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分岐点にて  作者: 星野☆明美、chatGPT
15/21

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作戦会議


研究所から転移を繰り返している優也が、

次に現れる世界線の座標が特定された。


「中谷に先を越される前に、接触する必要がある」


黒い男が、淡々と告げる。


「直接会って、打ち合わせをしたほうがいいだろう」


その言葉に、係官の優也は一瞬だけ眉をひそめたが、すぐにうなずいた。


「……了解しました」


千鳥もまた、覚悟を決める。


二人は同時に、くだんの世界線へ跳んだ。



視界が定まる。


次の瞬間。


「わあ……!」


驚いた声が上がった。


「僕がいる! それに……千鳥も」


転移したばかりの優也は、目を白黒させて立ち尽くしている。

研究所にいた世界線の優也だ。


――あの時、血まみれで私を突き飛ばした人。

千鳥は、そう確信した。


係官の優也は一歩前に出て、冷静に言った。


「僕は係官だから、中谷に警戒されている。

 だが――君なら、囮として申し分ない」


その言葉を聞いて、もう一人の優也は一瞬だけ黙り込む。


「……囮か」


苦笑に近い表情。


「いずれにしろ、決着はつけないとな」


その覚悟に、千鳥は静かにうなずいた。


「ええ。優也」


そう言って、

千鳥は、ほんの少しだけ微笑んだ。


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