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絶対不運の実力主義者《アビリティエスト》  作者: Haruma
第一章 超絶不運の始まり編
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第十一話 話を聞いてくれないのは不運……なのだろうか

 

 目を覚ました時、ここはまだ外だった。

 身体を起こすと、すぐ横にみずながいる。



「あ……起きた?」

「あ、ああ。どんくらい寝てた?」

「え……と、二分くらい」

「二分も寝てたのかよ」

「二分しか……だよ! だって……」

「いや、ここで寝てるっていう時点でアウトだよ。自殺モンだよ」


 冷静に答えているが、内心は、


(どんだけのんきなんだよ! 危機感なさすぎだろ!)


 激しくツッコんでいた。



「身体は大丈夫……なの?」

「ああ、大したケガは負ってねえからな」


 すると、みずなは一本のビンを差し出してくる。



「あの、回復薬……飲んで」

「いや、俺は平気だし、そっちの……」

「私はだいじょうぶ。さっき飲んで、足も回復したし」


(あーだからさっき走れたのか……ちょまてよ)


 渡された回復薬を飲みながら、何かに気づいた悠磨は、



「あの……それ、最初から持ってなかったの?」

「え……?」 

「俺とぶつかった時だよ。あの後に飲んでいれば……」


 おんぶせずに普通に走ってこれたじゃん、と言おうとすると、みずなが顔を真っ赤にしているのが視界に入る。

 悠磨は、さっきと似たようなやり取りをしたのを思い出す。


(あ、やべ、地雷ふんだっぽい。話そらさねえと)


 だが、悠磨が口を開こうとする前に、



「わ……わ……忘れて!」

「いや、だから――」

「忘れて!」

「……はい」


 悠磨はただ黙るしかなかった。


(ていうか引きずりすぎだろ。マンガだったら、理不尽なビンタ一発で終了なのに……。やっぱ現実ってこうだよな。ホント、俺は運が悪いなあ)




 気を取り直して、立ち上がり、辺りを見回す。とりあえず全員生きている。

 さっきやられたハンター二人は、周囲の警戒をしている。

 他の人は、けがの手当て中だろう。


 悠磨は大剣を持っている方の人に話しかけた。


「すみません。これからどうしますか?」


 すると二人は、


「おう、起きたか。じゃあ戻るぞ」

「ところで、きみは誰ッスか?」

「そういえば見ない顔だな。しかも見たことない服を着てる。どこから来たんだ?」


 なんて答えようか迷ったが、みずなにもまだ言ってないし、それより早く休みたい、と思ったので、



「戻ってから答えます。それより負傷者が多いので、早めに帰るべきです」

「そうだな。ところでどこから来たんだ?」


(戻ってから答えるって言ったろ! 人の話聞いてんのか?)


 ツッコミたい衝動をおさえ、冷静に答えようと、



「速く戻らないと、またさっきみたいに襲われ――」


 そう悠磨が言いかけた時に、ドスドス――と足音が響いてくる。


(ほらやっぱり。俺は運が悪いから、来てほしくない時に来るんだよ)


 近づいてきたのは小型のティラノ型のモンスター。

 だが悠磨は、最初に遭遇した時と違い、戦闘経験を積んだ。おまけにいい武器もある。ケガや疲労は回復薬である程度収まっている。『不運』という不確定要素を除けば、負けて死ぬなんて事は無い。そう彼は思っていた。



「俺がやります。早くけが人連れて避難してください」


 だが、悠磨の言葉を一切聞かず、



「あいつらなら俺らで倒せる。いくぞ!」

「もう負けないッスよ!」


(俺の話を聞けよ!)


 そして勝手に突進していく。



(というか戦えるのか? ついさっき重傷追ってたし、それに槍の方は折れていたはず)


 その槍の使い手は右手に槍の先端。左手には槍の持ち手、というかこう見るとただの棒。



(よくそんなんで戦おうと思えるよな!)


 すると大剣の人が、



「早くけが人連れて避難しろ!」


(だから俺の話聞けェェェ! しかもさっき同じこと言ったろ! 俺が!)


 そんな悠磨の心の叫びは届かず、いやそもそも言ってもないから聞こえるはずもなく、いやそれ以前に人の話を全く聞こうとしないから言っても無駄だし……と思ったのか、別の行動に変える。



「仕方ない。俺はこっちの事するか」


 とは言ったものの、悠磨はどこに行けばいいか分かんないので、



(とりあえず周囲の警戒でもするか)


 ちなみにあの二人は、三十秒もたたないうちに倒した。

 さっきみずなが言っていた通り、この二人はプロのハンターだ。それなりの腕前だ。


(強いのは認める。けど人の話を聞かないのは、プロとして大問題だろ!)



 


 この後三体ほど現れたが、二人が難なく倒した。その間、悠磨は特に何もしていなかった。



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