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第62話 黒鋼の魔刃

迫り来る影


灼熱の戦場に、異様な静けさが広がる。


ラグナを倒したことで炎は消え去ったが——ハーブたちの戦いはまだ終わっていなかった。


玲華が剣を握りしめ、周囲を警戒する。


「……気配がする。しかも、一人や二人じゃない」


雪奈も杖を握りしめ、不安げにハーブを見つめた。


「ハーブさん、どうしましょう?」


ハーブは剣を納めながら、静かに周囲を見渡す。


「……来るぞ」


次の瞬間——


ザッ……ザッ……ザッ……


闇の中から、黒い装束に身を包んだ集団が姿を現した。


その中心に立つ、一人の男。


「ようやく直接対面できたな、“剣聖”ハーブ」


男は不敵な笑みを浮かべながら、一歩前に出る。


その右手には、漆黒の刃が握られていた。


「黒鋼会……か?」


玲華が低く呟く。


男は小さく笑い、剣を軽く振るった。


「俺の名は牙神がしんレイヴ。黒鋼会の最強の剣士……いや、“魔刃”の異名を持つ者だ」


玲華が剣を構えながら、低く息を吐く。


「黒鋼会の最強……?」


レイヴは静かに剣を構えると、その場で一瞬にして姿を消した。


「——速い!」


玲華が叫ぶ。


次の瞬間——


ギィンッ!!!!


ハーブの剣が、レイヴの一撃を受け止めていた。


「……ほう、俺の一撃を防いだか」


レイヴはわずかに目を細め、剣を後ろに引く。


ハーブはじっと彼を見据えた。


「……お前は、今までの敵とは違うな」


「当然だ。黒鋼会の中でも、俺の剣技に並ぶ者はいない」


レイヴは不敵に笑い、再び姿を消す。


次の瞬間——


シュンッ!!


玲華の背後に現れ、鋭い斬撃を繰り出した。


「——っ!」


玲華は間一髪で避けるが、頬に一筋の傷ができる。


「っ……速すぎる……!」


雪奈がすぐに回復魔法を展開する。


「癒しの光——!」


玲華の傷が瞬時に癒えるが、レイヴは構わず再び消えた。


「おっと、回復役がいるのか。じゃあ、まずはお前から——」


次の瞬間、レイヴは雪奈の背後に現れた。


「——雪奈!!」


玲華が叫ぶ。


だが——


キィンッ!!!!


ハーブの剣が、レイヴの刃を弾いた。


「お前の相手は俺だろ?」


ハーブが低く呟く。


レイヴはわずかに目を細める。


「……いいね、その眼」


次の瞬間——


「ならば、全力でいかせてもらう!」


レイヴの漆黒の剣が、不気味な光を放つ。


「黒焔剣・魔閃こくえんけん・ません


ゴォォォォッッ!!!!


漆黒の斬撃がハーブへと迫る——!!


次回予告


黒鋼会最強の剣士、牙神レイヴ。


彼の放つ魔刃が、ハーブたちを追い詰める。


果たして、ハーブはこの強敵を打ち破ることができるのか!?


次回、第63話「剣鬼の極致」


最強の剣士同士の死闘が、始まる——!!

読んでくださりありがとうございます!


更新頻度ですがなるべく毎日11時頃と22時頃の2話投稿を目指します!


感想など書いていただくと今後の励みになるのでどんどんコメントしてください!

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