表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

ぼくの詩集

ぼくの愛に触るな

作者: 桜井あんじ

ぼくの愛に触るな

汚い手で触れるな


ぼくは今だあなたを愛しているけれど

あなたに ぼくの愛に触れてほしくはない

これはぼくのものだ

ぼくの愛だ


肥え太ったぼくの愛は もはや

その対象であるあなたすら 必要としなくなったのだ

出て行ってください ぼくのこころから

この愛は ぼくだけのものだ ぼくの宝だ


あなたがぼくに与えたのは 憎しみと 苦しみのみ

そして憎しみや悲しみは こんなにも 愛を 汚してしまうのですね

いや そもそも 愛そのものが 穢れなのでしょうか はじめから


ぼくは愛を見たのです

それは暖かく金色に

明るく白く輝いて

とてもとても美しかった


ぼくはまた 憎しみも見たのです

それは眩く青白く

時に小さく瞬いて

とてもとても美しかった


しかし ぼくは あなたを通して 

宇宙とぼくとがひとつであること ぼく自身が世界そのものであること

永遠は一瞬で 一瞬は永遠であることを 知ったのです

なんの神秘でもなく あたりまえのように 理解したのです

なのにそれを体現するあなたは 不思議そうな顔で ぼくを見ているだけなんて


さあ 手を触れないで そっと 出て行ってください

ごきげんよう ぼくの愛そのものだったひと

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ