第98話 封印の扉
神殿の目覚め
ゴゴゴゴゴ……ッ!!
地下神殿が揺れ始める。
「くっ……!」
玲華と雪奈は立ち尽くし、目の前の光景を見つめていた。
「……これは、封印が……!」
雪奈が息をのむ。
「フフ……ついに目覚めるのだ」
黒鋼会の首領・ヴァルゼンが不敵に笑う。
神殿の奥にそびえる巨大な扉。
それが、ゆっくりと開かれようとしていた——!!
⸻
◆封印されし力
——パキィィン……!!
扉を覆っていた魔法陣が砕け散る。
——ドォォォンッ!!
扉の中から吹き出す、異様な黒い光。
「なっ……!」
玲華が剣を構える。
「これが……封印されていたもの……!?」
ヴァルゼンが高らかに宣言する。
「“神殺しの力”が解放されるのだ!!」
その瞬間——
神殿の奥から、一つの“影”が現れた。
⸻
◆現れる影
ズ……ズズ……
「これは……!」
雪奈が震える。
現れたのは、一体の黒い鎧を纏った者。
その姿は、人の形をしているが、どこか異形の気配をまとっている。
「お前が……“神殺し”か?」
玲華が睨みつける。
しかし——
その影は答えない。
ただ、ゆっくりと手を伸ばし、闇の剣を生み出した。
「……やる気、なのね」
玲華が剣を握りしめる。
「フフ……お前たちはここで終わる」
ヴァルゼンが笑う。
その瞬間——
——シュンッ!!
玲華の前から、黒い影が消えた。
「っ!?」
「玲華さん!!」
雪奈が叫ぶ。
——次の瞬間。
玲華の目の前に、闇の剣が迫っていた——!!
⸻
◆次回予告
封印が解かれ、現れた“神殺し”の影。
玲華と雪奈はこの圧倒的な存在に立ち向かえるのか!?
そして、ハーブも王城へと向かう——!!
次回、第99話「神殺しの剣」
その刃は、すべてを断つ——!!
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