第九話「薬草とミントの森!? メディカルスライムで心も体もリフレッシュ」
俺たちは新緑の香りが満ちるミントフォレストにやってきた。
足元には色鮮やかな薬草が生え、風にはほんのり爽やかな香りが漂う。
「ここが、メディカルスライムの棲み処……?」
「そう、伝説の癒し系スライムたちの森だ。あいつらは治癒だけじゃなく、体調をリセットする力もあるらしい」
「癒し……か……」
マリーネが深呼吸をして、目を閉じた。
◆ モンスター出現!【メディカルスライム】
・体表からは薬草の香りを発し、触れると微細な癒し成分が浸透
・種類によって効果が異なり、特に“ミント種”は攻撃的な冷気を発する
・非常に繊細で、強引な調理は逆効果になることもある
「……こいつ、見た目は癒しだけど、侮れないな」
「触れたら風邪が治るけど、強烈なミント爆撃を受けることもあるってわけね」
◆ ◆ ◆
森の奥、ミントの香りが強まる場所で、青みがかった半透明のスライムが揺れていた。
「うわ、これがミントスライムか……」
触れると一瞬ヒヤッとし、次の瞬間にスーッと爽快感が体を駆け抜ける。
「癒される……けど、なんか目が冴えてきた気がする」
そこへ――
「ふふふ、我が名はシャルル・ド・グルメール!」
「再び参上。今度は癒しの領域で、味と技の極致を見せてやろう!」
◆ ◆ ◆
シャルルがミントスライムに向けて、自慢の“アロマブレンド魔法”を発動。
香りの波動がフォレストに満ち、スライムたちが一瞬で活性化。
「うわっ、ミントスライムたちが……攻撃的になった!」
冷気の渦巻く中、マリーネは泡の盾を展開。
「ここは癒しのバトル場だ!無理は禁物!」
◆ ◆ ◆
【調理フェイズ】
・ミントスライムのエキスを優しく抽出、
・魔法の泡で包み込み、刺激を和らげる。
・身体をリフレッシュさせる“クールゼリー”を作り出す!
完成!【ミントの息吹・クールリフレッシュゼリー】
「……これ、飲んだら本当に身体が軽くなった!」
「でも、最後にちょっとスースー来る……シャルルめ!」
「ふふ、癒しに甘えは許さないさ。美食も戦いも、いつも全力でなくちゃね」
◆ ◆ ◆
癒しと刺激の狭間で、俺たちはまた一歩成長する。
スライムは、ただのモンスターじゃない。味わいと体験で、俺たちを強くしてくれる。