エピローグ 終わり、そして始まり
静かな風の中で
穏やかな風が草原を吹き抜ける。
そこには、剣を腰に携えたハーブの姿があった。
「……静かだな」
かつて、幾度もの戦いを繰り広げたこの地も、今ではただの美しい大地となっている。
遠くには村があり、人々が笑顔で暮らしているのが見える。
「俺たちが守った世界……か」
ハーブはそっと目を閉じる。
玲華、雪奈、クロウ——共に戦った仲間たちは、それぞれの道を歩み始めた。
玲華は剣士として新たな流派を築き、雪奈は人々を助けるための活動を始めた。
クロウは旅をしながら、この世界の均衡を見守っている。
「……俺も、そろそろ行くか」
腰の剣に手を添え、ハーブは前を向いた。
——この世界の行く末を、最後まで見届けるために。
⸻
そして伝説へ——
やがて、彼の名は伝説となり、語り継がれることとなる。
“世界を救った剣士”として——。
しかし、それを知る者は、もう誰もいないかもしれない。
なぜなら、彼は名も告げず、どこかへと旅立ったのだから——。
——完——
今回で終了となります!
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タイトルは『天下無双の侍、異世界で覇道を拓く』です!
興味があればぜひ読んでいただけると嬉しいです!