61.迷宮へ行く準備をしました
「お客様、閉館時間です。」
「はぁ〜、疲れた。この本片したら行くよ。」
俺は図書館で情報取集…というか読書を楽しんでいた。”並列思考”と”完全記憶”で迷宮の情報収集をしながら、普通に読んだことのない本を読みあさっていた。ここには王国図書館になかった本も多少ながらあるのだ。
「さて、じゃあ帰るかな。」
俺は本を元あった場所に戻し、宿に帰る…
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「ただいま〜。」
「おかえりなさいませ、主。」
俺は宿に戻った後、夕食を食べて、”メインルーム”に戻ってきた。
「じゃあ、久しぶりに続きをやろうか。」
「はい、では資料を準備してきますので、先に”空白世界”でお待ちください。」
「りょうか〜い。『扉、空白世界』…じゃあ、先に行くね。」
俺は扉を開き、空間を移動する。
「お待たせしました。こちらが主のいない間に行った、検証とその結果です。」
ロメが紙の束を持って、こちらに来る。
「了解。じゃあ読むから、その間に奴隷連れてきてよ。」
「承知しました。」
ロメは扉を開き、”悠久の監獄”へ行った。
「さて、どうなったのかな?」
俺は資料を読む…
どうやら、魔力については、この間出した結論で確かなようで、他には属性についてと魔力と寿命の関係についてがまとめてあった。
「…よし、じゃあ今日は属性の実験をやろう。」
「実験と言いますと?」
「属性魔法が、世界の空気中に溶けている魔力に干渉することであり、属性はその溶けている魔力の性質によるものなら、自分の魔力を無理やりそれに近づければ、その属性の魔法は使えない?」
「なるほど。では、その実験は誰がやるので?」
「それはもちろん俺がやる。」
当然だ。俺が、別の属性の魔法を使うために始めた研究だもの。俺がやらずに誰がやるのだ。
「…承知しました。では、F,W,A,Gを一人ずつ呼びましょうか?」
「うん、そうしてくれ。」
「F1,w1,A1,G1こちらへ。」
「「「「はい。」」」」
どうやら、奴隷たちのロメへの恐怖は薄れてきたようで、あまり声に恐怖が混じらなくなっている。
「じゃあ、1属性ずつ魔力を出して、それを俺が同じ性質の魔力を作り出すってことでいい?」
「ええ、大丈夫でしょう。ではF1、魔力を放出しなさい。」
「はい。」
F1が魔力を出す。俺はその魔力を見て、同じように魔力を変質させる…
「ぬぬぬ…結構むずいな。」
なかなか同じ性質にはならない。どんな感じかというと、赤で塗った紙を白紙に戻して、今度は青に塗れって言われているようなものなのだ。なかなかに難しい。
「う〜ぬ…」
俺は同じような性質になるまで頑張る…
「主!同じになってます。」
「あ、まじで?」
「はい。性質は同じ、魔力の世界への干渉も近くなっています。」
始めてから1時間と少しくらい。やっと魔力が同じになったようだ。これで火魔法をつかたらできるだろうか?
「じゃあ、やってみるね。『火よ。』」
ポッ…
俺の前にライター程度の火が灯る。
「おお〜!出来たぞ!出来たぞ、ロメ!」
「はい。おめでとうございます。」
「おお〜。」
今ので、大体魔力を変質させるコツはわかってきた。しばらく練習すれば普通に使えると思う。
「では、次にいきますか?」
「いや、もうちょっと火魔法に慣れたら、次に行こう。」
「承知しました。」
俺は、自分の魔力を一部火属性の性質に変質させて、それで魔法を使ってを繰り返す…
「よし、じゃあ次に行こうか…ってどうしたのロメ?」
俺の魔力が簡単に火属性を出せるようになった頃、なんかロメが俺の方を見て驚愕していた。
「…主、魔力に火属性を帯びた部分が常にありますが、意識していますか?」
「いや、してないけど?」
「もしかしたら、主の魔力そのものが変化しているのかもしれません…一度確認されてみては?」
「あ〜、そうだね。『鑑定』」
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名前:松井 新一郎
種族:人間
性別:男
年齢:16
称号:暇人 鬼畜 外道 ドS 快楽主義者
読書家 知識人 異界人 不老不死 虐殺者
悪霊
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職業:嘘つきの王 レベル:49
筋力:3800000
体力:45800000
耐性:2080000
敏捷:2335000000
魔力:14567800000
知力:45700000
属性:風 闇 空間 火
スキル:改変 隠蔽 実現 隠密 鑑定
並立思考 完全記憶 思考加速 速読
異世界言語 身体制御 眷属化 眷属強化
神眼 魔力支配 自己再生 眷属召喚
空間掌握 陣記録 鍛治 念話 究極武術
眷属生成 霊操作
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あれ?火属性が増えてる。それに”魔眼”が”神眼”に変わってるし。代わりに霊視が消えてるけど。
「火属性が増えてるんだけど。」
「…どうやら、主の魔力が変化し、属性そのものが増えたようです。」
「ふ〜ん。じゃあこのまま、全部の属性をやったら全属性持ちになるね。」
「確かにそうですが、”時”と”光”はありませんよ。」
「あ、そうだったね。まぁ”光”は神野たちが持ってるし、”時”もその辺の人を鑑定したら、そのうち見つかるでしょ。」
明日からやってやろうじゃないか。きっとそのうち見つかるでしょ。
「そうですね。ですが、このまま続けますか?どのようなことが起きるかわかりませんよ。」
「別に問題ないよ。俺には”自己再生”があるから、どんな状態になっても再生するし。」
俺のスキル”自己再生”は、かなり異常なスキルだ。
一度、うっかり”烈炎”で右腕を消し飛ばしちゃった時があったのだが、燃えたところから即座に再生したのだ。
「そもそも、”自己再生”がどのようなスキルなのかわからないのですよ?」
「あ〜、それはこれが終わったら検証しよう。さて、じゃあやるよ。」
「…承知しました。W1魔力を放出しなさい。」
「はい。」
さて、じゃあ属性をどんどん増やすとするかな。
俺は、魔力を変質させ、属性を変えるのを繰り返した…
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