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74.変わっていました

 「あ、このままじゃ帰れないや。」


 俺はシャルドネを吸収してから、自分の空間に戻ろうとして、肉体が変わったままなのを思い出した。


 「確か…肉体の基本はこれになるけど、別に肉体を作り変えるのはできるんだよね。」


 シャルドネの記憶には、確かに肉体の基本はこれにはなるが、作り変えるのは可能だというのは知っていた。第一に、そうじゃなければ、シャルドネにも翼があったみたいだし。


 「ええと、この状態に神力を出して、覆って、そのままなりたいものに変化させる…」


 俺は、体を神力で覆い、なりたいものへと変化させる。ちなみに、神力は魂力が”神魂”になった時に、格上げされたもので、魔力の数千倍分のエネルギーだ。だが、こちらは魂を自分で破壊しなくても、勝手に発生しているので、魂力とは違って楽である。


 「あ〜、さすがに一回じゃ無理だな。まずは翼を…よし。」


 翼をしまい、性別を戻し、体格を戻し、元の俺にする。結構時間が掛かるが、初めてなのでしょうがない。


 「ふぅ、じゃあ戻るとするかな。『扉、メインルーム』さて、どうロメに説明しよう…」


 俺は空間をまたぎ、元の俺の空間へ戻る。



 「う〜ん、ばれなきゃいいんだけど。これ、以外と疲れるな。」


 ばれなければ問題はないのだが、変化している状態だと意外に疲れるのだ。それに、能力も本来の一割程度しか使えないようだし。


 「とりあえず、無理してないってことにしてロメに話そ。」


 無理をしたって言うと、またロメに怒られそうだったので、普通に魂の吸収していたら、進化したってことにしようと思う。


 「さて、ロメのところに行こ。」


 俺は書斎に向かう…



 「ロメ〜。」

 

 俺はいつものように、扉の前でロメを呼ぶ。


 「はい。主、どうかされ、まし、た、か?」

 「ん?どうしたの?」


 俺の近くまで来ると、ロメが地面に突っ伏した。


 「なんか、主。変なエネ、ル、ギー纏ってま、せんか?その、せいで、ものすご、い威圧感で、す。」

 「あ、そうなの。ちょっと待って…」


 どうやら、神力が体から漏れているらしい。確か、記憶の中に神力を纏うと普通の生物…つまり神魂以外の生き物に対して、神々しい雰囲気を醸し出して身動きを取れなくするらしいことがあった。ロメの記憶にあった、ハイエルフに対して生物が崇めていたのは、そういう理由があったからのようだ。


 とりあえず、これを抑えればいいんだよな…こうかな?


 「どう?」

 「あ、ああ、楽になりました。しかし、今のは何なのですか?」

 「ええとね、魂を吸収してたら、なんか進化した。そしたら使えるようになった。」

 「進化…ですか。」

 「そ。どうやら一定の魂の量を超えると、生き物はだいたい全部進化するみたいでね、俺の魂がその一定量を超えたみたいで、進化してきた。」


 嘘は言ってないぞ。事実だ。


 「なるほど。それで先ほどから、魂が変なのですか。」

 「みたいだね。それに、体が変わっちゃったし。」

 「へ?それは一体どういうことなのですか?」

 「ええとね…進化すると、一旦魂だけの状態になって、その後に体を作るんだけど、ミスって女の子になっちゃった。ははは〜。」

 「笑い事じゃないような気がしますけど…」


 ロメの表情が引きつっている。苦笑いというやつだ。


 「大丈夫だよ。俺が俺であることには変わりないし、ロメも気にしないでしょ?」

 「え、ええ。主が主であるなら…まぁ。」

 「と、いうことで。戻っていい?体作るの面倒なんだよ。」

 「はぁ、まあいいですよ。」


 よし、許可はとったし問題ないだろう。


 俺は、体を元に戻す。一瞬俺の体が光に包まれると、元の状態に戻る。


 「どうよ?」

 「くくくく…ははははは。何ですか?その可愛らしい姿は!はははっ!」

 「あれ?変かな?」


 なんか笑われたんだが…


 

 「い、いえ。そうではないのですけど…くくっ…いつもの、きりっとしている主が…くくくっ。」

 「ああ、違和感がありすぎて面白いと。」

 「は、はい…くくっ。」

 「じゃあ、そういうことだから。」

 「しょ、承知しました。くくっ。」


 ロメが、笑いをこらえながら書斎に戻っていく。そんなに面白いかね?まぁいいか。とりあえず、この体の能力を試したい。


 「あ、解析したらどうなるんだろ?スキルは、魂に刻まれてるらしいから、今でも使えるはず…」


 そういえば、まだやっていなかったわ。

 記憶によると、スキルは魂に刻まれている、世界の補助を受けた技能らしい。世界に溜まったエネルギーを使い、魂に技能を刻み込むのがスキルの基本らしいので、その気になれば俺はスキルが作れるということだ。まぁそんなことは後でいいとして。とにかく、魂に刻まれているのなら、今も魂はあるので使えるんじゃないかな?ということだ。


 「よし、とにかくやってみよう。『解析』!」

 


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 名前:設定してください

 種族:神魂

 性別:ー

 年齢:17

 称号:暇人 鬼畜 外道 ドS 快楽主義者

 読書家 知識人 異界人 不老不死 虐殺者

 悪霊 黒龍の英雄 世界の管理者

 神に至りし者 迷宮攻略者 上級冒険者

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 職業:嘘つきの王 レベル:3272

 筋力:AAA

 体力:AAA

 耐性:S

 敏捷:SSS

 神力:SSS

 知力:SS

 属性:想像

 スキル:創世 世界掌握 神眼 使徒創生  

 思考進化 能力操作 解析 念話 再生 

 言語理解 魔導知識 究極武術 肉体変換

 技能作成 偽魂操作 世界記憶

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 


 まず、名前がなくなってるし。それにステータスを数値で出すのを”解析”は諦めたみたいだよ。というか、いつの間にか誕生日も過ぎてたみたいだ。

 それになんか、見事に神様みたいになってるよ。どうやらスキルも魂が変化したせいで、昇華しているようだ。

 ”創世”って何さ。世界を作れと?


 「うん、気にしたら負けだな。さて、名前は…いつも通りエクレイムでいいや。さてと、『扉、空白世界』とりあえず、試してみようか。」


 俺は、空間を移動する。




 


 「さて、じゃあスキルをかたっぱしからやりますかな…」


 俺は、新しく手に入れたスキル群を試す…



^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^


 まずは”創世”。これは、名前の通り好きなものを創り出すスキル。とにかく、なんでも創ることができる。生物、無生物、その世界にない物、といった感じにどんな物でも創れた。しかも、いろいろと能力とか特性を付けたりもできる。ちなみに創るために使うのは神力だけだ。あと、創ったものは任意で消せる。


 次に”世界掌握”。世界の色んなものがわかるスキル。どこに誰がいるとか、どこで何が起きているとか、とにかく世界にあるものが全て感じることができた。


 ”使徒創世”は神力を帯びた眷属が作れた。しかも、何のコストもかからずに。いや、神力は使うがこれはすぐに回復するので、換算しないとしてだけど。


 ”能力操作”は、”身体制御”の強化版。ついでに、ステータスの書き換えもできた。どうやら、隠密や隠蔽、軽業や立体機動など、いろいろな身体の補助スキルが1つになった感じだった。


 ”再生”は、”自己再生”が自分以外にも使えるようになったもの。持ち物とか、生物なんかも元どうりに直すことができた。


 ”言語理解”はそのまま。どんな言葉も理解できる。猫や犬、魔物に挙げ句の果てには植物まで、なんでも聴こうと思えば、言葉が理解できた。ただ、植物を踏んだりすると文句を言われるので、普段は使いたくはないな。


 ”魔導知識”は魔法関連に関する、この世界に存在する知識。魔力の消費量を抑えるだとか、威力をあげるだとか、いろいろな知識が考えるだけで頭の中に浮かぶ。それに、常時更新されているようだった。


 ”肉体変換”は、俺が翼を引っ込めたり、見た目を変えたりするのに使うスキル。神力を纏い、体を変化させるのを補助するスキルだった。これを意識しながらやると、楽に変化ができる。ただし、能力が下がったりするのはそのままだったが。


 ”技能作成”はスキルを作るスキル。俺を含め、対象にスキルを刻み込むことができた。まぁ、俺にスキルを刻み込むと、他のスキルと被るせいですぐに消滅したけど。


 ”偽魂操作”は、俺が擬似的に魂を作り、別の体に乗り移ることができた。その間、俺の体はその魂の中にあるので解除するとすぐに戻れる。だが、問題は乗り移るとその体の持ち主は死んでしまうことだ。まぁ、俺のおもちゃになるためなのでしょうがない。


 最後が”世界記憶”。これは、この世界に起こった出来事の記憶。意識すれば、見たい記憶が観れる。


 

 「まぁ、こんなところかな。いや〜、つかれた。『創世』」


 俺は、疲れたので”創世”で椅子を創って、そこに座る。

 ちなみに、俺の格好は”創世”で創った、常に俺の体に丁度いい大きさになり、着ているとほぼ良い温度に保ち、破壊不可かつ自動浄化になっている、白に赤のラインの入ったローブと、ゆったりとした薄い水色のシャツと、グレーの長ズボンだ。翼は邪魔なのでしまっている。ちなみに着ている殆どが女物だ。

 いや、仕方がないだろう。俺は今、女の子になっているのだから。あと下着も女性用だ。男物だとスースーして気持ちが悪いのだ。

 え?男になればいいって?嫌だよ、体作るのは結構疲れるんだよ。まぁ確かに、慣れてないってのもあるけどさ…それでも、きつくないランニングをやらされている状態が、ずっと続いてる感じなのだ。やりたくはないだろう?翼だけで、もうこれ以上はパスだ。


 さて、そろそろ再開するかな。休憩は結構したし。


 「よし、じゃあ神力の威力でも見てみようかな。」


 まだ、神力を使って魔法を使っていなかったので、やってみようと思う。


 俺は、椅子から立ち上がり、椅子を消す…


意見、感想等あったらお願いします。

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