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第11話 黒鋼会の襲撃

玲華の情報網から、黒鋼会が近日中に何か大きな動きを見せるという報せが入った。

ハーブと玲華は、夜の学園の片隅で密かに会合を開いていた。


「黒鋼会の動きが活発になっているわ」

玲華が手元の資料を広げながら言う。そこには、黒鋼会の関係者が最近接触した人物のリストが記されていた。


「ターゲットは学園内の要注意人物……つまり、私たちか」

ハーブが冷静に分析する。


「ええ。それに、私の協力者が新たな情報を手に入れたわ」

玲華はスマホを取り出し、メッセージを見せた。


『明日の夜、学園の体育館で集会が開かれる。黒鋼会の主要メンバーが動く』


「……これは罠の可能性もあるな」

ハーブは腕を組み、慎重に考える。


「そうね。でも、逆に言えばチャンスでもあるわ」

玲華の目が鋭く光る。


「確かに。敵の本拠地に踏み込むのは危険だが、情報を引き出すには絶好の機会だな」


二人は頷き合い、翌日の夜、体育館での潜入を決めた。


翌日・夜——学園の体育館


ハーブと玲華は、学園の裏手にある体育館の近くに潜んでいた。

中からは複数の男たちの声が聞こえてくる。


「……結構な人数がいるな」

ハーブが小声で呟く。


「ええ。正面から突っ込むのは無謀ね。まずは様子を探りましょう」


玲華は静かに近づき、隙間から体育館の中を覗いた。

そこには、十数名の男たちが集まり、中央には一人の男が立っていた。


「……あれは、黒鋼会の幹部の一人よ」

玲華が指差す。


男は鋭い目つきで周囲を見渡しながら、低い声で言った。


「お前たちも知っての通り、ここ最近、我々の動きを邪魔する者がいる」


周囲の男たちがざわめく。


「玲華と、あの転校生——ハーブとかいう奴だな」


「こっちが動く前に叩いておかねえと、面倒なことになるぜ」


「確かに……だが、すぐに消すのも面白くねえ。じっくり追い詰めてやろうじゃねえか」


男たちが不敵な笑みを浮かべる。


「……思った以上に、こちらを警戒しているようね」

玲華が歯を噛み締める。


「だが、やり方が雑だな」

ハーブが静かに言う。


「……どういうこと?」


「奴らはまだ俺たちの実力を理解していない。だからこそ、こんな大勢で囲んでプレッシャーをかける程度しかできないんだ」


ハーブは体育館の中をじっと見つめる。


「それに、何かがおかしい……。普通なら、こんな場所で堂々と話し合うはずがない」


玲華も気づいた。


「……確かに。まるで、誰かに聞かせるために話しているみたいね」


二人は静かに息を呑んだ。


「——待ち伏せだ」


その瞬間、背後から気配がした。


「気づくのが遅ぇよ」


男たちが物陰から現れ、ハーブと玲華を囲んだ。


「……やっぱり、罠だったか」

玲華が舌打ちする。


「だが、問題ない」

ハーブは冷静に構えた。


男たちが一斉に襲いかかる——。


次回、第12話「決戦!黒鋼会」

待ち伏せを受けたハーブと玲華。

彼らは、この窮地をどう切り抜けるのか!?

読んでくださりありがとうございます!


更新頻度ですがなるべく毎日11時頃と22時頃の2話投稿を目指します!


感想など書いていただくと今後の励みになるのでどんどんコメントしてください!

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