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第61話 赫焔轟破

灼熱の極限


ゴォォォォォッッ!!!!


ラグナの全身から放たれる炎は、まるで太陽のように灼熱を極めていた。


その中心で、ラグナは両手を掲げ、巨大な火球を生み出す。


赫焔轟破かくえんごうは——。


「これで終わりだァァァァァァ!!!!」


彼の叫びと共に、圧倒的な熱量を持つ炎がハーブたちへと迫る。


ドォォォォォン!!!!


地面が焼けただれ、空間すら歪むかのような熱。


玲華が剣を構える。


「くっ……このままじゃ——!」


雪奈も咄嗟に魔法を発動する。


「光よ——!」


彼女が展開した結界が、燃え盛る炎に包まれながらも何とか耐えようとする。


しかし——


バキバキバキ……!!!


「……っ!!」


結界に亀裂が走る。


このままでは——


「雪奈、玲華……下がれ!!」


ハーブが剣を構え、ラグナの赫焔轟破に向かって飛び込んだ。


「ハーブ!!?」


玲華の叫びが響く。


だが、ハーブは振り返らず、ただ炎の中へと突き進む。


——負けるわけにはいかない。


この炎を超えなければ、ラグナを倒すことはできない。


ならば——


「斬る!!!」


ハーブの剣が、蒼き輝きを放った。


蒼閃・斬界そうせん・ざんかい


シュンッ——!!


刹那、ハーブの剣が赫焔轟破を真っ二つに断ち切った。


ズバァァァァッ!!!!


炎が左右に分かれ、ハーブの進む道が拓かれる。


「なっ……!!?」


ラグナの表情が驚愕に染まる。


その瞬間——


「お前の炎は、もう俺には届かない!」


ハーブが目の前に立っていた。


「なに——」


ギィンッ!!!!


ハーブの剣が、ラグナの胸を貫いた。


「ぐっ……があああああっ!!!」


ラグナが叫び、炎が一気に収束する。


その場に膝をつき、肩で息をするラグナ。


「お……お前……本当に……強ぇな……」


ハーブは剣を収め、ラグナを見下ろした。


「お前も、強かった」


「チッ……まあいい……負けは認める……」


ラグナが悔しそうに笑う。


次の瞬間、彼の体が赤い光となり——


フッ……


彼の姿は、消え去った。


戦いの終焉


静寂が訪れる。


ハーブは深く息を吐き、玲華と雪奈の方を振り向いた。


「……終わった、のか?」


玲華が剣を下ろしながら呟く。


雪奈はまだ信じられないというように、杖を握りしめたままだった。


しかし、空を見上げると——


燃え盛っていた炎が、すべて消えていた。


「……終わったみたい、ですね」


雪奈が微笑む。


ハーブはゆっくりと剣を納め、仲間たちの元へと戻る。


だが——


「……いや、終わっちゃいねぇ」


玲華が剣を握り直す。


「なに?」


次の瞬間——


ズズズ……!!


地面が震え、新たな気配が広がる。


ハーブたちは、その場に立ち尽くした。


新たな敵が、すぐそこまで迫っている。


次回予告


ラグナを倒し、一息つく間もなく新たな敵の気配が迫る。


それは——黒鋼会の最強戦力、そして異世界からのさらなる刺客だった。


次回、第62話「黒鋼の魔刃」


新たな戦いが、始まる——!!

読んでくださりありがとうございます!


更新頻度ですがなるべく毎日11時頃と22時頃の2話投稿を目指します!


感想など書いていただくと今後の励みになるのでどんどんコメントしてください!

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