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綾瀬有希子は諦めない  作者: 東洋連合
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第6話 気を取り直せ!

こんにちわ。

5月最初の更新です!

 私達は今、バッキンガム宮殿に来ている。普段は中に入れず、外から見学するしかないのだが、今は夏期ということもあって内部の見学も出来る。なので中に入る為の列に並ぼうとした所、太ったおっさんにナンパされてしまった。まぁ、玲達が助けてくれたんだけど…。ワクワクしている気分を台無しにされたのは腹が立ったが、これから内部見学で目の保養をしよう。そうすれば気分も良くなるはずだ。

「さあ、みんな。中に入るわよ!」

「うぉっしゃ!」

「ドキドキしますね、先輩!」

「ええ。楽しみだわ!」

 20分ほど並び、ようやく私達が入れることになった。そして、門をくぐり先程遠目に見ていた宮殿が目の前にドーンと立っている。

「おお、すごーい!これが本物の…!やだぁ、感激!」

 思わず声が出た。私は目の前に立っているバッキンガム宮殿の存在感に完全に圧倒された。そして感動した!なんて美しんだろう。さっき何だかイライラしていたみたいだけど、もう忘れちゃった。

「喜んでもらえて嬉しいわ!9月過ぎるともう入れなくなっちゃうから、この時期に来れたあなた達はラッキーよ!」

 シモンズさんは笑顔でウインクしながらそう言った。そして、感動しているのは勿論私だけではなく…。

「こ、こりゃぁエラい物見たわ!写真で見るんと全然ちゃうわな!」

「何でしょう…言葉で表現するのが難しいんですけど…感激しました!」

 玲と一恵ちゃんは目を売る売るさせながら宮殿を見つめている。それはそうだ。一生見る機会があるかないかの物をこうやって見る事が出来たのだから。

「じゃあ、宮殿の内部に行くわ。あ、中は撮影禁止だから携帯やカメラの電源は切ってね!」

「「「はーい!」」」

 私達はシモンズさんに言われた通り、スマホん電源をOFFにした。イギリスの宮殿の内部っていったいどんなんだろう?やっぱり映画とかに出てくる感じなのかな?私は色々想像に胸を膨らませながら、シモンズさんに続いて宮殿の中に入った。


「す、すごい。これが…正にロイヤルってこういうことね!」

「い、いや。有希子、言うてる事意味分からんて!」

 目の前に広がっている光景。綺麗なシャンデリア、煌びやかな柱、そして素敵な模様の絨毯等、日本ではお目にかかれない物ばかり目に飛び込んで来る状況に私は思わずそんな言葉が出てしまったが、すかさず例から鋭い突っ込みが入る。流石関西人。でも、ほんとに一言で言い表すのが難しい位綺麗だった。

「それにしてもすごいですね!昔こんな所に王室のお姫様達が楽しくそごしていた事を想像すると、羨ましく思います!」

「でしょー?すごいでしょ?日本でもこういう風に古い建物の中に入れる場所あるでしょ?前に本を読んだことあるけど、私から見たらかぐや姫みたいな着物を着たお姫様になってみたいかも!」

 一恵ちゃんの言葉にそう返すシモンズさん。イギリスの人からすれば、お城やお寺を見るのは今の私達とおんなじ感じがするのか。もし、帰国してシモンズさんが日本に来る機会があれば案内してあげよう。私はそう思ったのだった。その後、私達は入れる範囲で部屋を見回り、貴賓室で貴族用の食器とテーブルを眺めた後、再び外に出る。

「お、そろそろね!3人とも、正門に戻るわ!」

「ん?何かあるんですか?」

 私は気になってシモンズさんに聞いた。するとシモンズさんが再び笑顔で答えてくれた。

「衛兵の交代式よ!ほら、ここに入ってくる時赤い服着た兵隊さんがいたでしょ?その交代をするの!ここ一番の見物よ!」

 そう言えば赤い服を着て黒くて長い帽子を被った兵隊さんが確かにいた。いわゆるおもちゃの兵隊さんみたいな人だった。先程は全然動かなかったが、歩いている姿が見れるのかな?

「おー、あのおもちゃの兵隊みたいな人か!私も昔、Mr.ビーンで見たことあるで!でも、流石に私はあんなイタズラでけへんな!」

「だめですよ、兵隊さんに失礼ですよ!あれはドラマなんですから!」

 今度は見事なまでに盛大にボケてくれた玲に、一恵ちゃんがナイスな突っ込みを披露してくれた。みんなわくわくしながら、衛兵さんの交代式を見る為に私達は外に出た。


「さあ、始まるわ!みんな、しっかり見ておくのよ!」

 シモンズさんは私達にそう言った。今私達はでい門を出てすぐの所にいる。まぁ、簡単に言うと英編さんの出待ちだ。奥の方を見ると、楽器を盛った兵隊さんたちがスタンバイしている。それから数分後…。

『ジャジャジャーン、ジャジャジャーンジャジャジャージャーン♪』

 見事な楽器の演奏と共に衛兵さん達が宮殿から出てきた。楽器は見事なハーモニーを響かせ、行進も全く乱れない息の合った素晴らしい物だった。その後、門から出てきた兵隊さんが去った後、交代の兵隊さんたちが同じく楽器を演奏しながら中に入ってきたのだが、すっかり私は魅了されてしまった。

「どう、なかなかいいでしょ?」

 シモンズさんがウインクしながらそう聞いてきた。私はすかさず答える。

「すごかったわ!もう感動!来て一週間目でこんな感動していいのかって言う位感動したわ!」

 すっかりテンションが上がった私はいい意味で平常心を失っていた。そして玲と一恵ちゃんも…。

「めっちゃ良かったで!こんな経験できて幸せや!」

「私も何か、歴史というかお姫様みたいな雰囲気を味わえて凄く楽しかったです!」

 とにかく、今回は初めてのお出掛けだったのだがこれ以上に無いいくらい満足な体験ができた。その後、私達はヴィクトリアの繁華街を散策し、お買い物やお食事を楽しんだ。まぁ、色々あったけど楽しい思い出が大半だからよしとしよう!これからも留学生活頑張ろう!そう思った私だった!

こんにちわ!

有希子達は楽しい思い出が残せてよかったです。

次回からはどんな生活が待っているのか?

お楽しみに!

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