81.リャーシャに来ました
しばらくの間は”眷属の箱庭”で過ごした。その後はそれぞれの部屋に戻って時間を潰した。
そして、ついに大雪が終わる頃になった。
「やっとだ〜。長かった〜」
「おう、そうだな。で、出るのか?」
「うん。今の内に宿取らないと、空きがなくなっちゃうもん」
「よし、じゃあ行くか」
ルディも行くのかな?
「あれ?ルディも来るの?」
「おうよ。どうせ暇だし、しばらくオービスにいることにした」
「ふ〜ん。まぁいいや。『扉』行くよ〜」
僕はオービスへの扉を開き、空間をまたいだ。
「よし、行こうか」
僕らはリャーシャの入り口近くに出た。雪はすっかり溶けきっている。つい昨日までは数mは積もっていたんだけどな…
「で、どうすりゃいいんだ?」
「もう少し行ったとこに入り口があるから、そこから入るよ」
「了解」
今は午後の1時過ぎ。リャーシャの一番近い街からは、大体3時間あれば着くので、怪しまれることはないだろう。
僕らは入り口に行く。
「あ、」
「ん?どうかしたか?」
入り口に行く手前で気がついたのだが、
「そういえばさ、ルディは身分証明できるものはあるの?」
「ねぇな」
「だよね〜。はぁ…」
この世界では身分証明ができない場合、入るのに結構な手間と時間が掛かる。
さて、どうしようか?
「何がありゃいいんだ?」
「ギルドカードとか、ステータスプレートとか」
「ふむ、そうか。なら今から作るから、ちょっと待て」
「あ、そうだったね。作ればいいんだった」
ギルドカードは登録されていないと使えないから無理だけど、ステータスプレートなら問題なく使える。
「よし、これでいいな」
「どれどれ…ステータス抑えてから作ってよ。これはおかしいから」
「あ、そうだったな。ええと…こうか?」
「うん、大丈夫だね。じゃあ今度こそ行こうか?」
「おう」
高すぎるステータスを直し、見られても問題ない状態にしたので、今度こそリャーシャに入ろうと思う。
僕らは入り口に行く
「身分を証明するものは?」
「ほい。ギルドカードとステータスプレート」
「よし、通っていいぞ。ようこそ、リャーシャへ」
入り口の兵士は、少し不思議そうな顔をしたが、普通に入ることができた。
「おお〜、でかいね」
「だな。人も随分頑張ってるみたいだな」
「そうだね」
入り口から入ってすぐに大通りがあり、その道の向こうに巨大なドームがあった。
大会はそこで行われる。
大会まではあと7日ほどあり、参加者は大会2日前まで募集されているので、まだ参加は可能だ。
だが、ほとんどの参加者はもうすでにエントリーしている。おそらく神野たちもすでに来て登録しているだろう。
「ところで、エクは参加しないのか?」
「あ〜、どうしようかな。別に参加してもいいんだけど、弱くてつまんないじゃん?」
「ああ、そう言えばそうか。なら縛りプレイでもすればどうだ?」
「おっ、いいねそれ!じゃあ、相手に一回でも触れられたら、降参するってことで!」
「能力はどうするんだ?」
「魔力以外は70まで使用可にする」
「それならいけるな。俺も参加したほうがいいか?」
さすがに、ルディが出ると勝ち目がない。
「あ〜、僕がつまんないからダメ」
「そうか…まぁいい、なら早く行こうぜ」
「そうだね。確か、参加登録はあのでかいドームだったはず…」
「自信ないのかよ…」
「ははは〜。まぁ、とにかく行ってみようよ」
「そうだな」
僕らは大通りを歩き、ドームを目指す…
「いや〜、遠かったね」
「遠いんじゃなくて、人が多かったんだろ」
歩くこと15分。やっとついた。
もう大会まで7日なのもあり、人がかなり多くなっている。
…宿とれるかな?
「そうだね。さて、登録は…」
「あれじゃねぇのか?」
ルディが受付のようなものを指差して、僕に教えてくれる。
「それっぽいね。行ってみよう」
「おう」
ドームの入り口の横にある受付のようなところに行く。
「ようこそ、リャーシャ帝国闘技場へ。大会の参加ですか?」
「あ、うん。ルディ、あってたみたいだね?」
「おう、そうだな」
どうやら、ここであっていたようだ。
「ええと、2人とも参加でしょうか?」
「いや、こっちだけだ」
「そうでしたか。大会について、説明は必要でしょうか?」
「あ、うん。お願い」
「では説明いたします。まず、大会は予選と本選に分かれます。予選は、A~Eまでの5つに分かれて行います。ここでは、フィールド内に最後まで残った2名を勝利とします。そして、各グループから勝ち残った2名ずつ本選に出場します。次に、本選は予選から勝ち上がった10名に加え、シードとして6名が加わった合計16名で行われます。今回のシードは前回の優勝、準優勝の2名と勇者様が2名に加え、推薦が2名だそうです。そして、本選はトーナメント方式で行います。トーナメントはくじ引きで決め、相手を戦闘不能にするか、相手を降参させることで勝利となります。また、武器や魔法の使用に制限はありません。説明は以上です。ルールは後でお渡しする紙をご参照ください。他に何か質問はありますか?」
「いや〜、ないよ」
どうやら、神野たちはシードで出るようだが、2人ってことは安井は出ないのかな?
「では、参加料20Bです」
「はいよ〜」
「次に、身分の証明できるものと、この紙にサインを」
「えっと…何なのこの紙?」
「はい。大会においての負傷は自己責任であるので、それに同意するというものです」
「ああ、そうなの。じゃあ、ほい」
僕は渡された紙にサインし、受付さんに渡す。
「では、登録完了です。当日はこの番号札をお持ちください。この札がないと参加ができませんのでご注意を。そして、こちらがルールです。違反した場合はどのような事情があろうと、失格となりますのでしっかりと読んでくださいね?」
「ほ〜い。じゃあ、ありがと」
「いいえ。では、頑張って下さい」
「よし、じゃあルディ行こうか?」
「あ、おう。この後は宿を取るんだったな?」
「うん。早く行かないと、空きが無くなっちゃうよ?」
僕らは、宿を取るためにドームを後にし、通りに出る。
「なぁ。そう言えば、なんで宿を取るんだ?」
「え?なんでって、宿取ってないと不自然でしょ?」
「あ〜、それもそうだな。参加者が宿に泊まってなかったら不自然か」
「ほら、そんなこと言ってないで、宿探してよ〜」
「おう、わかった」
僕らは、宿を探す…
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「やっぱり空いてないね〜。裏通りは幾つか空いてたけど」
「そうだな。やっぱ大通りから少し離れてるけど、さっきのところにしようぜ?」
「うん、そうだね。じゃあ行こうか」
しばらく探したが、大通りに面した宿は全て埋まっているか予約済みで、裏通りの宿はある程度は空いていたが、そこまで質がいいところはなかった。今行っている場所は、その中でも一番良かったところだ。
「さて、じゃあここでいいんだな?」
「うん、いいよ。ほら入ろ?」
「おう」
さっきの場所から少し離れて、ドームから10分程度の場所にある”彷徨いの宿”なんていう、よくわかんないネーミングの宿に着いた。
チリン…
「ようこそ…って先ほどの人たちでしたか。お泊まりですか?」
「うん、大会が終わるまでね」
「そうでしたか。では一泊、朝食夕食付きで30Bで8日間の2人部屋ですので、480Bです」
「じゃあ銀貨5枚で」
「はい。では、銅貨20枚のお釣りです。部屋は2階の201です。鍵は出るときにはお借りいたします」
僕はお釣りと部屋の鍵を受け取る。
「ほ〜い。わかった。ルディ〜」
「お。エク、終わったのか?」
「うん、部屋に行くよ」
「おう」
僕らは階段を上がり、部屋に行く…
「ここだね」
ガチャッ…ギィイ
鍵を開けて中に入る。
「う〜ん、やっぱり狭いよね?」
「確かにそうだな。まぁ、普通の宿だし、仕方ないだろ」
部屋は、6畳くらいの部屋にクローゼットとベットが2つ、後は机と椅子があるだけだ。
「それもそうなんだけどね。さて、じゃあルディ。僕はここで魔道具作ってるから、遊びに行ってていいよ。これお小遣い」
「おう…って、銀貨2枚かよ。まぁいいや。じゃあ行ってくるわ」
「うん、行ってらっしゃい。夕食までには帰って来なよ〜」
「わかってる」
ルディは部屋を出て行く。
「さてと、じゃあ作ろっと」
最初に作る魔道具は、僕の能力を抑えるものだ。
大会で、わざわざ自分で能力を押さえておくのは面倒くさいので、能力を制限する腕輪的な物を作ろうと思う。
「とりあえず、『創世:リング』…これに、飾りをつけて…制限するのを…これでよし。さぁどうだ」
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名前:エクレイム
種族:神魂
性別:ー
年齢:1017
称号:暇人 鬼畜 外道 ドS 快楽主義者
読書家 知識人 異界人 不老不死 虐殺者
悪霊 黒龍の英雄 世界の管理者
神に居たりし者 迷宮攻略者 上級冒険者
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職業:嘘つきの王 レベル:error
筋力:70
体力:70
耐性:70
敏捷:70
神力:SSS
知力:70
属性:想像
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うん、うまくいった。
スキルは修行中に気づいたのだが、いつの間にか消えてた。いまだにスキル名を言いながら使うのは、その方がイメージが楽…って前にも言ったかな?
まぁいいや。
「よし、じゃああこれと。次は、観戦用のやつ」
大会を観戦するために、高機能な双眼鏡を作ろうと思う。
「まず、『創世:双眼鏡』…これに、透視と拡大をつけて…うし、終わり」
こっちは簡単に終わった。とは言っても、2つ作るのに合計で10分と掛かってないけどね。
「じゃあ、夕食まで横になってよ。どうせやることはないし、ルディが戻ってきたら呼んでくれるでしょ」
僕はベットに横になる。
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