第114話 最終決戦
覚醒する闇
——ズズズズズ……!!
エクリプスの身体が闇に包まれていく。
黒い波動が空間を歪め、大気すらも軋ませる。
「くっ……何が起こっている!?」
玲華が剣を構えながら後ずさる。
「……嫌な予感がする」
クロウの表情が険しくなる。
雪奈も、不安そうにハーブを見つめた。
(ハーブさん……大丈夫ですか……?)
——そして。
闇が晴れた時、そこにいたのは異形の神だった。
「ククク……これが、“神”の力よ……!」
エクリプスの身体は完全に変貌していた。
全身が漆黒の鎧で覆われ、背には六枚の闇の翼。
その顔には、三つの瞳が妖しく輝いている。
「貴様がどれほど力を取り戻そうと……この力の前では無意味だ……!!」
「……そうか」
ハーブが静かに剣を構える。
「だったら、それを超えるだけだ」
——ゴォォォォォォッ!!!
蒼き光がハーブの身体を包み込む。
玲華が息を呑む。
「この光……!」
「間違いない……」
クロウが低く呟く。
「これは……“蒼穹の覇剣”の完全解放だ……!!」
ハーブの剣が蒼く燃え上がる。
それはまるで、“神を討つ者”の証のように——
⸻
◆蒼穹の剣 VS 闇の神
「来い、ハーブ!!」
エクリプスが腕を振るう。
——ゴォォォォォッ!!!
黒き刃の嵐が襲いかかる。
しかし——
「遅い」
ハーブは一瞬で間合いを詰めた。
——シュンッ!!
エクリプスの背後に回り込む。
「なっ……!?」
「終わりだ」
——ザンッ!!!!
蒼剣が一閃する。
エクリプスの身体が裂け、黒い血が飛び散る。
「ぐああああああっ!!!」
その瞬間——
——ズゥゥゥゥゥゥン……!!!
エクリプスの身体が崩れ落ち、闇が霧散する。
玲華、雪奈、クロウが呆然と立ち尽くす。
「……倒したの?」
玲華が息をのむ。
「……あぁ」
ハーブが剣を収めた。
「これで、終わりだ」
——だが、その時だった。
「ククク……終わり? 本当にそう思うか?」
⸻
◆次回予告
エクリプスを倒したハーブ。
しかし、戦いはまだ終わっていなかった——。
そして明かされる、“神の真実”とは……!?
次回、第115話「闇の真実」
戦いは、新たな局面へ——!!
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