五ノ星 目覚め・その一
「お〜き〜ろ〜♪朝だぞ〜♪」
目が覚めた。""今度は""朝だ。
日付を見る限り、どうやら医師と話をしたのは昨晩のようだった。あれは・・・夢?
そして、「なんかお腹が重いなぁ」と思っていたら、顔を覗き込むセレーナがいた。
「おおぅ、おはよう。なんかめちゃくちゃな夢見た気がするよ…」
「今、『重いな』って思っただろ♪」
「そんなこと…うげっ!お、おい!おっふ!腹の上で跳ぶな!ごふっ!俺まだ病人!脚とか腕に響・・・かない、あれ?痛くないぞ。どして?」
事故で負傷した脚や腕の痛みが消えている。むしろ、怪我する前よりも状態がいいようにすら感じる。
「これが""治癒""の能力♪マナにはこ〜んな使い方が出来るのさ♪えっへん♪」
お腹の上でドヤ顔をキメるセレーナ。でも正直重い。
「あ・・・ありがとう。治してくれたんだな」
頭を撫でると「えへへ〜♪」とニヤける。やっぱり重い。セレーナ、お前まさか成長期か?
「と、ところでだ。セレーナ。夢に、仮面付けた変な奴が出てきたんだが、何か知って・・・」
「あ〜あの夢ね♪あのなんか訳分からん、いかにも『化け物でぇ〜す!』みたいな仮面付けてたやつか♪ボクも知らん♪」
「え?セレーナも同じ夢を見れんの!?」
「あったりめぇよ〜♪なんせボクは君の中に居たから♪」
「夢も共有されるのか…変な夢見ないようにしなきゃ…」
「いやぁ、いっつも見てるじゃ〜ん♪」
「え!?マジで!?」
「うっそ〜♪昨日の夢が初めて♪」
「マジでやめてくれよ・・・妄想が爆発するお年頃なの、今は。見てても見ぬフリをしてほしい」
「見る前提なの、おもしろ〜♪」
「何も言えねぇ・・・」
「ま、何はともあれ、元通りの""ツッコミのてん""に戻って良かった良かった〜♪昨日迄のおもんないてんはさすがに御免だぞ♪」
「いや、何その通り名・・・。全然嬉しくない」
内心、南雲の消息が気になってはいた。だが、セレーナが心の拠り所になっているのかもしれないな、と直感がそう言っているような気がした。
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「あ!そうだ。セレーナは南雲の事、覚えてないか?」
「ナ・グ・モ・・・?はて?でも確か・・・事故っちゃう前、てんのすぐ近くに、もう一人分の""チカラの反応""はあったな♪」
「記憶は無いか。ん?チカラの反応・・・・・・?」
「そ♪星座のチカラ♪たぶんボク・・・いや、ボク達の記憶から吹っ飛んでるってことは、『ガイア』に飛んだ可能性が高いねぇこりゃ♪」
「『ガイア』ってのがよく分からないが・・・・・・。みんなの記憶から飛んでるなら・・・なんで俺の記憶には南雲がいるんだ?」
「それは【天紋印】のチカラに目覚めたからじゃないかな〜♪とりあえず、左手見てみ?」
そう言われて左手を布団から出す。いや、左手めっちゃ光ってるんですけど!!?いつからだ、コレ。
「おお〜、やっぱり目覚めてたねぇ♪これは、大きいマナの干渉でもあったのかな〜?♪あ〜、あの化け物か♪」
化け物・・・あのジェレンダって奴のマナで、俺のチカラが発現したってことか?じゃあ、アレは夢じゃなかったのか。夢に干渉してくる能力とか何か、とか?
「これは、その""星座のチカラ""ってやつだっけか?だとしたらこの模様は何の・・・」
「ん〜、これは『白鳥-シグナス-』の天紋印だな♪」
「白鳥か・・・うん、悪くないな!俺、白好きだし!」
「腹黒なのに〜♪」
「いや黒くねぇよ!でさ、よくあるバトルマンガだと『特有のチカラ〜』みたいなのがあると思うんだけど、天紋印にもあるのか?」
「あるんじゃね?♪」
「なんてアバウト!!」
「んまあ、同じ星座のチカラを持ってる人は居ないからねぇ〜♪""その人のマナ次第""って感じだな♪」
「成程なぁ・・・」
「あ〜♪言い忘れてたけど、天紋印のチカラで『ガイア』に行けば、その南雲って人の、何か手がかりがあるかもよ〜♪」
「そうだ、『ガイア』ってなんなんだ?」
「簡単に言えば、""もう一つの地球""さ〜♪パラレルワールドに存在するの♪皆は『Another World』って呼んでる♪」
「そこにはどうやったら行けるんだ??」
「まあまあ、落ち着き給えよ〜♪天紋印の基本能力の一つに『天海門』っていう、Another Worldに行くための""特異点""を生成出来るのだよ〜♪それ作れば、あとは簡単だよ〜♪」
「おっしゃ!行く・・・」
行くぞ!と言いかけてから気付く。
「・・・・・・どうやって作んの、その特異点ってのは」
「だから落ち着けって♪」
スタンガンを取り出してバチバチバチ・・・。
「あだだだだだ!!!!!」
「おひょ〜♪どうやら、ミソラも天紋印のチカラに目覚めたらしいぞ♪たぶんあやつも行くだろうし、まずは退院しな♪」
「とりあえず早くそのスタンガンをしまってくれ!!!!!入院生活ロスタイム入っちゃう!!!!!」
「あいさ〜♪」
ようやく解放された天十郎は、そこで初めて""南雲が死んだ訳では無い""と認識し、安堵した。
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「てか、ミソラも天紋印に目覚めたってことは・・・。まさかアイツ、ミソラも狙ってやがるのか!?」
「分からんね〜♪でも、変な右だけ仮面女のマナは感じ取れなかったなぁ〜♪別の何か、だなこれは♪」
「なんつーあだ名だよ・・・・・・」
退院し、そのままミソラの元へと向かった。
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※今後は、一旦ノベプラのみの更新となります。
ご了承ください。
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