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第64話 目覚めし闇の王

封印が解かれる時


レイヴとの激戦を終え、ハーブたちは一時的に学院へと戻っていた。


玲華は腕を組み、険しい表情を浮かべる。


「レイヴの言っていた”深淵の獣”……あれは何なの?」


雪奈は心配そうに俯いた。


「何か、とても恐ろしいもののような気がします……」


ハーブは沈黙しつつ、剣の手入れを続けていたが、やがて口を開いた。


「……“深淵の獣”……聞いたことがある」


玲華と雪奈が驚いた表情を向ける。


「え!? ハーブ、知ってるの?」


「異世界に伝わる伝説の魔獣だ。“深淵の王”とも呼ばれ、かつて世界を滅ぼしかけた存在……」


「世界を滅ぼす……?」


雪奈の手が震える。


「でも、そんな危険な存在が、なぜ今になって……?」


玲華が疑問を口にしたその時——


ズズズズズ……!!!!


突如として、空間が揺れた。


「……!?」


ハーブが立ち上がる。


学院の外から、異様な闇の気配が立ち昇っていた。


玲華が窓の外を見て、驚愕する。


「な……何なの、あれ……!?」


空が黒く染まり、巨大な魔法陣が地平線に広がっていた。


そして、そこから——


ゴォォォォッ!!!!


漆黒の炎が天を焦がし、巨大な影が姿を現した。


それは——異形の獣。


「ギギギギ……グォォォォォォ!!!!」


“深淵の獣”が、この世界に降臨したのだ。


最悪の戦いの幕開け


ハーブ、玲華、雪奈はすぐに学院の外へと飛び出した。


目の前には、黒い霧をまとった巨大な獣が立ち塞がっている。


玲華が剣を構えながら叫んだ。


「あれが……“深淵の獣”……!?」


獣の体は漆黒の鱗に覆われ、無数の赤い瞳が妖しく光っていた。


雪奈は震えながらも杖を握る。


「……とても強大な気を感じます……」


ハーブは獣を見据えながら、低く呟いた。


「……こいつを放っておくわけにはいかない」


その時——


ズズズズッ!!


黒鋼会の幹部たちが、闇の中から姿を現した。


「フフ……どうやら間に合ったようだな」


玲華が睨む。


「黒鋼会……!」


幹部の一人が不敵に笑った。


「この”深淵の獣”は、我々の手によって目覚めた。貴様らに止められるものか……!」


玲華が剣を強く握る。


「……そんなの、好きにさせるわけないでしょ!」


ハーブも剣を構え、静かに言った。


「……やるしかないな」


黒鋼会の幹部たちが、一斉に襲いかかってきた。


そして、“深淵の獣”が咆哮をあげ——


世界は、最悪の戦いへと突入する。


次回予告


黒鋼会が解き放った”深淵の獣”。


ハーブたちは、学院と世界を守るため、この未曾有の脅威に立ち向かう——!


次回、第65話「学院防衛戦」


闇に染まりゆく戦場で、決戦が始まる!!

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