表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
83/224

83 新たな神器と結婚式

 バルデルモを倒してから二時間後に、バルデルモが従えていた下級魔族達は全て一掃され、ウルヴァの戦士達歓喜の雄叫びを上げた。

 その戦いの後すぐ、グゥゴとナギアとジィルガの三人は裕也と和解し、フギル、ナギル、リクーラの三部族はウルヴァ族の傘下に入り、ウルヴァ族は彼等の生活を全面的に支援する事を決めた。

 一方で、騒動の元凶たるシュクラ族は族長のジルド以外全員が魔族であった為、もはや復興は不可能となり消滅する事になった。

 そして、バルデルモと並んで今回の騒動の首謀者であるジルドは断罪され、リィーシャによって王都・アスラへと連行された。リィーシャ曰く、国を揺るがす大騒動を起こそうとした為死罪はほぼ確定的だと言っていた。

 その為、リィーシャは一人先にジルドを連れてアスラへと帰っていった。

 残った俺達は現在、戦いに勝利したウルヴァ族の宴に出席していた。何かファウーロ族の時と同じ気がするが、その宴の中でラティナが皆に向かって宣言した。


「皆さん!私ラティナは明日、裕也様と結婚いたします!」

「っ!?ゴホッゴホッ!」


 ラティナの結婚宣言により、村人達は大いに喜んだが、隣に座っていた裕也飲んでいた果実酒が咽て咳込んでいた。この世界では十五歳で成人するから、十五歳から飲酒が許されている。尤も、俺はお酒が苦手だから果実ジュースを飲んでいる。


「明日って!?いくら何でも急すぎないか?」


 族長となった事でラティナと婚約していたから、彼女との結婚自体は満更でもないみたいだが、流石に明日挙式を行う事には驚いていたみたいだ。


「いいえ。今回の戦いで私は改めて裕也様に惚れ直しました。もうこれ以上待てません。明日すぐにでも夫婦の契りを交わしたいです」


 あらら。前から裕也にベタ惚れだったが、今回の一件で更に惚れてしまったみたいだ。


《この世界の女は惚れた男にはとことん一途で、色仕掛け等の王道な手段等を使って何がなんでもモノにしようとする人が多いのよね。惚れた男に裸を見せるなんて、この世界の女にとっては序の口。自身の魅力で落とし、肉体関係をもった後に結婚し、子供を作って一緒のお墓に入る事を目的としているのよね》


 何と言うか、この世界の女性達の愛ってかなり重いのだね。

 まあ、一夫多妻が認められている時点で何となくそうではないかと予想はしていたが。あれは男達ががっついているのではなく、女性側が自身の愛に何処までも真っ直ぐだったからなのだな。何処の世界でも、女性の方が強くてたくましいのだね。

 その後裕也とラティナは、明日の結婚式の段取りを決める為に先に席を離れ、俺達は宴が静まった所で一旦集落を抜けて、声を送った神の指示に従って西にある洞窟を目指して歩いた。アリシアさんとカナデ、メリーとフィアナも一緒に。


「それにしても、あの声の主は何故私達にだけ聞こえるようにしたのでしょうか?」

「確かに、異世界の勇者であるご主人様はまだしも、同じ勇者であるミホコ様には声が聞こえないと言うのは妙です」

「確かになぁ‥‥‥」


 アリシアさんとメリーの言う様に、あの声の主の目的は召喚勇者を導く為ではない事は想像付く。そもそも、俺以外の四人はこの世界で生まれ育ったこの世界の住人だ。転生者でもなければ、転移者でもない。


「何にしても、今回もあたし達に神器を渡す為に呼び寄せたんじゃないの」

「だとしても、私達に神器を渡す理由が分からない。そもそも、前回クマガを倒したのも、今回バルデルモを倒したのは翔馬だぞ」


 カナデの言う通りなら、今回俺達を呼んだのは新しい神器を渡す為なのだろうが、何故俺にではなく彼女達の誰かなのだろうか?確かに共闘はしたが、それでも最終的には俺が倒してきた。

 だけど、前回渡された太陽の鏡はアリシアさんに渡された。

 声の主は、どういう意図で彼女達に神器を渡そうとしているのだろうか?それも、上級神が大切に保管している神器を。


《理由はまだ分からないけど、ザイレン聖王国で渡す神器と言ったら、エルバーレ様の自然の力が宿った神器、緑の勾玉が送られると思うわ。だけど、あのエルバーレ様がそう素直に自分の神器を下界の人間に渡すとは到底思えないわ。もし誰かが持ち出したとしても、神経質なエルバーレ様が気付かない筈が無いわ》


 そう言えば、かなり理屈っぽい所があるって言っていたから、相当頑固な性格をしていると言うのが容易に想像つく。


《今回は上級神様達の反応を見て来たけど、どうやら勝手に持ち出されたわけではなく、予め承諾を得た上で貸し与えた事が分かったわ。尤も、その相手が下界のものと知らないみたいだけど》


 あのエルバーレから神器を貸す事を承諾させるなんて、相当力の強い神からの指示なのだろうか?だからと言って、不干渉を貫いている最高神である世界神が貸し出しを要求するとも思えない。決め付けは良くないが、デリウスから聞いた限りではとても考えられない。


《私の予想では、最高神様の八人の眷属の誰かではないかと思うの。神の力を使えば、声を変えるなんて容易だから》


 八人の世界神の眷属。それは、下級神でありながら世界神と同等の力と権力を有しており、五人の上級神ですら頭が上がらない程である。

 戦の神・タケミヤ。戦いの神様で、神界で彼に敵う神は世界神だけだと言われている。

 光の女神・アマミ。光をもたらす女神で、世界神の信頼が最も厚い。

 夜の神・ヨイヤオ。夜の安らぎを与える神で、デリウス曰く八人の中で一番地味で目立たない男神なのだそうだ。

 勇の神・オオワガ。勇気と猛々しさを象徴する神で、元は俺と同じ地球人でとても有名な英雄なのだそうだ。

 天雷の神・ゼラガ。天空を統べる神で、雷も操ることが出来る全能の神。タケミヤの次に強い神なのだそうだ。

 深海の神・ボルエラ。アストランテと同じく海を守護する神で、仕事もアストランテをいろいろ被るそうだ。尤も、場所によって統治する海が違うみたいだからきちんと分担できているみたいだ。

 力の神・タイセイ。力と強さを示す神で、タケミヤとゼラガと互角の強さを持っている。

 天翼の神・ラウロン。天の恵みをもたらす神で、人と鷲が合わさったような姿をしているそうだ。

 タケミヤは以前聞いた事があるが、八人とも地球ではとても有名な神様でもあることが分かった。


「聞けば聞く程、どいつも地球でもかなり有名な神様だな」


《八人とも、下級神でありながら上級神を上回る程の力と権力を持っているからね。特に光の神であるアマミは、世界神様の次に位が高いとも言われているの》


 ここまで聞くと、五人の上級神達なんて完全に形無しじゃない。


《それは言いっこなし》


 はいはい。


「そんなんだから、上級神共はどいつもこいつも保守的思考を持つようになったんじゃないの」


 フィアナさんもなかなかに棘のある言葉を浴びせますね。


「元々八人の眷属達は、こことは違う別の世界で生まれ、地上で普通に生活をしていた方達ばかりなのです。その為、他の神々と比べると神としての経歴も浅く、上級神様達からしたらあとからノコノコ現れた目の上のたん瘤なのだと思います」


 アリシアさんの解説を聞いて、何となく納得した。

 確かに、オオワガこと日本武尊も元は地球育ちのただの人間だったもんな。となると、他の七人も元は地球やこことは違う何処か別の世界で生まれ、その後世界神様に認められて神となったのだろう。

 逆に、世界神様から贔屓に扱われ、特別な地位と力をもって神となった元地上人である彼等を、五人の上級神からしたら絶対に認められない目障りな存在なのだろうな。

 だからと言って、力でも権力でも勝つ事が出来ない。ならばせめて、自分の地位だけでも何とか守ろうと躍起になっているのだろう。世界神様も、なかなかに酷な事をするな。


「そんな事よりも、行き止まりなんだけど」

「前回同様、壁に壁画の様なものが描かれています」

「どれどれ」


 掌の上でゆらゆらと揺れる炎で照らしてみると、ファウーロ族の集落の近くにあった洞窟の壁に描かれたものと同じ壁画が描かれていた。

 中心に大きな青色のオーラを纏う人物と、東西南北にそれぞれ緑と黄色と赤と紫の小さなオーラを纏った四人の人物画が。


「相変わらず、何を意味しているのか分からないな」


《来るわよ。あの声の主が》


 デリウスの言葉に、俺達は思わず身構えてしまった。


 よくぞ二つ目の試練を達成した。五つの御霊を宿し者よ。


 五つの御霊。前もそんな事を言っていたが、その御霊と俺達がどう関係していると言うのだ?


 これより先は更に過酷な試練がお前達を待ち受けるが、お前達ならそれを乗り越えられよう。


 予想はしていたが、やはりまだ試練は続くみたいだな。今回戦ったバルデルモよりも、更に強くて危険な敵が俺達を待ち受けていると言うのか。


 それでは、四つの小さな御霊の一人に新たなアイテムを渡そう。次に会える時を心待ちにしているぞ。


 そう言って声の主は、俺達の頭からフゥと消えていったのが分かった。


「また唐突に消えていった。一体何が目的なんだ?」


 疑問を抱きつつ、何となく彼女達の方に目を凝らすとカナデの目の前に緑色の光の粒子が降りて来た。


「え?」


 慌ててその光を受け止める様に両手を出すと、その光はカナデの右の掌に集中し、五センチ程の大きさの緑色の勾玉へと変化していった。鑑定眼で確認してみた所、神器の一つである緑の勾玉で間違いないようだ。


「どうして、あたしに?」

「分からない。だけど、それがカナデに与えられたのにはちゃんと訳があると思うから、大事に保管した方が良いぞ」

「まぁ、いいけど」


 戸惑いながらも、カナデは肩掛けバッグ型のアイテムボックスに緑の勾玉を収納した。アリシアさんが太陽の鏡を手に入れた時といい、今回カナデが緑の勾玉を手に入れた事といい、一体どういった基準で神器を与えているのだろうか?

 そしてこの先、次に神器を授かる事になるのはメリーとフィアナのどちらかになる。

 声の主は、前もって誰にどの神器を渡すのかを事前に決めてから渡しているのだろうか?

 やはり分からないことだらけだ。


《壁画に描かれた、四色の小さなオーラを纏った四人が描かれている位置を考えると、ナンゴウ海王国やホクゴ獣王国にも近いうちに足を運んでみた方が良いかもしれないわね》


「あぁ」


 まだまだ、いろんな所へと足を運ばないといけないのだな。トウランに帰った後、次の旅先を考えないとな。ナンゴウ海王国とホクゴ獣王国。この二つ国には、一体どんな試練が待ち受けていると言うのだろうか?

 まだ訪れたことが無い二つの国の事を考えながら、俺達は洞窟を後にして集落へと戻っていった。


       ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


 翌早朝。

 ウルヴァ族の集落内は、昨夜の宴以上に住民全員が歓喜の声を上げていた。

 それもその筈。何故なら今日、族長である裕也とラティナの結婚式が執り行われるのだから。

 そんで俺達も、二人の結婚を見届ける事になったのだ。特に女性陣が目をキラキラさせながら、二人の結婚式の様子を見ようとしていた。というかあんた達、前に出過ぎだって。


「女の子というのはそういうもの。好きな人と結ばれて、家庭を築く事に憧れを抱いているものなのよ。男なら、彼女達全員を養ってあげられるだけの甲斐性を持たないとね♪」

「さいで‥‥‥」


 大きなお世話だが、あえて口にしない。既婚女性の貴重なアドバイスを無下にする程、俺は愚かな男ではないぞ。

 そんな訳か、ナギル族の族長であるナギアにポンと肩を叩かれて諭されている俺であった。

 後から知ったのだが、ナギアって実は結婚していたみたいで、子供も三人いるらしい。まだ二十四歳と若いのに。

 そんでもって、その三人の子供とイケメンの旦那も連れてお祝いに来ていた。


「異世界から来たオメェーには分からんかもしれんが、この世界では十代で結婚するのが普通で、ナギアぐらいの年なら三人の子供がいても不思議じゃねぇぞ。グゥゴに至っては、子供が五人もいるんだぜ」

「マジかよ!」


 あぁ‥‥‥確かに、ちょいぽっちゃり気味の奥さんと、男の子二人に女の子三人を連れて来ているし!熊獣人のおっさん、意外に子沢山だった。あと、奥さん人間だし。補足情報だが、一番上の女の子は小学校高学年くらいの年齢に見え、一番下の男の子は5歳くらいに見える。

 ついでに言うと、俺の隣にいるジィルガにもボンキュッボンのナイスバディの奥さんと結婚していた。子供はまだいないみたいだが。


「そんな訳だから、あんたも早くあの子達の誰かを娶っちゃいなさいよ。というか五人まとめてもらってあげなさい」

「ショーマって確か十七だったよな。ならそろそろ結婚を考えないとダメだぞ」

「家族は良いぞ。子供達は可愛いし。うん」

「ははは‥‥‥」


 やたらと結婚を押す御三方に対して、私はただただ愛想笑いを浮かべるしかできませんでした。

 しかし‥‥‥。


「あの四人も、何時かは結婚するのか‥‥‥」


 すぐではないにせよ、いつかその日が来るのかと思うと何だか寂しくも思うし、いつも一緒にいる彼女達が誰かのものになるのが嫌だと思う様になる。

 まだ結婚に対してイマイチピンとこないが、それでも彼女達が自分の傍から離れるなんて想像も出来ないし、したくもない。


《(少しは脈ありみたいだね。あの子達のアプローチも、無駄にはなっていないみたいだね。良い事良い事)》

《(ただ四人と言う事は、美穂子様は数に含まれていないのですね。まだまだ女として磨きをかける努力が必要ですね)》


 女神様二人も何か言っている気がするが、今は気にしないでおこう。

 だって、ようやく新郎新婦が姿を見せたのだから。

 新郎である裕也は、黒を基調とした古代ギリシャの王が着ていた服に似た礼服に、黒地に金の刺繍が施されたマントを羽織っていて、まさに王様といった感じであった。俺のつたない表現力ではどう言い表したら良いのか分からないが、何と言うか、男前が三割増しになった感じ、かな?

 一方新婦のラティナは、白を基調とした露出の多い服を着ていて、頭にはティアラに似た髪飾りが被せてあり、白地に金の刺繍が施されたマントが羽織られていた。アリシアさん達には二十枚、フィアナには五十枚劣るがとても綺麗だった。


《最後のは思い切り差別発言だぞ。自重しろ》


 せめて贔屓と言ってくれ。差別だなんて人聞きが悪いぞ!


「新郎新婦も入場した事だし、私もザイレンの金ランク冒険者として、教皇猊下の代理でお仕事しないとぉ」

「仕事熱心なのは何よりだが‥‥‥っておい!何でお前がここに居るんだ!」


 あまりに自然に声をかけて来たのだから、最初はつい普通に返してしまった。だが、お前がここにいるのはおかしいぞ!お前は昨日の夕方、ジルドを連れて王都へと帰って行った筈だぞ!リィーシャ・ハリストン!


「んなもん、ゲート設置して転移先を入力すれば一瞬でアスラへと帰れるわよぉ」

「さらりと言っているが、お前未使用のゲート幾つ持ってんだ?」

「んとねぇ‥‥‥昨日設置したやつを除いたら、あと十五個くらいかしらぁ」

「持ちすぎだろ!」

「ちなみに、現在使用している分も含めると合計四十七個になるのよねぇ♪」

「そんなに!?」


 いくら何でも持ちすぎだろと思ったが、リィーシャ曰く「魔法使いとして、こういった魔法道具に興味を持つのは普通でしょぉ」、何てほざいていやがっている。バカと天才は紙一重とはよく言うが、この女の場合は宇宙規模で頭がおかしいだろ!


「そんなに驚かなくても、ショーマ達も通れるようにしといたから。終わったらすぐにアスラに帰れるわよ」

「そこを驚いてるんじゃないって!」


 ダメだ。このバカには何を言っても無駄だ。諦めてリィーシャを見送って‥‥‥


「そのお役目、是非私にやらせてください!この国の巫女として、それだけは譲れません!」

「げ!?」

「うわぁ、カレン‥‥‥あんた何時の間に来てたのぉ?」


 突然声をかけてきたのは、リィーシャ以上の変人でこの国でもトップクラスの性欲を持ったヘンタイ、カレン・クラウ・ザイレンであった。

 リィーシャに続いて、この国の超絶ヘンタイ巫女のカレンまでもここに来ていたのか!


「一体どうやってきたのぉ?ゲートにはカレンの名前は登録していなかった筈だけどぉ」

「そこはゲートではなく、使役しているペガサスに乗って三日で参りました。ショーマ様のお傍にいたくて!」

「うわぁ、超迷惑‥‥‥」


 恐ろしい程のヘンタイパワーに、俺は驚きを通り越して呆れていた。ほら、三人の族長さん達までも引いているぞ。


「凛々しい顔立ち!吸い寄せられるような目力!歴戦を戦い抜かれたその肉体!そしてデリウス様のご加護!これ以上いないくらいに素敵な男性に出会えたのに、己が欲望を抑えこめだなんて拷問に等しい!結婚とまではいかなくてもせめて子種だけでも!」

「それ以上言うな!結婚式の最中だぞ!」

「あんたは一応この国の巫女様であって、次期教皇でもあるのよぉ!下品な発言はやめなさいぃ!」


 そこは一応ではなく、正真正銘この国の巫女でもあり、次期教皇でもあるのですよリィーシャさん。

 というかこの国、宗教国家という割には己の欲望に忠実な奴が多すぎやしないか!

 というか、こんだけ騒いでおきながら誰も見向きもしないなんて!


《周りがこんだけ賑わっているのだから、ここへ騒いだって大して目立たないわよ》



 だとしても、公衆の面前で言う言葉でもない。


「おおっと!こうしてはいられません!この国の巫女として、新たな夫婦に祝福のお言葉を授けないと!」


 意気揚々と人込みをかき分け、村唯一の聖堂へと向かっていくカレン。その行動力は恐ろしさすら感じられる。


「あとで教皇猊下に報告して、また三日間地下牢に入れないとぉ」

「ははは‥‥‥」


 教皇猊下も、たくさん苦労しているな。胃に穴が開いていないと良いけど。

 その後裕也とラティナは聖堂へと入り、そこでカレンが二人を祝福し、裕也とラティナが誓いのキスを交わした。

 二人の結婚式自体は何のトラブルもなく終わったが、俺にとっては驚きの連続が起こった結婚式であった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ