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33.道具を作りました

 俺は、城を出てカーランの店に来た。


 「おや、シンかい。いらっしゃい、今日は2回目だね。どうかしたのかい?」

 「うん、この卵を入れられるくらいのリュックサックってある〜?」


 俺は抱えてる卵を見せながら言う。ちなみに言うと、卵には常に全力で魔力を込めている。


 「ちょっと待ってな、今持ってくるよ。」

 

 カーランが奥に引っ込む。

 にしても、ここって本当なんでもあるよな…


 「こんな感じでいいのかい。」

 「うん、大丈夫だよ〜。それを2つちょうだい。あと、タオル何枚かくれる〜?」

 「少し待ちな。タオルは何枚いるんだい?」

 「4枚くらいあればいいよ〜。」

 「あいよ。今持ってくるね。」

 「うん、わかった〜。」


 カーランが奥からリュック二つとタオル4枚を持ってくる。


 「リュックが1つ20B、タオルが1枚4Bで合計56Bだよ。」

 「はい、これでちょうどかな?」

 「1,2,3,4....56、ちょうどだね。また何か必要になったら、おいで。」

 「うん、またね〜。」


 俺は店を出たところで、リュックを『改変』で材質をミスリルに作り変える。

 そこにタオルを入れて、卵を入れて背負う。


 「これでよし。もう片方は石井にやろう。」


 俺はリュックを持って、城に帰る…


^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^


 「ただいま〜。」


 「はぁっ!ていっ!…」

 「拓巳!しゃがめっ!」


 ブンッ!…ガキン!


 まだ訓練してた。仕方がない、少し待ってるとしよう。


 


 50分くらいして訓練が終わる。

 その間、俺はリュックから卵を出し、座って膝の上に乗せて魔力を込め、地面に下ろしたテラを見ながら終わるのを待ってた。


 「今日はここまでだ!明日もここに集合だ!では、解散っ!」

 「「「はい。」」」


 神野たちがこっちに歩いてくる。


 「新ちゃん待たせちゃったみたいで、ごめんね。」

 「気にしないでいいよ〜。石井くん、これリュック。タオルもあるから、ここに卵入れるといいよ〜。」

 「おお〜、買ってきたのか?悪いな、ありがとう。」

 

 俺は石井に、買ってきたリュックを渡す。


 「しっかり育ててね〜。」

 「当然だ!」

 「きちんと育てないと食べられちゃうよ〜。」

 「え、マジで⁉︎」

 「嘘だよ〜。多分…」

 「多分ってなんだよ、怖えぇな。」


 もちろん、俺の作った道具にそんな欠落はない。きちんと契約者には牙を剥かないようにしている。

 例えば、何をしても好印象を与える精神系の魔法とか、無条件で服従したくなるような精神系の魔法などのように、精神からしっかりと服従させるための陣が組み込まれているのだ。


 俺らはその後、話をしながら部屋に戻る。



^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^


 部屋に帰ってきた。だが、やることがない…どうしようか。



 そうだ、俺が寝ている間もしっかりと魔力を注げるように、道具を作ろう。

 というわけで、まずワイバーンの鱗と爪の残りを取り出す。


 「さて、どうやってつくろうかなぁ〜…」


 作りたいのは、俺から卵に魔力を供給する道具なのだが、いまいち思いつかん。



 魔力を送る、魔力を送る、魔力を…あ、失敗作の中にそんなのがあったような気が!


 俺はアイテムルームを漁る…



 〜しばらくお待ちください〜



 探すこと、20分。やっと見つけた。


 「見つかった〜。失敗作も、一応取っておいてよかったわ〜。」


 これは、俺の余ってる魔力を貯めようとして作った物なのだが。俺から、魔力を吸い出すまではいいのだが、その後そのまま放出してしまう、という欠落品なのだ。


 よし、じゃあこれをもとに作り変えよう。


 俺は魔法陣を描き出し、修正点を描きなおす。 

 まずは吸い出す魔力量をあげて…次に放出する方向を決め…魔力を吸い出す対象を決めて…これでよし。


 試運転をしてみるとするか。

 

 『吸収』『供給』起動。


 俺が魔力を込めると、陣に魔力が吸われるのがわかる。また、吸われた魔力はちゃんと、放出用に作った陣から放出されているのが、魔眼で確認できた。


 「問題はなさそうだな。あと、もう少し吸収量をあげても大丈夫だな。」


 俺は吸われる魔力量を増やし、陣をワイバーンの爪、2つにそれぞれを刻み込む。


 「あとは、紐で俺と卵を繋げばいいな。」


 鱗を長い紐にし、その両端に2cmくらいに小さくした爪を取り付け、全体をミスリルにする。


 「これで卵と俺を繋げば…」


 俺は”吸収”の方の爪のついた紐を俺の手に結び、残りを卵に結びつける。

 

 「よし、これで完成。」


 きちんと俺の魔力が卵に送られているのが視える。

 さて、これだけの魔力を注いだら、何が生まれるのか楽しみだな。


 「あ、この陣って上手くやれば、拷問用の陣が作れるな。」


 空気中から魔力を吸収して別の陣に送れば、半永久的に陣が起動できる。それで、精神系の魔法起動させれば、いい感じなのが作れそうだな。


 俺は魔法の製作に取り掛かる…

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