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物書の短編シリーズ

テンプレに沿ってしまった異世界転移系主人公

作者: 物書 翠
掲載日:2026/02/25

「———はっ!ここは‥‥‥」


俺は伊呂波燈矢(いろはとうや)

ネット小説大好きなただの男子学生だ。

ある日いつものように暗い気持ちで学校に向かっていると、俺を中心に魔法陣が現れた。


(これってネット小説の“異世界転移“ってやつ!?)


眩い光に包まれるとそこは神殿のような場所だった。

周りに見とれていると不意に声を掛かけられた。


「おい、そこのお前」


「はっ?俺ですか?」


「お前以外おらんだろ」


そこに居たのはローマ服を着た銀髪美少年(美少女?)が立っていた。


「突然だがお前を私の世界に飛ばす。完全に私の都合だ。元の世界には帰れない。

謝るつもりもない。だがその代わり何か一つ能力をくれてやる。それで文句ないだろう?」


テンプレチートキターーー!

これで俺も異世界無双できるのか。ワクワクしてきたな。


「それで何の能力を———」

「鑑定スキルがいいです!」


やっぱ鑑定スキルだよな、それ以外あるか?いや、ない(反語)

日本人だし生き物を殺すなんて無理だよ。

だから鑑定スキルを使って魔道具とかの特性を見抜いて俺SUGEEEEするのが目標だ。

商人とか、戦闘補助員とかいいんじゃないか?


「本当にいいのか?魔法とかじゃなくて?

私は“嫌がらせが大好き“だが優しいからな、もう一度だけチャンスをやろう」

「鑑定スキルがいいです!」


「‥‥‥そうか。ならその能力お前にくれてやる。

鑑定したいものの前で『鑑定』と言えば説明が出てくるぞ」


俺はまた眩い光に包まれた。


「———まあ、せいぜい魔法を選ばなかったことを後悔するんだな」


そんな呟きは俺の耳には届かなかった。



気がつくと俺は高原に居た。


「ここから俺の異世界無双が始まるのか‥‥‥

さて、まずは俺に向かって『鑑定』!」


すると俺の前にゲームウインドウの様な物が出てきたのだが……


名前:伊呂波燈矢

年齢:17歳

身長:173.2cm

体重:60.7kg

得意教科:社会

獲得能力:鑑定スキル


以上


……それだけ?本当にこれだけなの?

魔力とか経験値とかレベルとか無いの?

俺は焦って周りにある草を『鑑定』する。


名前:草(名称不明)

緑色。


以上


以上って何なんだよ!ムカつくな!

そうだ、この“以上“の所を『鑑定』すれば何か分かるんじゃないか?


「『鑑定』」


名前:以上

よく気づいたな異世界人!

そうだ、この世界は数字で縛れるほど生易しくない!

私は“嫌がらせが大好き“だからな!お前が「鑑定スキルがいいです!」って言った瞬間閃いたぞ!

ついでにいちいち文章を書くのが面倒くさいからな!お前が理解ってる部分だけ文章化するようにしておいたぞ!

せいぜい魔法や翻訳能力を選ばなかった事を後悔するんだな!

バーカ!


……そうか。別の世界なんだ、言語が全く違うなんてこと全然あるんだった。

しかめ俺は学ランの完全不審者で。全くの素寒貧で。

俺は絶望した。

良い子のみんなへ!

何でも能力をあげると言われたらしっかり考えて物を言うんだぞ!

作者との約束だぞ!

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