144 トウラン武道祭 最終日
長かったトウラン武道祭が、ようやく終わりを迎えました。いやぁ、本当に長かったです。
数秒打ち合った後、俺とユズルは一旦互いに距離を取り、空いている左手を前に出した。
「『ファイアショット』!」
「『サンダーショット』!」
互いにショット系の魔法を二十発撃ち、いずれも相打ちとなり相殺していった。無論、これでダメージを与えようなんて思っていない。それなのに、出さずにはいられなかった。理由は分からないのに。
「『トルネードエッジ』!」
今度はユズルが、風の刃が渦巻く竜巻を発生させて放ってきた。かなりデカいが、蒼龍で切って相殺させる事が出来る。
「冗談じゃねぇ!だったらこっちは、『フレイムバード』!」
普通なら蒼龍で切るのが妥当なのに、興奮した俺は不思議とそれを行わずに「フレイムバード」で応戦した。当然、ぶつかり合った火魔法と風魔法は相殺し、激しい大爆発を起こして消滅した。
「「はあぁっ!」」
爆風なんてものともせず、俺とユズルは再び刀と刀の打ち合いを繰り広げた。その時のユズルの顔は、何処か楽しそうに笑っていた。
「やっ!」
「っ!?」
一瞬、左腕に痛みが走ったのを感じた。おそらく、ユズルの攻撃を受けて傷ついてしまったのだろう。
だが、不思議と痛みを感じるよりも目の前の相手に勝つことに集中していて全く感じなかった。
それどころか、お返しと言わんばかりに俺は蒼龍の切っ先でユズルの頬を掠めさせた。
「『ヘルファイア』!」
ユズルが魔法を唱えた瞬間、俺の全身を黒い炎が覆い、ユズルは五メートル以上後ろへ後退して、次の魔法を唱えようとしていた。
「しゃらくせぇ!」
火魔法を使う俺は、火魔法に対する耐性が強くあまり熱さを感じなかったが、長引かせるのは危険であった。
なのでそこは蒼龍で炎を吸収させて、俺はすぐにユズルの懐に飛び込んで蒼龍を袈裟懸けに切りつけていった。
「帯刀流剣術・袈裟斬り!」
「クッ!」
寸でのところで防がれてしまったが、俺はすぐに腰から美鉄を逆手に持って抜き放った。
気付いたユズルは、すぐに後退して俺の苦し紛れの攻撃を躱した。
態勢を低く保ち、何時でも動けるように花月を構えるユズル。
俺も、蒼龍と美鉄を構えていつでも動けるようにした。
「随分と良い顔をするようになったじゃん」
「こんな状況でよく俺に話しかけられるな」
「あぁ。前の試合を見させてもらい、僕は一つ君のことが分かったよ」
「俺のこと?」
前の二試合、俺は今回の試合程興奮はしていないが、それで一体何が分かったというのだろうか?
「自覚がないかもしれないが、君は極度の負けず嫌いだよ」
「負けず嫌い?」
「君は追い詰められたり、相手に苦戦してしまったりするのが物凄く嫌いなんだろ。完勝とまでいかなくても、自分が相手に追い詰められてしまうのが溜まらず嫌なんだろ。だから、苦戦しないように常に自分をイジメつくし、相手を圧倒できるようにずっと自分を鍛えていったのだろう」
「ほぉ」
なかなか面白いことを言うな。
確かに俺は、自分が負けるかもしれないと思うのが嫌だし、そういう状況に陥ってしまったら二度とそうならないように再び己を鍛える。負けるのが嫌いだから。
「負けず嫌いゆえに、君は全力で相手とぶつかることはあってもそれを楽しもうとはしてこなかった。それで足元をすくわれて、負けてしまうのが嫌だから」
「っ!?」
こいつ、俺の心の中でも読んでいるのか?俺が戦う時、いつもどんなことを考えているのかを。
だが、それは常に実戦を想定して剣の稽古を積んできたからこそ、身に付いてしまった思考なのかもしれない。
帯刀流剣術は、相手を一撃で仕留める剣術。防御をしていようが、刀で防いでいようがそれを貫通して相手を仕留める剣術。その為、技を使わない普段の攻撃でも首や胸を狙うのはもちろん、魔物であったら急所である魔石が埋め込まれている所を集中的に狙う。
それは、同時にあることを刷り込み的に考えるようになった。
負ける=死
負けるということは、それは己の死を意味する。苦戦すればその分勝機は遠のき、追い詰められては冷静な判断が出来ずにいつも通りの攻撃が出来ない。
バトル物のアニメや漫画などでは、強い相手を求め、戦いを心から楽しむ様子がよく描かれているが、俺にはそれが理解できなかった。
俺にとって戦いとは、命を掛けた重いものである。戦いが長引けば、体力も削られその分不利になるのに、それが何故楽しいのか全く理解できなかった。
スポーツやコンクール、何かしらの発表会の様なものなら勝つよりもむしろ負けた方が得るものも多く、次へと進む為に努力が出来る。今まで平和な国で過ごしてきたから、この世界に召喚される前はそう考えていたのかもしれない。
だが、この世界ではそうはいかない。ここでは、命を懸けた戦いが普通にある。負けて死んでしまったら、もう次は存在しない。何も得る事が出来ない。そんなものまで楽しむなんて、コイツ頭がおかしいのではないかと思ってしまう。
「確かに、魔物や魔族との戦いならそれでいいと思う。そういった戦いでは、負けは絶対に許されない、勝って当たり前でないといけないのだから。だが、それだけでは息が詰まってしまう。折角護りの結界があるんだ、自分の力を全て出し切った上で戦えた方が熱くなるだろ。現にショーマさんも、すごく良い顔しているじゃない」
「へぇ、言ってくれるんじゃん」
確かに、今すごく笑っているのは自覚している。身体の芯から熱くなり、魂が震える様な高揚感も感じる。こんな感覚、初めてフィアナと戦った時以来である。
俺が強い奴との戦いを楽しんでいる?
こんな事ってあるのだろうか?
今までこんな風に考えた事なんて無かった。
なるほど、ユズルが俺に神力を使って欲しいと言ったのも何となく分かる気がしてきた。
ヤバイ、笑いが止まらない!
興奮が治まらない!
「確かに、ユズル達の気持ちは分かった。けど!」
ほぼ同じタイミングで俺とユズルは動き、再び闘技場の真ん中で刀を打ち合った。違いがあると言ったら、俺が二刀流で戦っているということか。それでもユズルは、全くものともしていない。
観客の盛り上がりも最高潮に達していて、司会の人も興奮しているだろうが、もうそんな事は知った事じゃねぇ!
「だからと言って負けるの御免だ!俺は負けるのが嫌いなんだよ!」
「知ってたさ!そしてそれは僕も同じさ!」
負けず嫌い同士の本気のぶつかり合い、チートな力を持った者同士の全力の勝負、それがこんなに心躍るものだったなんて思わなかったぞ!
「十文字斬り!」
「っ!?」
二振りの刀をクロスさせた攻撃を防ぎ、動きが止まった僅かコンマ一秒の間にユズルは俺の腹に蹴りを入れて蹴飛ばした。
蹴飛ばされて、地面を転がっている俺をユズルが追撃してくるが、俺は地面を転がりながら攻撃を躱していき、壁に激突する寸前のところで身を翻してユズルの頬に蹴りを入れた。怯んでいる隙に素早く起き上がった。
「横一文字!」
今度は「横一文字」を繰り出すが、これもユズルは防いで見せたが猛虎の籠手の力を借りて強引に吹っ飛ばして見せた。
「っ!?」
「まだまだ!縦一文字!」
今度は上から攻撃を繰り出す「縦一文字」を使い、仰向け状態で浮いているユズルに使った。
これもまたユズルは防いだが、地面に強く叩き付ける事が出来た。
「おらぁ!」
だが、ユズルは左手一本で起き上がり、強引に俺を押し返した。やっぱりすごいぞ、ユズルは!
「『ウィンドカッター』!」
そこから今度は、ユズルが風魔法を混ぜて俺を攻撃してきた。風の刃が俺の身体を所々傷つけたが、俺にはそんな事は知った事ではなかった。
何故なら、次で決めるからだ!
「天翔!」
俺は蒼龍を袈裟懸けに振り下ろし、ユズルはそれを花月で防いだ。だが、「天翔」はそれで終わりではない。最初の攻撃をわざと緩くさせて、下まで振り下ろした直後に蒼龍の刃を反転させて今度はしたか逆袈裟懸けに攻撃した。
ユズルも反応して防ごうとしたが、間に合わずに蒼龍の刃がユズルの身体に通り深く斬りつけると同時に、ユズルを十メートル以上高く上げた。
傷口から大量の血しぶきを吹き出し、しばらく宙を舞った後背中から地上へと落下したユズル。その瞬間、ユズルに護りの魔法が発動した。
そのタイミングで、審判の人が闘技場に出てきてジャッジを下した。
『それまで!勝者、ショーマ選手!』
歓声が沸き上がった瞬間、俺は神威解放を解いてから蒼龍を高々と上げてみせた。すると、観客の興奮度が更に上がり、会場が壊れるのではないかと言うくらいの大歓声が響いた。
蒼龍を上げるつもりは無かったが、身体が自然とそうなった。
心臓がバクバクして、収まる気配がない。
だけど、こういうのも何だか悪くないなと思った。
――――やっと見つけた。やっと会えた。
「え?」
聞き覚えのある声が突然頭に響き、俺は思わず周囲を見渡してしまった。だけど、神器の有る洞窟に誘導したあの声の主のものでもない。けれど、どこかで聞いた事のある女性の声であった。
一応見渡してみたが、客席からはそれらしい相手は見当たらなかった。
「デリウス」
《声の主でしょ。私も聞こえたし、その声の主が誰なのかも知っている。あの声はサラディーナ様の声だわ》
「なっ‥‥‥」
サラディーナと言えば、ここトウラン武王国の主神を務めている太陽の神で、五人の上級神の一人でもある。
そして、失われた神の戦士ショウランを心から愛していた女神。
《理由は分からないが、君に興味を抱いているみたいだ。けどあの様子、一瞬だけど誰かと間違えている様にも見えたわ》
やっぱりデリウスもそう思うのか。
《気になるのは分かるけど、先ずは何食わぬ顔でVIPルームに戻りなさい。そこでボォーと突っ立ってると不自然よ》
そうだったな。
デリウスの言われた通り俺は、蒼龍と美鉄を鞘に納めてVIPルームに戻った。そこには救護担当の人が既に来ていて、俺の傷を聖魔法で治してくれた。
それから三十分後に、表彰式が行われた。午前中に行われた三位決定戦はフィアナが勝利したみたいで、俺とユズルとフィアナの3人が表彰台に上がり、レイハルト公爵が俺達の首にメダルを掛けてくれた。
「おめでとう。まさか、我が国出身の金ランク冒険者がトップ三を独占するとは」
何て皮肉交じりに言っているが、その顔は何処か嬉しそうであった。
無事に表彰式を終えて、一時間後に行われた閉会式を終えた後、俺とフィアナはアリシアさんとカナデとメリーと合流し、適当に屋台を回る事にした。シュウラとナーナはこの後、王族や貴族達との会食パーティーに出席しているそうだ。大変だな。
「まさかあのユズル様に勝利するなんて、驚きました」
「はい。流石はご主人様です」
「でも、シンリアとスーザンはすごく悔しそうにしてたわ。お兄ちゃんは満足げだったのに」
「私としては、何の前触れもなく神威を開放しないで欲しかったぞ。まぁ‥‥‥嫌ではないが」
「それだと変な風に聞こえるから黙っててくれない」
あの後四人から、大勢の人が見ている前で神威解放はしないで欲しいと言われてしまい、しばらく念波越しで説教を聞く羽目になった。幸い誰も気づいていなかったけど、あれは確かにマズかったと思う。
何故か知らないが、この四人にも弱いながらも神力が宿っていて、俺がたくさんの神気を纏うと共鳴して発動するみたいだ。俺一人だけ使いたい時は、敷島から加護を回収する時にやった様に微量の神気を纏った状態でないとダメみたいだ。
デリウスの言う様に、きちんとコントロール出来るようにならないとダメみたいだ。
そんな時、クフォトの兵士が俺達の所へ駆け寄ってきた。
「失礼。我が国の国王陛下が、ショーマ殿とお話したいと申しています。ご同行を願いますか?」
「っ!」
そういえばいたな。伝統あるお祭りということもあって大人しくしていたみたいだが、やはり俺と神宮寺と、新たに加わった水島と小鳥遊を諦めていなかったのか。というか、一国の王がこんな所で油売ってていいのかよ。
俺が兵士を睨み付けていると、アリシアさんが小声で耳元に呟いた。
「本当なら断っておいた方が良いですが、こんな所で公に言ってはこの国の立場が悪くなってしまいます。私達も付いていきますので、とりあえず行ってみた方が良いです。相手も一応は一国の王様ですから」
一応って、れっきとした王様なのだけど。確かに、ここで断るとトウラン国王陛下の顔に泥を塗りかねない。
警戒しつつも、俺達はとりあえず頷いた。一応念波で、シュウラとナーナにも報告しておいた。
クフォト兵に案内されて、俺達は王侯貴族がよく利用している宿に入った。そこの応接間では、地球でもとても有名な某独裁者に似た顔をしたクフォト王が座っていた。そこには既に、神宮寺と水島と連れのエフィア、そして小鳥遊の五人が来ていた。
「よく来てくれた。私が、偉大なるクフォト王国国王、ナルダン・チス・クフォトだ」
こちらを値踏みするみたいな目で見るクフォト国王に、俺は若干イラっと来ていた。
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名前:ナルダン・チス・クフォト 年齢:五十八
種族:人間 性別:男
レベル:31
MP値:7500
スキル:火魔法B 剣術B 射撃術B 人心掌握B
その他:クフォト王国国王
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スキルもレベルも大したことなく、他の四国の国王陛下の中ではぶっちぎりの最弱。まっ、強くなくちゃいけない理由はないのだけど。
「それで、俺達をここに呼んだ理由はなんだ?」
「ちょっ、隆文様!」
うわぁ、水島のやつあからさまに嫌そうにしているぞ。まぁ、あの国の悪評を聞けば無理もないし、実際にかなり酷かったから。
「そなた達の国の代表が君達に何と言ったか分からぬが、私の言うことこそが真実であり、正義でもあるのだから」
なんて自分勝手な解釈だ。こんな事を考えている時点で、俺の中の、否、ここに連れてこられた全員の好感度は更に急降下したに違いない。
「だから単刀直入に言う。我が国に戻ってこい。お前達のいるべき場所はあんな腐った最低な国ではない」
やはりそう来ましたか。というかこのバカ、まだ俺達の事を諦めていなかったのかよ。
「他の国をそんな風に言うなんて、国のトップに立つべき人間として失格だな」
「タカフミ殿はあの腐れ女王に騙されているだけです。我が国はこの世界の頂点に立つべき国、それに相応しい人材は全て我が国に仕えるのがこの世の決まりというものだ」
それ以上喋るな!噂で聞いていた以上にクズな国王だな。
「冗談じゃありません。あなたみたいに人を人として見ず、他国の領地を奪って我物顔で蹂躙しておいて。あなたが国民を洗脳していることも、私は許した覚えはありません」
「それは勘違いだ、ミホコ殿。私は自国の領地だった場所を、盗賊国家どもから奪い返しただけだ」
盗賊紛いの行動を行っているのはそっちなのに、何自分が被害者みたいにほざいているんだ。
小鳥遊はどう言ったら良いのか分からず、ただオドオドしていた。
「君達は我が国に仕えるべきであり、全ての金ランク冒険者は全て我が国で管理すべきなのに、腐った四国の代表共はそれを無視して権力を振るっている。このような蛮行が許されるだろうか」
何処までも幼稚で、何処までも自分勝手な最低な人間だ。何処まで他人の物を奪えば、何処まで他者を陥れれば気が済むのだ。
あの三人も、このバカの言葉を何の疑いも持たずに従い、この腐れ国王にいい様に操られているのがまだ分からないのか?神宮寺はすぐに気付いて、アンタ等から見限ったというのに。
「だから君達は、帰るべきなのだ。我が国に」
俺達に手を差し伸べて来たクズ王。その手を俺は、力一杯払い除けた。
「ショーマ殿、一体なのを?」
「っざけんじゃねぇぞ!醜く腐っているのは、テメェの方だ。他人から人や物を奪う盗賊もアンタの方だし、自分の国を貶めているのもアンタ自身だ」
救いようのないバカに、俺は覇気を全開に放ち、剣を抜こうとしていたクフォト兵を黙らせ、クズ王に冷や汗をかかせた。
「今は皆が一丸とならないといけない時に、アンタは自分のことしか考えず、召喚した勇者を、自国を優位に動かす為の権力の象徴として利用していて」
「私は真実を述べたまでだ」
「俺達はテメェにも、テメェの国に仕える気なんてない!これ以上俺達に干渉するのなら、魔王ではなく俺がお前等の国を滅ぼしてやる。リィーシャとの試合で使った、あの黒い炎で!」
「煉獄」を使えば、国を丸ごと一つ滅ぼす事なんて容易い。しかもあれは、水魔法でも消えないから本当に全てを焼き尽くす、まさに地獄の業火。
「勇者にこんな事を言わせるなんて、卑怯だぞトウラン国王!」
「トウラン国王陛下は関係ない!すべて俺の意思だ!」
トウラン国王陛下には、後でしっかり謝罪しておかないといけないな。俺のせいで、クフォト王国との関係が更に拗れてしまったのだから。
「クフォトを滅ぼす時が来たら、私も呼んで欲しいですわ。あの国には私も愛想が尽きましたし」
「他人から物を奪うだけの盗賊国家なんて、滅んでも誰も文句言わないだろ」
「そもそも、ホクゴ獣王国はクフォト王国とはまったく外交を結んでいないから、滅んでも獣王陛下は何とも思ないと思います」
おやおや、他の三人の勇者からもそんな風に言われるなんて、いよいよをもって終わったな。うちの連れ四人と、水島の連れのエフィアも愛想が尽きたみたいで何も言わなかった。
「悪いが、俺達はこれにて失礼します。最後に、二度と俺達に干渉するな。次干渉して来たら、貴様の首と胴体が離れ離れになるからな」
何も言わずに、ただ腰を抜かして俺達が立ち去るのを見ていたところを見ると、あのクズ王の本質はただの臆病者である事が窺える。
自分が他人よりも劣っているのが我慢できず、自分に無いものを奪って優越感に浸りたいだけの奴だと思っていたが、実際は他者より劣っている自分を認めるのが怖いだけの臆病者であった。
しかし、だからと言ってあの国とあの男の悪行を許すつもりなんて微塵もない。
あの地に現れると言われている魔王とは戦うが、その戦いによって疲弊するクフォト王国を助けるつもりなんてない。例え、クフォト国民に恨まれても。
「妖しの魔鏡」と「鬼嶋の鬼」もぜひ読んでみて下さい。