表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

5/40

第四話「激辛地獄!? マグマスライムの灼熱グルメ」

「ここ……暑すぎじゃないか……?」


 


俺たちは今、火山帯にある地底の洞窟「カプサイ火山」の内部にいた。

気温50度。空気は唐辛子。風はチリペッパー。たぶん息吸うだけで辛い。


 


「ねえ、なんでこんなとこ来たの?」


 


「スライム図鑑にあったんだ。“伝説の激辛個体・マグマスライム”……。

 この世のすべての香辛料を凝縮した、辛味の王!」


 


「もう完全にバカでしょ……」


 


――だが、そのとき。


 


グラアアアアア……!!!


 


洞窟が震えた。

マグマの池から、にょろりと現れる巨大な赤黒スライム!

その表面は常に煮えたぎり、体温は300℃超!


 


◆ モンスター出現!【灼熱種・マグマスライム】


・体液は特製マグマソース(※一滴で牛一頭を即撃沈)

・辛味ランク:S+(スコヴィル値:測定不能)

・本気になると「激辛地雷弾」を噴出する


 


「これはやべえ……!けど、食べるしかないっ!」


 


「無理よ!調理どころか、触った瞬間焼き尽くされるわよ!?」


 


「大丈夫だ、俺にはこの“耐熱スプーン+3”がある!」


 


◆ ◆ ◆


 


【激辛スライム戦・フェイズ1】

マグマスライム、溶岩弾を飛ばしてくる!

マリーネの泡魔法で包み込んで中和!


→ その泡が偶然、スライムの表面をスチーム焼きに!


→ 表面が香ばしく焼き固まって**“辛味クルトン層”**を形成!


 


「いける……!これ、調理できるぞ……!」


 


【フェイズ2】

内部の激辛マグマをどうにかすくう必要がある。


「マリーネ、こっちの“辛味核”を冷却して!中心だけ凍らせて味を閉じ込めるんだ!」


「わかった……!“氷結泡・零式”!」


→ マグマの中心が瞬間冷却されて**辛味の核=“激辛ジュレ”**に変化!


 


そして――


【フェイズ3・調理】


・外側:香ばしく焼けたマグマスライムの皮(クルトン風)

・内側:とろける激辛ソース+冷却辛味ジュレ


→ 完成!


《灼熱マグマスライムの激辛ジュレ・カルデラ仕立て》


 


「いくぞ……!」


 


(ぱくっ)


 


「…………」


 


「ど、どう? 悠真、大丈夫?」


 


「…………うん。

 ……舌が死んだ。でも旨い。これ、死ぬほど旨い。」


 


味は、ただ辛いだけじゃない。

唐辛子の持つ甘味、刺激の奥の旨味、スライム特有のぷるぷる食感が……奇跡のバランスで融合していた。


 


マリーネも一口。

「――あ。これ、好きかも」

「え、辛いの苦手じゃなかったの?」

「……ちょっと前までね。でも昔、母が作ってくれたカレーが、めちゃくちゃ辛くて――」


 


少し遠くを見るようなマリーネ。


 


「……その味に、ちょっと似てた」


 


(そっか。甘いものだけじゃないんだ、この人の思い出って)


 


 


◆ ◆ ◆


 


マグマスライムを食べきり、俺たちは再び旅路へ。


「次はどんなスライムに出会えるかな……」

「……次は、辛くないやつ希望」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ