第82話 反逆の剣士
黒衣の剣士・アーク
「さあ、踊ろうじゃないか!」
アークの鋭い一言と共に、広場の空気が一変した。
次の瞬間——
——ギィィンッ!!
玲華が反射的に剣を振るい、アークの一撃を受け止めた。
「……っ!?」
衝撃が腕に響く。
「速い……!」
玲華は即座に後退し、間合いを取る。
「お前、何者だ……?」
ハーブが鋭い視線を向ける。
「名はアーク。お前たちが倒した影狼の”次”だよ」
アークはニヤリと笑いながら、黒い剣を構えた。
「次?」
「影狼は”ただの駒”。俺たちの計画の序章にすぎない」
「計画……?」
「知りたいか? ならば、俺を倒してみろ」
戦闘開始
「行くぞ、ハーブ!」
玲華が剣を構え、一気に距離を詰める。
「ふっ……悪くない」
アークは軽やかに身をかわし、玲華の剣を受け流した。
「なら、これはどうだ!」
玲華が素早く剣を振り上げる。
——シュンッ!!
だが——
「っ……消えた!?」
アークの姿が、一瞬にして消えた。
「いや、上だ!」
ハーブが叫ぶ。
玲華が上空を見上げた瞬間——
——ドォンッ!!
アークの蹴りが玲華の剣を弾き飛ばし、強烈な衝撃が広場に響いた。
「ぐっ……!」
玲華は地面を転がる。
「くそっ……!」
「ふん……期待外れだな」
アークは軽く息を吐く。
「次はお前だ、ハーブ」
ハーブは静かに剣を構えた。
「……甘く見るなよ」
次の瞬間——
ハーブの剣が、閃光のようにアークを斬り裂く——!
王都の陰謀
一方、王宮では——
「……ふふ、始まったな」
暗闇の中で、男が静かに呟いた。
「アークが奴らを足止めしている間に、計画を進めるとしよう」
闇に消えていくその背中。
「“王都の支配”は、すぐそこだ……」
次回予告
広場で激突するハーブとアーク。
その裏で進行する、王都の陰謀——。
次回、第83話「黒霧区の死闘」
王都の運命を賭けた戦いが、ついに幕を開ける!
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