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生成AIで遊んでみた

お探しの聖女様は、なくなって、いらっしゃいません

作者: 詞乃端
掲載日:2026/06/06

※『お探しの聖女様は、なくなっていらっしゃいません』をテーマに、生成AIでストーリーを出力させてから、自分だったらこうしますと妄想した設定を生成AIに読み込ませて生成した短編を、自分なりに加筆修正した結果。

※生成AIを、元になった短編の出力や用語検索等に使用しています。


かつて世界救済の幕が下りた異端の地、深い谷底の底知れぬ闇へと、己を(かば)ったせいで(うしな)われた片割れを忘れられぬ悲劇の聖女は、身を投げた。


――というのが、吟遊詩人が国中に広め、勇者も信じ込んでいる悲しき物語の全貌である。


まあ、実際は違ったが。


深い谷の入り口で、後見人である大神官から贈られた豪奢(ごうしゃ)な聖衣を脱ぎ捨て、ありふれた旅人の服に着替えた本人は、その足で元気に北へと向かっていた。


◆◆◆


「ほんとに、――男同士で結婚なんて、むりぃぃぃぃぃ~っっっ!!!」


辺境(へんきょう)()んだ空に、十八歳になったヨハンの魂の叫びが木霊(こだま)する。

疲労(ひろう)困憊(こんぱい)による現実逃避の追憶(ついおく)からの、うっかり刺激されたトラウマが、彼の口から噴出(ふんしゅつ)したのであった。

かつて世界を救った『始まりの聖女』の再来と(うた)われた白金の髪は、いまや手入れもされず、雑に紐で結わえられている。瞳の蒼銀(そうぎん)の色彩は変わらぬままだが、かつての(はかな)げな美少女の面影は、ここ一年ばかりの環境激変によって急速に霧散しつつあった。


「うるさいぞ、ヨハン! 声を出す余裕があるなら、その(いのしし)の脚をしっかり持て!」

「そうだよヨハン! ここで落としたら、今夜の猪鍋が泥臭くなるじゃないか!」


ヨハンの前後を固めるのは、この辺境の神殿を仕切る、恐るべき二人の大先輩だった。

一人は、白髪交じりの白金の髪を短く刈り込んだ、岩のように頑強(がんきょう)な武闘派爺系神殿長、オラフ。

もう一人は、同じく白金の髪を三つ編みにして、肩に猟銃を担いだパワフルな中年シスター、カタリナ。

二人の瞳もまた、ヨハンと同じ蒼銀。実は彼らも、長年にわたって世間に広く薄く拡散した『始まりの聖女』の血を引く遠縁であり、ここではヨハンも『親戚の不健康な引きこもり坊や』という設定で通されていた。


「だ、だって、オラフ神殿長、シスター・カタリナ……重い、重すぎます……! う、腕がちぎれる……!」

「甘ったれるな! 大神官の野郎に飯を抜かれていたツケを早く取り戻せ! 食わねば筋肉はつかん!」


息も絶え絶えにヨハンは訴えるものの、武闘派爺オラフ神官長は、『引きこもり坊や』の主張をにべもなく切って捨てる。

ヨハンだけよろよろと足を進めた三人組は、血抜きのため(のど)をバッサリ切られた猪を担いで森を抜けだし、神殿へと向かっていった。

なお、猪の血の匂いが辺りに漂うが、オラフ神官長とシスター・カタリナは、気にも留めない。


――辺境の神殿周辺の森の、頂点捕食者の地位は、固定されて久しいのであった。


◆◆◆


どすんと、神官長とシスターの二人がかりで仕留めた巨大な猪の死体が、神殿の裏庭に下ろされる。

ヨハンはその場に大の字にひっくり返り、ぜぃぜぃと激しい息を吐いた。


十六歳で世界を救うまで、ヨハンは死んだ双子の片割れ「カタリーナ」の身代わりとして、悪徳大神官に食事を制限され、小柄で細身の「聖女」であることを強制されていた。それは、聖人よりも聖女の方が、貴族からの見合い話や賄賂(わいろ)をふんだくりやすかったという、汚い大人の都合だ。

だが、遅れてきた声変わりと男としての成長期により、世界に瘴気(しょうき)をまき散らしていた大禍(マガツカミ)を討伐した時点で、ヨハンが聖女の身代わりを続けることは限界を迎えていた。欲深い後見人のせいで、野心に満ちた勇者との婚姻話が進む中、ヨハンは神官長にすべてを暴露(ばくろ)。神殿の最高権力者の協力を得て、谷底へ身を投げたという「聖女の死」を偽装したのだ。

辺境に来ておよそ一年。二人の大先輩たちに、三食きっちり(主に肉を)食べさせられた結果、ヨハンのひょろガリだった体躯は急速にガタイが良くなり、背もぐんぐんと伸びていた。


ふと、猪の解体を始めていたオラフ神官長が、けものじみた動きで体の向きを変える。


「おい、ヨハン。神殿の方に馬の足音が近づいてくるぞ」


オラフが鋭い目で街道を見据えた。

カタリナが、猟銃のボルトをカチャリと引く。


「……嫌な予感がするね。この、傲慢(ごうまん)で大層な魔力の気配は」


ヨハンは心臓が跳ね上がるのを感じた。


――まさか、あの男が来たのだろうか。


ほどなくして神殿の門を叩いたのは、金髪(きんぱつ)碧眼(へきがん)の、非の打ち所がない凛々(りり)しい美丈夫(びじょうふ)――勇者だった。

その後ろには、かつて共に旅をした仲間たち、そして、ヨハンが「しっかり者のお姉さん」と慕っていた女性騎士、ジークリンデの姿もあった。

ジークリンデは、ハシバミ色の髪をきっちり結い上げ、毅然(きぜん)とした態度を(くず)さないが、その瞳には深い疲弊(ひへい)と哀しみが宿っている。彼女は『聖女カタリーナ』の死に強いショックを受け、騎士の身分を返上していた。今回は、神殿長に声をかけられ、この辺境の神殿で心機一転、奉仕活動をするためにやってきたのだ。……が、そこに「聖女生存の噂」を聞きつけた勇者が無理やり同行してきたため、彼女の不快感は頂点に達していた。


「ここに、聖女様がいらっしゃると聞いて()せ参じた!」


勇者が朗々と声を響かせる。

応対に出たのは、エプロン姿で猪の血を浴びたシスター・カタリナだった。


「聖女? ああ、私のことかい?」


カタリナがにやりと笑う。彼女の白金の髪と蒼銀の瞳を見て、勇者一行に緊張が走った。


「お、お前が……? いや、私の探しているカタリーナは、もっと小さくて、可憐(かれん)で、守ってあげたくなるような……」

「はっ! 昔は『戦場の聖女』なんて物騒(ぶっそう)な二つ名で呼ばれたこともあったがね。あんたの言うハチミツみたいに甘ったるい娘じゃなくて悪かったねぇ!」


勇者は目に見えて落胆し、仲間たちと「また空振りか」「『始まりの聖女』の血筋なんて、どこにでもいるからな」と(ささや)き合った。彼らが探しているのは、あくまで『小柄で細身の美少女である聖女カタリーナ(♀)』なのだ。


……猟銃を担ぎ血塗れエプロンを(まと)う、がっちりとした体躯のいかつい中年シスターでは、断じてない。


その時、ジークリンデの視線が、裏庭から()うように出てきた一人の青年に注がれた。

白金の髪、蒼銀の瞳。

猪の狩りやら運搬やら解体やらを手伝わされ、返り血と泥に塗れ、体力の限界で足元をふらつかせながら。


「ぜー、はー、……もう……、筋肉痛で、死ぬ……」


虚ろな目で情けない声を上げている、背の高い、しかしどこか見覚えのある顔立ちの男。


ジークリンデは息をのんだ。


顔立ちの骨格、あの頼りない困り眉、そして何より、旅の途中で何度も自分を癒してくれた、当代随一の清らかな聖気の残滓(ざんし)


(カタリーナ……!? いや、男……!? え、男だったの!?)


衝撃の事実がジークリンデの脳内を駆け巡る。しかし、同時に彼女の胸を満たしたのは、(あざむ)かれた怒りではなかった。

生きていた。理不尽な大人たちに縛られ、あの過酷な旅の果てに、谷底に落ちて死んだと絶望していた私の大切な「妹」が――いや、「弟」のような彼が、泥塗れになりながらも、必死に生きて、――生きていて、くれていた。

張り詰めていたジークリンデの心の中で、何かが弾けた。

気がつけば、彼女は勇者を突き飛ばし、ヘロヘロになっているヨハンのもとへ駆け寄っていた。


「ちょっと、あなた! 大丈夫!? そんなに青い顔をして、息が上がっているじゃない!」

「ひゃいっ!?―― ジ、ジークさん!?」

「静かにしなさい! ほら、すぐに横になって。私が看病してあげるから!」


ジークリンデは、守るべき『聖女』を失って以来死んでいた瞳に、猛烈な庇護欲の炎を宿し、ヨハンをきつく抱きしめた。その凄まじい勢いに、ヨハンは完全に怯えている。

それを見た勇者と仲間たちは、呆然と口を開けた。


「おい、ジークリンデ……お前、聖女が死んでからずっと、心を閉ざしていたのに」

「まさか、あのむさくるしい辺境の若者に……一目惚れしたのか!?」

「なっ、違っ……!」


ヨハンが弁明しようとするが、ジークリンデがその口を力強く片手で(ふさ)ぐ。


「ええ、そうよ! 私はこの神殿に残り、この人を支えて生きていくわ! だから勇者様、あなたとはここで実質的にお別れです。さあ、聖女様がいないと分かったなら、早く王都へお帰りなさい!」


勇者は、美しくも恐ろしい形相のジークリンデと、完全に腰が引けているヨハンを見比べ、ため息をついた。


「……ふん。聖女カタリーナの面影を追うあまり、あんな芋臭い男に走るとはな。哀れなものだ。行くぞ、ここには我々の求める『聖女』はいない」


名声欲と野心に満ちた勇者は、最後までヨハンの正体に気づくことなく、吐き捨てるように言って(きびす)を返した。彼にとって聖女とは、自身の栄光を飾るための『都合の良い美しい道具』でしかなかったからだ。成長期を迎え、(たくま)しく、泥塗れになって生きようとする青年のことなど、勇者にとって、もはや一瞥(いちべつ)をくれてやる価値もない。


そして、勇者一行の馬車が、砂煙を上げて去っていく。

望まぬ客人たちを見送った後、神殿の裏庭には、妙な静寂(せいじゃく)が訪れた。


「……ジ、ジークさん、あの、苦しいです」


ヨハンが弱々しく声を上げると、ジークリンデはようやく腕の力を緩め、にっこりと聖母のような(しかし目は据わった)笑みを浮かべた。


「さて、『カタリーナ』様。ゆっくり、じっくり、今までのことを説明してもらいましょうか。……あなたが『女の子』じゃなかった理由も含めてね?」

「ひぃっ! ごめんなさいいぃぃぃ!」


ジークリンデの笑顔に悲鳴を上げるヨハンの後ろでは、オラフ神殿長とシスター・カタリナが豪快に笑いだした。


「よし、新入りも加わったことだ。今夜は盛大に猪鍋だ! ヨハン、お前は肉を五人前食え!」

「この()も鍛え甲斐があるねぇ!」


◆◆◆


かつて世界を救い、悲劇の結末を迎えたはずの少女。

勇者が今もなお、世界中のどこかに隠れていると信じ、血眼になって探し回っている可憐な少女。

だが、どれだけ世界をひっくり返して探そうとも、彼が彼女を見つける日は二度と来ない。



なぜなら、お探しの聖女様は、もう『なくなって、いらっしゃいません』から。





生成AIに取り込んだ設定

※設定等を読み込ませて二万字以下の短編を作ってと指示して出力した短編を、自分なりに加筆修正しました。


ヨハン(18歳)

齢十六にして世界を救った聖女様(♂)。

白金の髪に、蒼銀の瞳の、中性的な容姿。

当代随一の浄化の力を有する。

なお、上記の身体的特徴は、『始まりの聖女』に特有のものであるが、『始まりの聖女』の血は婚姻・庶子・娼婦を介して広く拡散しているので、同じ特徴の人物は割とよくいる。

正確には聖女と同等の力を有する聖人であり、早世した双子の片割れのカタリーナの身代わりとして、後見人の大神官から聖女であることを強制されていた。

できるだけ長く聖女の身代わりが務まるよう、後見人の大神官に食事を制限されていたが、遅れてきた声変わりのせいで、性別を偽るのは世界を救った時点で限界に来ていた。

正直、野心にあふれた勇者は嫌いだし、そもそも、男同士で結婚なんてむりぃぃぃぃぃ~っっっ!!!、な性癖のため、神官長に真相を暴露し、彼の伝手を借り己の死を偽装して諸々から逃亡。

現在は、辺境の神殿にて、武闘派爺系神殿長オラフと猟銃担いだパワフル中年シスター・カタリナにしごかれながら成長中。

長期の栄養不良のせいで、成長不良気味だったが、辺境に住むようになってから徐々に筋肉と体力がついてきた。

なお、オラフ神官長とシスター・カタリナも、『始まりの聖女』の血筋なので、元々の髪色と瞳の色はヨハンと同じ。

そのため、辺境の神殿では、オラフ神官長とシスター・カタリナの遠縁で通している。

勇者は『小柄で細身の聖女カタリーナ(♀)』を探しているため、成長期で背が伸び、体格が良くなった元ひょろガリのヨハン(♂)は捜索の対象外。



カタリーナ(享年10歳)

ヨハンの双子の片割れ。

10歳時の双子の容姿は、他人には見分けがつかないものだった。

大神官が予算をケチって施工不良になった結果、崩れた孤児院の壁から、大事な片割れのヨハンを庇い死亡。

結婚相手の募集等でワイロをもらう際など、聖人より聖女の方が都合がよいため、後見人の大神官はヨハンにカタリーナの身代わりを強制した。


勇者

聖女に扮したヨハンや仲間共に、瘴気が凝った成れの果てである『大禍(マガツカミ)』を討ち、世界を救った男。

金髪碧眼の凛々しいイケメン。

野心にあふれ、自身の名声と聖女を利用してのし上がる気満々だったが、同性同士で結婚したくない聖女様(♂)に逃げられた。

『小柄で細身の聖女カタリーナ(♀)』を探し回っているが、お探しの聖女様は、もう『なくなって、いらっしゃいません』。


『辺境の神殿に聖女がいる』という情報をつかみ、はるばる足を運んだものの、そこにいたのは、自分で狩ったイノシシを遠縁ヨハンと一緒に担いだ、かつての二つ名が『戦場の聖女』であるいかつい中年シスター・カタリナだった。


ジークリンデ(20歳)

世界を救うヨハンに随行した女性騎士。

瞳の色と同じ、ハシバミ色の髪をきっちり結い上げた、しっかり者のお姉さん。

ヨハンの秘密は知らないが、妹のように思っていたため、ヨハン扮する聖女の死(偽装)に強いショックを受け、騎士の身分を返上。

その後、神殿長に声を掛けられ、罪滅ぼしもかねて人手のいない辺境の神殿へ向かう際、勇者にくっついてこられて非常に迷惑している。

可憐に見える聖女に馴れ馴れしく近づこうとした勇者は大嫌い。

シスター・カタリナと一緒にイノシシを担いで、ゼイゼイいっているヨハンを見て、己の聖女と看破する。

聖女がいなくなってから目が死んでいたのに、ヘロヘロになったヨハンを見るなり庇護欲を爆発させたので、勇者やその仲間からはヨハンに一目惚れしたと勘違いされる。

勇者一行が去ったのち、ひとり辺境の神殿に残り、神殿長とシスター・カタリナにしごかれるヨハンのお世話をせっせとしている。


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