第十五話「和と粘りの境地!? 醤油もちスライムと出汁の神殿」
「なんだこの……空気だけで腹が減る場所は……!」
俺たちは今、《うま味の古都・ダシミヤ》にあるという幻の遺跡――
**「出汁の神殿」**にやってきていた。
「この地にのみ生息する、“粘性神獣”スライムがいるらしいの」
「名前がもう食べ物なんだけど!?」
◆ モンスター出現!【醤油もちスライム】
・もち粉から発酵した伝説のスライム
・体は弾力の極み、かつ醤油が自然に染み込んだ琥珀色の肌
・神殿の“聖出汁”に浸っており、近づく者の食欲を狂わせる
・捕獲には【五味均衡】と【和の礼節】が必要!?
「……ぷるぷるで、もちもちで、しかも……湯気が出てる……!?」
その姿は、まるでもちに醤油がしみしみになった状態。
一部は焼き色すらついており、見てるだけでごはん三杯いけそうな破壊力。
◆ ◆ ◆
「……この空間、出汁の匂いが層になってる。吸うだけで出汁茶漬け食った気分だ」
そこへ、割烹着姿のシャルルが登場。
「“和”とは調和。スライムとは無限の調和体……つまり、
今ここは“神と味覚が融合する場所”だよ」
なんかこいつ、今回は妙にノリノリだな。
◆ 調理フェーズ:究極の「もちスライム」対決! ◆
チーム俺たち
・もちスライムの表皮を一枚一枚薄く削ぎ、焼き網で炙る
・神殿の「一万年熟成出汁」を吸わせて“味の黄金比”を完成
・トッピングにはゆず皮と七味味噌
シャルルの一品
・もちスライムを“つき直し”、形を変えた「食感の連続技」構造
・スライムの内部に【あんこ・胡麻・きなこ】を注入
・締めに昆布と鰹の“香り結界”で風味を閉じ込める
◆ 完成品 ◆
**【神餅・五味の儀】**
甘み・塩み・旨味・苦味・酸味……五味が一串に凝縮。
もちの粘度でひとつながりにされているが、噛むたびに味が変わる!
「……これ、味の出汁おみくじじゃん……! 次はどの味が来るのか、ワクワクが止まらねえ!」
シャルル「和とは“変化を楽しむ器”。
このもちスライムこそ、その完成形さ」
――だが、神殿の最深部から聞こえる、鈴の音……?
「まさか……伝承にあった“出汁の巫女スライム”が……!」




