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MEG ザ・モンスター

MEG ザ・モンスター

2018年公開

監督:ジョン・タートルトーブ

製作:ロレンツォ・ディ・ボナヴェンチュラ、コリン・ウィルソン

原作:スティーヴ・オルテン『Meg: A Novel of Deep Terror』

出演:ジェイソン・ステイサム、リー・ビンビン、レイン・ウィルソン、ルビー・ローズ、ウィンストン・チャオ、クリフ・カーティス、マシ・オカ、他

 今回紹介するのは「MEG ザ・モンスター」です。

 メガロドンとステイサムどっちがモンスターだとか、ヒロインのリー・ビンビンが人気になったり、一部政治界だとチャイナマネーがどうのこうのとか、色々言われてる話題作ですが、やはりサメ映画としても注目されています。

 今回はネタバレ多めなのでまだ観ていない方は観てからこちらの感想に目を通して下さいな。それでも良ければどうぞ




 物語は最初から驚きだらけでした。

 故障した潜水艦内、船員達が至る所で死んでいたり、果ては潜水艦の壁が何かによって変形したり。ステイサム演じる救助士のジョナスは「何か」を恐れて仲間一人を犠牲にしたものの、他全員をなんとか救います。


 そして一年後、南シナ海の海洋研究施設にて、マリアナ海溝の底は硫黄化合物に覆われているというデータ-を元に、実は海溝はもっと底が深いのでは? という仮説が立てられ、潜水艇を送って調査しに行く事になりました。(理系としてはそういった仮説とかこの辺の科学的な見解が興味深い内容で、調査メカも面白そうでしたね)

 潜水艦は予想通り硫黄の層を通り抜け、未知の領域へ踏み入りました。次々と新しい発見がなされ、景色も綺麗でした。

 しかし潜水艇は何かに衝突し、故障。そこへジョナスが救助に向かう事になります。


 ただジョナスの方はあまり良い状態じゃありませんでした。トラウマから東南アジアを放浪して酔っ払いになっていたのです。かつての同僚達が説得を試みますが、中々心を開いてくれず。

 ようやくジョナスが辞めるきっかけとなった一年前の事故の話を持ちかけられ、ジョナスが最も適任だと言われ彼は引き受けました。


 ステイサムが主演の映画ってストーリーが下克上なものが多く、ハードボイルドな作風からか一般受けはあまりしていませんが、下から上に突き進む姿は観客の心を掴んでくれます。


 船員は全員無事で、潜水艇も発見されました。船員達を避難させようとしたその時、出ました。百万年程前に絶滅したと言われる史上最大級のサメ、メガロドンです。

 ここからもうひたすら怖かったですね。何も見えない深海で、いきなり目の前を通過したシーンには度肝を抜かされました。サメ映画の元祖にして王道のスピルバーグを彷彿とさせるホラー演出で、また、古代の生物が現代に蘇った、となるとジュラシックパークみたいな雰囲気もありますね(笑)

(実際のところ、個人的にはサメ映画というより恐竜映画を観ているような気分でした。というのもやはりメガロドンはサメなんて規格に留まらず、恐竜の方が似合っている、とも思いました)


 そして船員を一人犠牲にするものの、ステイサムは残る全員を救助します。

 しかし、ここ辺りの犠牲になったマシ・オカが演じていた日本人研究者ですが、出演時間短いのにもう序盤から感動させてくれました。最初の方はジョークも言ってくれて場の雰囲気を和ませてくれたりしましたが、死ぬ間際ともなると家族宛に手紙を遺し、他の皆を救うために自分だけ犠牲になる、と出演が短いながら良いとこ取り過ぎでした。もうマシ・オカの演技力凄い!


 そして研究機関はメガロドンを研究のために捕獲しようと企てます。ステイサムも協力する訳です。

 まず気付かれぬようメガロドンに発信器を打ち込み、それからシャークケージ(中に入ってサメを安全に間近に観て楽しむケージ)に入って麻酔を打ち込む、という方法でした。

 ただし、個人的には装備類が不安で不安で仕方なかったです(笑)

 発信器は無事に気付かれずに打ち込みますが、ステイサムを繋げるロープを巻き上げる震動でメガロドンが気付き襲いかかります。(やっぱ駄目じゃん!)

 すれすれで間一髪メガロドンを躱し、何とか助かって、次に麻酔を打ち込むためケージに入ってメガロドンをおびき寄せます。

 ケージはどんな衝撃にも耐えられると言っていましたが、逆にワイヤーの強度が駄目で中の乗員が危なくなったり、常にハラハラでしたね。しかも体大きいから麻酔は中々効かずしばらく暴れる訳です。


 ただジョナスも全然怯えないんですよ。あんなデカいのを前にいつものステイサム映画みたいに犯罪者を相手するような目つきや気迫がメガロドンを前にしても消えないんです。噛みつかれそうになっても平然と避けるし、流石は男の中の男ですね。

 それにジョナスと他のメンバーとのやりとりもまた良かったです。数時間前に知り合ったばかりなのにすっかりジョークを交わす仲に。


 こうしてようやく海獣用の麻酔を大量に使ってメガロドンを麻酔で眠らせて捕獲した一行でした。記念撮影したり楽しむ一行でした。




 しかし、何とメガロドン、実はもう一体が深海から抜け出しており、それを知らぬ研究員の一人がまた犠牲に。しかもサイズがまた大きいんです。


 またも研究者達で話し合われ、リーダー格の一人が政府に知らせ結局政府に任せる事になりました。そして研究者達は退場、帰りの船を待つことに。


 だけどここで邪魔したのが何かと言えば、金なんです。

 金の為に研究しようという人だって少なくはないでしょうが、度が過ぎると何も生み出せません。

 実はリーダー格の人物は秘密裏にメガロドンを殺そうと企ててました。

 金なのか科学技術の発展なのか、目的は何であれ、リスクを考えず行動するのが一番ダメなのです。リスクを無視した研究を行って災厄が訪れるなんて作品、昔から良くありましたが、この映画もそんな一面を見せてくれたものです。(しかもこの場合対策法まで不味いパターンとくれば…)


 結局殺す方法は失敗に、またもジョナスが立ち上がります。一方のメガロドンは海水浴場に出現し、船すら飲み込みもうここからラストまでずっとハラハラです。


 ストーリーはネタバレを考慮してこの辺りまでで。代わりに色々語っていきます。


 ステイサムの最初から最後までド派手なアクション最高でしたね。普通ならメガロドンに怯えるのに、「やってやる」という勢いで危険なことに自分から足突っ込んでいくわ、船にもメガロドンにも引っ張られ、ほぼ生身の状態で立ち向かっていきますし。

 ステイサム元々は水泳の高飛び込みの選手だったらしく、やはり海が似合う部分もありましたね。他の映画でも海に飛びこむシーンあったりすると少し嬉しくなります(笑)

 あと、ステイサムとヒロインを演じたリー・ビンビンも、二人とも40歳超えている筈なのにアクションのせいなのかは分かりませんが、とにかく若々しかったです。(リー・ビンビンの方はシングルマザーという設定でもあるのに)


 今回は一種のSFパニックという事でした。普通のパニックは脅威に逃げ惑う人々を描くものですが、この「MEG」は逆に「メガロドンなんて殺してやる」という勢いのあるものでした。似た系統でいえば「アルマゲドン」や「インディペンデンス・デイ」といった所ですかね。

 しかも立ち向かうのはステイサム一人という事で、ヒーローの孤独さと強さという素晴らしさを感じる事が出来ました。




 という訳で皆さんもド派手は脅威を相手にするこれまたド派手なステイサムを味わってはいかがでしょうか。

 映画とはやはり良いものです。ステイサムも男の人生というものを教えてくれます!

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