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分岐点にて  作者: 星野☆明美、chatGPT
8/21

7

優也の手が、突然、千鳥の肩を強く押した。


「……っ!」


踏ん張る間もなく、千鳥はよろけて後ろに倒れた。

背中がアスファルトに打ちつけられ、息が詰まる。


「なに……やって……」


見上げた視界の先で、優也が膝をついていた。

苦しそうに、けれど必死に――千鳥から距離を取るように。


「来るな……!」


叫び声は、もう怒鳴り声に近かった。


「俺のそばにいるな……!」


千鳥は、その言葉に違和感を覚えた。

逃げろ、じゃない。

助けてくれ、でもない。


――来るな?


その瞬間だった。


空気が、ひやりと冷える。

背後。

ほんの一瞬、何かが動いた。


千鳥の視界の端を、影が横切る。

優也ではない。

確実に――自分の方へ。


(……あ)


胸の奥が、ひらりと熱を持った。


千鳥は、ようやく理解した。


優也が突き飛ばしたのは、

自分を守るためじゃない。


狙いを、私から外すためでもない。


――私が、狙われる位置に立たないためだ。


心臓が早鐘を打つ。

地面に倒れたまま、千鳥は息を呑む。


ここに立ち続けるという選択は、

優也だけでなく、

自分の命も差し出すことなのだと。


胸の奥の光が、確かに脈打った。


でも――

まだ、飛ばない。


千鳥は歯を食いしばり、立ち上がろうとした。


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