第十四話「氷河と夢のミルク!? アイスクリームスライムの極寒パフェ」
「……さむっ! 死ぬっ! これはもう料理のレベルじゃないっ!」
俺たちは、体中に“凍傷防止クリーム”を塗りながら、白銀の《フリジア氷河》を進んでいた。
「でも、この氷原でしか出会えないのよ。夢のスライムに」
「……本当に出るのか? アイスクリームのスライムなんて――」
◆ モンスター出現!【アイスクリームスライム】
・低温環境でしか存在できない超低体温スライム
・バニラ、ミルク、ストロベリーなど多彩な個体が存在
・ぷるぷるだが、スプーンを入れると「パフェの層」に分かれる神秘的構造
・捕獲すると一気に周囲温度が-20℃、要ミルク耐性!
「……出た。アイス盛り合わせみたいなスライム……ッ!」
雪の中で、まるで生クリームのように白く、
ときどきストロベリー色やチョコミント色が混ざる幻想的なスライムがふよふよ浮いていた。
◆ ◆ ◆
マリーネが氷の魔法で気温を安定させ、俺は低温用の“甘味調理器”を取り出す。
「温めるんじゃない、冷やしながら味を引き出す……これが極寒スイーツ調理だ!」
――だがそこに、シャルルがスノーボードで優雅に滑り込み!
「氷菓の国にようこそ、諸君。
ここでは感性が凍らなければ、味も心もわからないよ」
彼は取り出した。――氷の結晶から削り出された**“一口で記憶が蘇る”スノークリーム**。
「このスライムの“記憶層”、バニラの香りは甘い初恋を思い出させる――」
◆ 調理フェーズ:夢のパフェ対決 ◆
チーム俺たち
・スライムの層構造を活かし、層ごとに異なる味わいに分離
・ストロベリームース・ホワイトミルククリーム・アイスジェルゼリーの三層構造
・トッピングには氷河で採れるミント結晶と雪花シュガー
シャルルの一品
・スライムを低音スピンで回転抽出、「感情記憶層」だけをピンポイントで取り出す
・トッピングは記憶の飴細工と、氷の音を奏でるクリスタルシロップ
◆ 完成品 ◆
夢凍パフェ:アイススライムの七色レイヤー
見た目は完璧な透明多層パフェ。
一口で甘く、二口で切なく、三口目で涙がこぼれる――。
「……俺、初めて食べた……“懐かしさ”の味がするスライム……」
「甘味とは記憶。君の心にある“幸せ”を食べたのさ」
と、シャルルはにこりと微笑む。
――が、突如氷原が揺れ、地中から巨大スライムの影が!
マリーネ「まさか……これは“超古代冷蔵種”……!?」




