、雲切(くもぎり) (はる)は今年地元の高校に入学したばっかの女子高生で…

そして、今日は所属している剣道部の朝練。

 大会近いのに…


「ヤバイヤバイ!ヘアピンどこ!?」


などとひとりで探し物をし(暴れ回っ)ていたら


「はるぅ…?あんたまた寝坊してんの?まぁいいわ、学校の方から電話来てるわよ」


 などと言ってはいってきたのは大学院生の姉、(あめ)だ。

それにしても、さすが我が進学校(※自称しかも公立だ)タイミング悪すぎる…。


「は、はい!雲切です!」

『あっこちら、剣道部顧問の鍛地(かじ)です。』


ーー死んだなぁ


などと思いながら電話を受けていたら、


『えっと…大丈夫?と、とりあえず今日の朝練の話なんだけど…』

と、鍛地(かじ)先生が続けた。


もうどんな罰でも受けようと腹をくくった時、鍛地(かじ)先生が


『何か武道館の電気の配線が切れちゃったらしくて、今日1日武道館に入れないので、今日朝と放課後の練習無しで』


と、かなりの幸運に恵まれた…。


「………ッシャ!……」

思わずガッツポーズをした所


『…雲切さん?聞こえてるよ?』

「あっすみません…」

『まぁ、というわけでよろしくねー』

と、電話が切れた。


 私は(あめ)に受話器を返した後、

「たーすーかったー」

と、ベッドに転がった。



「良かったわね、朝練なくて」

と雨が笑いながら言い、部屋を出ていった。

「ホントに…」

と安心して、私は毛布を被ろうとしたら…



「で、晴、なんであんたはまた寝ようとしてるのよ。」

すぐに雨が戻ってきて私の毛布を剥いだ。

「えっいいんじゃん…後30分は寝れる…よ…」

私は抵抗して、取り返そうとしたが


雨と戦の見事な連携プレイで手の届かない場所に置かれる。



「はい!起きる!」

と雨が私を立たせた。


「にゃぁぁ…」

「はるねぇ、の返事が人間じゃなくなってる」


と、戦は横で大爆笑。


「ダダこねんじゃないわよ!あんた高1でしょ!」

「にゃぁお!」


などと暴れ回っていたら

「バカ姉おふた方、そろそろ俺行くね」

と、戦が立ち上がって声をかけてきた。


その様子に私が

「戦、今日はやけに張り切ってるなぁ…」


とつぶやくと、戦が

「当たり前じゃん!今日、バーチャル実戦講座があるんだよ!」

と興奮した様子で返してきた。


 ちなみにバーチャル実戦講座(省略名…VCC(ヴァック))とは。

 5.6(ごろく)年前、どこぞの国立大が政府の援助を受け、開発されたスーパーコンピュータ"HIEN(ヒエン)"を使い作り出したのがバーチャル世界"SINPU(シンプウ)"だ。

 そのSINPU(シンプウ)を使い政府が考えついたものがバーチャル実戦講座・VCC(ヴァック)だ。


 VCC(ヴァック)は全国の中学生がSINPU(シンプウ)の中で争い

 それによって戦略的思考を養う、という名目(・・)の元、中学生の必須科目となっている。


「よくやろうと思うわよねぇーあれ、難しいじゃない」

 と、私はボヤいた。

「そんなこと言いながら、はるねぇだって中隊長務めてたじゃん」


 戦はニヤニヤしながら言った。

「べーだ!んなこといいながら自分は中学の総指揮官じゃない!」


 そう、戦は体力はないくせに戦術にたけているので中2の1学期には最年少の総指揮官として今も戦っている。


 ーーだから、戦に言われるほど悔しいというよりもムカツクものはない。



「まぁとりあえず、今日は防衛大に進学してる人が多いってことで有名なチームと戦う事になっているからかなり楽しみ。」

 と、クスクス笑いながら戦は靴を履いた。


「じゃ、行ってくるねー!はるねぇまた寝ちゃだめだよ?」

 といいながら、ドアを開け外へ出た。


「起きたもん!今ちゃんと起きてるもん!」

 私は言い返したが、

「はいはい、起きたねえらいえらい」

 と、雨は苦笑している。

「もう、あめねぇまでバカにしてさ」

とつい私は不貞腐れた。


 ーーまぁ、寝坊する私がいけないんだけどさ!


「じゃあ行ってきます!」

 と戦。

「ちょ、待ちぃ!ちゃんとあのシャーペン持った!?」

 と雨は慌てて確認した。

「大丈夫だよ!そんないつも確認しなくても」

 と戦は苦笑した。


 そう、いっつも雨は戦にはシャーペン、私にはヘアピンを身につけたか確認してくる。

 そしてその度に何故いつもそんなに慌てて確認するのか、と私と戦は不思議に思っていた。


「一応だよ!一応!というわけでいってらっしゃい!」

 と雨は言った。

「はいはい、いってきまーす!」

 と戦はかけていった。


 ーーーーーーーーーーーー


 戦が出た後、私はのんびりと準備をして家を出た。

 少し歩き十字路を曲がると2人組の男女がいた。


大地(だいち)咲滴(さつみ)!おっはよー!」


 と、私は走って後ろから2人に抱きついた。


「わぁ!もうやめてよ晴ー」

 と笑う咲滴。

「うわっ!?あぁ何だ、晴か。おはよう!朝練大丈夫なのか?」

 と心配してくれる大地。

「ごめんごめん、今日朝練なくなったんだー」


「えっなんで?」

 と咲滴が不思議そうに聞いてきた。

「なんかね…」

 と私は今朝の話をした。


「マジか」

 と大地はいつもにしては控えめな反応。

「でも誰がどうやって切ったんだろな?」

 と首を傾げて大地が言った。


 ーーーーえ?


「えっ?意味がわからない」

 と自分が言ったのかと思いきや、発言したのは咲滴だった。

「なんでそう思ったの?」


「えっだってさ、配線なんかなかなか切れないもんだしさしかも、そもそもうちの学校配線地下に埋めてんじゃん」

と大地が即答する。


ーーそうだった。うちの街は景観を守るため条例によって、数年前に大規模工事をして全ての配線を地下に埋めたんだった…。


 ーーならどうして?どうして切れる?


「どうせ地震とかで切れたんじゃない?」

 と咲滴が言ったが、大地が

「それはない、だって俺昨日ずっと起きてたもん」

 と言う。


「それ、単にあんたの寝不足で感覚狂ってただけじゃなくて?」

と咲滴は大地の顔をのぞき込んで少し笑いながら言った。

「うるっさいなぁ…とりあえず無かったんだって!」

と大地が少し不機嫌そうに言った。



 そのまま問題はうやむやになってしまい、3人は疑問に感じながらも学校へと向かった。


 しばらくのんびりと歩き、もうすぐ学校というところで


「なにあの人」

 

咲滴がものすごく顔をしかめながら指さした方向には、こんなに暑いというのに分厚いコートを来た人が壁に寄りかかり立っていた。


「すげぇ寒がりなのかな?」

 と大地が相変わらずのとんちんかんな答えを言った。

「ばか!そんなわけないでしょうが」

 と咲滴は呆れたように言った。

「さすがダ……「ーーそんな事言っていいのかな?」

 と大地がにやつきはじめた。


「んなこと言いながら、咲滴だってこの前のデートで…」

「わぁ!黙らっしゃい!そのこと暴露したらあんだだって!……「ーー別に俺は構わないけど?」


 ーー咲滴一本負け


「そんなことよりも、結構時間やばいよ!」

 と私は2人に言った。

「えっ!?嘘!マジで!?じゃ、じゃあ急がないと!」

 と咲滴は脱兎のごとく大地から逃げようと路地の中に走っていった瞬間。


 男がゆっくりと、路地の真ん中に立ち行く手を阻んだ。



 突然目の前に目の前に現れた男に咲滴は驚きサッと素早く相手との間をとった。


「ごめんなさい、何のようでしょうか?」

 と咲滴は丁寧に話しかけた。


 男は何も答えずに、ゆっくりとこちらに顔を向けた。

 フードのせいでしっかりと顔は見えないが殺気だっている事は感じる。


 男は突如こちらにゆっくりと向かい始めた…


 私たちは下がるほか方法がなかった。


 男が「砂川…大地…草間 咲滴…雲…切…晴…認識完了…任務コード…ゼロイチ…カイシ スル…」

 とブツブツ言った後、先までとは違い、素早くこちらに距離を詰めた。


 男は大地に飛びかかり、押さえ込もうとした。


「まって!なんすか!?ごめんなさい俺のそっちの趣味はないんですが!」

 と、大地はテンパっていた。


 男は容赦なく大地を押さえ込み「「ウゴクナ…」」

 と、大地に殴りかかったが…

「はぁぁぁぁ!!」


 咲滴が男に向け、正拳突きを食らわせ男がひるんだ瞬間に大地が蹴っ飛ばし間合いをとった。

「サンキュー咲滴」

「お礼は?」

 と咲滴はさっきの意趣返しか余裕綽々と言った。

が、大地は額にキスをして「ありがとう」

と言った。


 ーー咲滴、二本目取られました。


 しかしそうこうしているうちに、男は立ち上がり金切音を出しながら

「ヴ…グゥ…ア"ァァァァ!!!!」

 と叫び始めた。


 その瞬間私達は周りをその男に似たフードの集団に囲まれていた。


「えっやばくね…?」

「アハハハ…」

 と私と大地は苦笑いした。

「笑ってんじゃないわよ!どう考えてもピンチでしょ!」

 と咲滴は顔を青くしたがすぐに冷静になり強行突破しようとしたが、守りが異常に固く無理だった。


 ーーガチのEMERGENCY(緊急事態)


「オーマイガ…」

 と大地。

「ほぼ積みゲーだわね…」

 と咲滴。

「あははどうしよっか…」

 と私。


 ーーどうしようもない事は私でもわかってる!!


「とりあえず、耐えるだけ耐えるしかなさそうだな」

「まぁそうねぇ…私たちは素手でも行けるけど、晴は…大丈夫ね」

「うん、今日部活ないのにいつものくせで持ってきちゃったから」


 と、私は返答して竹刀を袋から出して威嚇ながら素早く空を切り相手との間合いを十分にとった。


 ーーーーさぁ来るなら来い!!


 私達はジリジリと少しずつ下がり、壁際によりお互いの背中がぶつかった。


 その時!ーー「「ヴグァァァァ!!!!!!」」


 フード集団が私達に向かって飛びかかった。


 上段からの攻撃を竹刀で薙ぎ払いそのまま下がらせ下方からの蹴りをジャンプして避けて空を横に切り、目の前の2体を下がらせた。


 と、着地した途端中段へと殴りかかってきたのでギリギリ竹刀で受け止め弾き、

蹴っ飛ばしてKO(ケーオー)。スカート盛大にめくれた…


 などと一瞬思考が停止している時に上からの攻撃が来たので竹刀で流しそのまま地面に落とす。

ちょい八つ当たりがてら踏み潰す。

すると横から膝蹴りが来たのでギリギリで避け懐に入り込んできた敵の腹に蹴りを入れた…



 ーーーーーーーーーーーー


 しばらく私達は防いでいたが、敵はやられてもどんどん回復していく…

 そんな時に…


「きゃあぁぁぁぁぁ!!」


 咲滴が吹っ飛び後ろの壁にぶつかり、そのままズルズルと落ちた。


「…ぅ…あぁ…ゲホッ」

と咲滴を血の塊を吐いた


「咲滴!」

と大地はそっちに集中がいってしまい、大地も吹っ飛ばされた

「う…がぁ…」


 そんなふたりにフード達は容赦なく追い詰める。


 ーーなのに私は自分のことで精一杯だ

そちらに行きたいけれど、自分に向かってくる相手を払うので精一杯だ。


 ーーハヤクシナイト、サツミタチガ…




 しかし突如、銃声と共に雷が降り私達の周りが一掃された。


 そのうえ、私は首根っこをつかまれ、後ろへと下げられた。


「きゃぁっ!」


 そしてその突如現れた女性は


「【雷の守護碧ライトニングプロテクション】!」


と、叫び私達の周りに電撃のバリケードを張り、こちらを振り向いた。


「大丈夫か!?ごめんな来るのが遅くなった!」


 そこには、長い黒髪を少し逆立て


 稲妻(いなづま)纏い(まとい)


 腕や顔に謎の紋章(マーク)が施されていた


 雨が立っていた……


To be Continue…

かなり誤字ってる(or日本語おかしい)可能性が、ありますがご指摘いただけると嬉しいですฅ^._.^ฅ

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