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《Last World Online》  作者: 黒藤紫音
4章:仲間・シズ
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どうする?

 分布調査を終え、俺たちはティアシティに戻ってきた。

 話が飛んで申し訳ないが、実際特筆するようなことは何もなかったのだから仕方ない。


「…………これで終わった。すまないな、シレン、スズ、ツキノ。付き合わせて」

「気にしないでいいわよ。その代わり、今度はあたしの用事に付き合ってもらうから」

「手伝うって言い出したのは俺だしな」

「私も、楽しかったですから」


 カノの言葉に、俺たちはそう言う。

 実際、分布調査は俺たちにも得のある話だしな。


「…………そう言ってくれるとありがたい。次、また俺が任されたら、頼んでもいいか?」

「俺はいいぞ」

「私も構いません」


 スズは、何を当たり前のことを言ってるの、という顔だった。

 この二人はなんというか。


「…………とにかく、助かった。ありがとう。それじゃあ、俺は一度ギルドに戻る」

「よしツキノちゃん! デートしよう!」

「させるかバカ!」


 ツキノに抱きつこうとしたバカから、ツキノをかばう。

 ホンットこいつは残念だな……。


「なあカノ。お前こいつとの付き合いは長いんだろ。止めてくれ」

「…………付き合いが長いからこそ、だ。俺はもう諦めた」

「諦めんなァ!!」


 というか、カノが諦めるのは勝手だけど、それでなんで俺がスズの暴走を止める役割なんだ。

 おかしいだろ。いや、そりゃ仲間内じゃたぶん止めるようなキャラは俺だけだけどさ。


「何よいいでしょ邪魔しないでよ別にあんたの所有物でもないでしょうが」

「所有物ではないけど友達ではあるわ止めるわ」


 阿呆なやり取りである。

 カノがすごい呆れた顔してるのが見える。

 あんまり続けても意味がないので適当に切り上げる。


「まあ、とにかく。カノはギルドに戻るんだな。スズはどうするんだ?」

「だからツキノちゃんとデート」

「そこから離れろ」


 またあの阿呆なやり取り繰り返す気か。


「…………スズ。お前、ギルドから呼び出されてるんじゃなかったか?」


 そんな俺たちに、カノが助け舟を出した。

 助かったけど、どうせなら最初から出して欲しかった……。

 いや、勝手なこと言ってるのはわかってるけどさ。


「あー……そっか……うー、面倒」

「…………面倒でも行っておけ」

「わかってるわよ!」


 スズはそう言うと、ツキノに向かって話しかけた。


「ツキノちゃん、その前にアドレス交換しない?」

「え?」

「お願い!ここで縁切れちゃうのもったいないし!」


 お願い、と手を合わせて、そう頼むスズ。かなり必死だ。


「いいからさっさと行けよスズ。ツキノも困ってるだろ」

「いえ、私はいいですよ」

「本当に!? ありがとうー!」

「抱きつこうとするな」


 嬉しさのあまり、どさくさで抱きつこうとしたスズを止める。

 スズから恨みがましい視線を向けられるが、無視。


「ちぇっ。まあいいわ。これ、私のアドレスね」

「これが私のです」


 数日前の俺やワタルの時と、同じような光景だ。


「カノも交換する?」

「…………いや。俺はいい。縁があれば、また会えるだろうしな」

「そうですか?」


 アドレス交換を終えたスズと、それを見ていたカノは、俺たちから離れると、同じ方向に向かって歩いていった。


「じゃねー、ツキノちゃん、シレン。また会いましょ」

「おう」

「はい。カノさんも」

「…………ああ。またな」


 そう言い残して、二人の姿は街の喧騒の中に消えていった。

 その後ろ姿を見送って、俺はツキノに向き直った。


「ツキノ、この後どうする?」

「そうですね……。ちょっと、この後はギルドの集まりに行かないといけないんですけど…」

「じゃあ解散するか?」

「いえ、まだ時間ありますから。それまで何して時間潰そうかな、って思ってます」

「あー……なるほど」


 クエストに行こうかとも思ったが、あ、と気がついた。


「……アイテム一応補充しとこうか」


 なんだかんだ、さっきの分布調査でいくつかアイテムを使った。

 ついでに言えば、最近は補充もしていない。そろそろ切れてもおかしくない。


「補充も兼ねて、ちょっと街ぶらつこうか」

「そうですね。そうしましょう」


 目的地を決めた俺たちは、そこに向けて、歩を進めた。



短いですがご勘弁をー。

若干スランプです…

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