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冒険者イリヤとして隣国ゼントロン王国の王都から第一歩を踏み出す。

この作品を選んで、お読で頂き、ありがとうございます。

この物語はフェイクションです。


物語中の世界観は独自の世界観で書いておりますので、法律、慣習、習慣、常識等に異質な部分が多々ありますが、其れ含めて楽しんで読んで頂きたいと思います。

 アマリアは瞬間移動で隣国のゼントロン王国の王都近くの森の中へ移動すると、周囲に誰もいない事を確認してから、木の陰に隠れて速やかに装備服へ着替えた。


 アマリアは三歳の頃に両親を流行病で亡くして、隣の叔父様によってアマリアを聖セイランス教会が運営する孤児院へ連れて行かれた。


 アマリアも四歳の時に高熱をだす病に掛かり、一週間寝込みその時に前世の記憶を取り戻したのと同時にチート能力も身に付けて聖属性の魔法も使えるようになった。


 アマリアが聖属性の魔法が使える事が分かると、直ぐに王都の聖セイランスセイランス教会へ連れて行かれて、神官長のセディスノア様の元で育てられた。


 それと同時に聖女としての修業も始まり、五歳の時に聖女見習としてメイテリアと出会い仲良く一緒に聖女の修業に励み現在に至る。


 アマリアはアイテムボックスにほとんどの私物を仕舞っており、教会にある部屋には聖女の衣装と下着数枚くらいしか置いてなかった。


 アマリアは装備服に着替えるとステイタス画面で聖属性の魔法のうち治癒魔法以外を封印すると、聖女特有の金髪から水色に髪に変化した。


 そしてアマリアは剣をアイテムボックスから出して左の腰脇に携帯すると、直ぐに森の中へ魔物を狩りに行く。


「うふふ、今日から私は冒険者イリヤとして生きていくわ、その第一歩をこの森から始めましょうか」


イリヤは自由になった喜びを噛みしめて、勇んで森の奥へ歩いて行く。


 その日は時間があまりなかったので、ブラッドウルフを12体氷漬けにしてアイテムボックスに収納してから王都へ向かった。


 王都へ向かう途中で女性の冒険者の間で流行っているマジックポーチの擬きをアイテムボックスから出して右脇の腰に下げた。


 王都の入場門で冒険者証を衛兵に見せるとすんなりと通してくれたので、そのまま門を通り街路を進み先ずは空き部屋がある宿屋を探した。


 一昨年頃に一度まで居た森の浄化をした事があったので瞬間移動で森の行けた訳だけど、宿屋も結局空いている部屋があるのはその時に泊まったちょっとお高い宿でしかなかった。


「はぁ~、仕方がないかな、チョッと痛いけど野宿するよりはマシよね」


イリヤは仕方がなく前金で12000ルディを受付の担当者に冒険者証を渡して口座のお金で支払いを済ませて宿帳に名と職業を記入した。


「はい、毎度ありがとうございます。お部屋は209号室です。これが鍵です」


「あっ、私これから直ぐに冒険者ギルドへ行きたいのですが、鍵は後で良いのかしら、それと冒険者ギルドまでの行き方も教えてくれる」


「はい、戻って来ましたら、受付で209号室とお客様の名を伝えて下されば結構ですよ、これが冒険者ギルドへ行く案内図ですのでご利用ください」


「あっ、ありがとう。戻ってきてからお食事するから、よろしくね」


「はい、畏まりました。ただ夜のお食事のラストオーダーは七つ時までですので、その前にはお帰り下さいませ」


「七つ時ね、分かったわ、それじゃ、行ってきます」


イリヤは受付の女性に言って宿屋を出る。


 イリヤは今現在アイテムボックス内に120万ルディと冒険者証の口座に29万ルディの残高を持っているけど、最終目的地であるボソワンド王国までの道のりがけっこう遠いので無駄使いは出来なかった。


 なぜボソワンド王国かと云うと、理由は簡単で聖セイランス教会とは別の宗教を信仰しいる国で妖精信仰をしいる多種族国家なので、聖セイランス教会の信徒達の目を事を気にする事がないので選んだ。


 冒険者ギルドに着くと直ぐに中に入り、依頼票を張り付けている掲示板を見て、常時依頼の魔物の討伐がないか確認するとブラッドウルフ五体討伐があった。


 イリヤはラッキーと心の中で思いながら、魔物の解体場の受付カウンターへ行き、受付嬢に冒険者証を出して用件を伝える。


「あの常時依頼のブラットウルフを討伐したので12体買い取ってもらえるかしら」


「畏まりました。ブラットウルフはそのマジックポーチの中ですか、こちらのスペースにお出ししてください」


「はい、よろしくね」


イリヤは氷漬けのブラットウルフ10体を指示されたスペースに置いて氷を解除して無傷のままで提供した。


「氷属性の魔法ですか、ちかも無傷ですね査定させて頂きますから、あちらの正面受付カウンターの方でお待ちください」


「はい、お願いしますね」


イリヤは査定に一時くらい掛かるかなと思い、正面受付カウンターに隣接している酒場の空いているテーブルに座り果実水を頼んで待つ事にした。


 時間も日が暮れた頃なので大勢の冒険者達がギルド内にその日の成果を持ってやってきて報酬を貰う為に受付カウンターへ並ぶ。


 その中にはガラの悪い男の冒険者も居て、イリヤも大抵はそういう男の冒険者達に絡まれるくらいの美少女なので、果実水を飲んでいたら案の定絡まれて来た。


「可愛い姉ちゃんがいるじゃないか、どうだ俺達と一杯やらねえか、その後に可愛がってやるからよ」


「お断りします。他の方を当たって下さいね」


イリヤはハッキリと大きな声で断る。


「ハァー、生意気な姉ちゃんだな、大人しく俺達に付き合えば良いだよ、痛い目に遭いたいのか」


「あら、断ったはずよ、脅すならこちらも抵抗させて貰うわよ」


「生意気な態度を取るんじゃねぇんだよ」


ガンとその男がテーブルに拳を叩きつける。


「仕方がないですわ、凍って大人しくしてね」


イリヤはその男を首だけ出して氷漬けにした。


「えっ、オイ何しやがった氷漬けだと身体が動かね」


「うふふ、大人しくしてないと身体ごと砕けるわよ、私が去るまでそこで大人しくしてね、隣の方も氷漬けになりたいかしら」


「いいや、遠慮するわ、オイ、本当に大丈夫なのか」


「大丈夫よ大人しくしていればね、暴れたら保証できないけど、だから私に絡まないでね、直ぐに氷漬けにしちゃうから」


「オイ、何んとかしろう。頼むもう絡まないから許してくれ、冷てんだよこのままだと凍死しちまう」


「本当にもう絡まないのね、じゃ、許してあげるわ」


イリヤは直ぐに氷魔法を解いて、その男を解放するとその場から逃げ出して行った。


 本来ギルド内では暴力は当然だけど威嚇して脅すのも禁止事項であるし、魔法の使用も厳禁ではあるけど、女性の冒険者が男に絡まれて身を護る拘束魔法程度ならぎりぎり許されている。


「大変お待たせいたしました、イリヤ様1番の受付カウンターへお越しください」


「はい、私です」


イリヤは名前を呼ばれて直ぐに向う。


「大変お待たせいたしました。絡まれて大変でしたね、あの連中いつも女性に絡んで何度もマスターから注意されているんですよ、では報酬はこちらですが口座に入金致しますか」


受付嬢は小声でさっきの冒険者の二人の事を話してくれたあとに報酬の支払い明細を見せて渡してくれた。


「なら口座へ入金してください」


イリヤは12万ルディの報酬を冒険者証の口座へ入金する事にした。


「畏まりました。直ぐに入金処理致します」


受付嬢は直ぐに手元にある口座の入出金用の魔道具を使い処理をしてくれた。


「お待たせいたしました。冒険者証と入金明細書です。本日は大変お疲れさまでした」


受付嬢は笑顔で冒険者証と入金明細書をイリヤに返す。


「えぇ、ありがとう、それじゃ失礼します」


イリヤも笑顔で冒険者証と明細書を受取り、挨拶して冒険者ギルドを出て急いで宿屋に戻った。


 イリヤは宿屋にぎりぎり到着して何とかラストオーダーに間に合い晩御飯を頂く事が出来たので、ゆっくりと出された料理を食べる。


 食事の合間に宿屋の若いお姉さんに馬車の定期便で、隣国のサキュリア王国方面へ向かう定期便があるか尋ねた。


「あの、すいません、馬車の定期便でサキュリア王国方面へ行く便がありますか」


「サキュリア王国方面ですか、でしたら次の街のリティニア行きの馬車に乗って行かれればいいと思いますよ、長距離便はあいにくありませんので乗り継いで行くしかありませんね」


「そうすか、リティニア行きですね分かりました。ありがとう」


イリヤは若いお姉さんに礼を言って、食事を済ませて自分の部屋へ行って早く寝る事にした。


 こうしてイリヤの旅の初日が無事に終えて、これから目指す目的地であるボソワンド王国へ向かう為の長い旅路が始まった。

お読み頂きありがとうございます。

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