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第172話 人選ミス

「まずは全裸になろっか!」


 いやいや、どうして私が裸になるの?

 男の人について学びたいってのに。


「自分の身体くらい分かってるわ」


「全然、知らないはずぅ! わたしが品定めしてあげるわよ。リオ君を虜にする武器を見定めなきゃいけません!」


 ああ、そういうこと。私の身体のどこが良いのかを見てもらうのか。


 何だかモニカは笑ってるけど。


「じゃあ、とりあえず二階に。工房には鍵かけとくわ」


 嫌な予感がするけれど、背に腹は代えられないのよ。

 伯爵家から成り上がった実績を持つモニカに教えを乞うしかありません。


 私たちは二階にある居室へと。

 ぶっちゃけ何もないのだけど、散らかってもいないはず。


「あっちゃぁ! 何この処女丸出しの部屋!」


 えっと、引っぱたいて良い?

 もう既に私、限界かも。


「うるさい。実際に処女なんだから仕方ないでしょ?」


「それにしてもさあ、雰囲気作りって必要でしょ? どうせここでするんでしょ?」


「あわわ、別にここじゃなくても!?!」


 私の部屋でするとか考えたこともないわ。


 だけど、リオはドルース師匠の家に住んでるし、誘うとしたら私の部屋か……。


「今さら、ムーディーなライトとか買っても付け焼き刃だし、とりあえず下着でも干しときましょうか」


「ええ? 寝室に下着を干す女とか嫌われない!?」


「これだから処女はダメね? 隙を見せるってことよ。彼が気付いてから慌てて取り込むの。そしたらさエッチな下着穿いてるんだとか、ちょっとダメな子アピールができるってものよ。庇護欲を掻き立てなきゃ!」


 ダメな子アピール?

 何それ、美味しいの?


「そんなアピール必要?」


「まずはヤれると思われなきゃダメよ。キッチリしすぎてたら、身持ちが堅いのかと思われるでしょ? 抜けたところがある方が可愛いのよ」


 私は妙に納得していました。

 これまでもリオをからかったりしたけれど、私は明確に線引きしてたのよ。


 だからリオは私に襲いかかれなかった。

 私がクソ真面目だと思って、手を出せなかったんじゃない?


「モニカ先生、もっと教えてください! 下着は干しまくります! 次に私は何をすればいいの!?」


「落ち着きな? ムードが良い感じになったら誘うわけだけど、エレナの武器が何かを探さないと。わたしだったらお尻。このお尻のおかげで侯爵夫人なのよ」


「ほうほう、なるほどです!」


 とにかく脱いでとモニカ。

 いや、本気だよね? 脱いだら私の武器が分かるのかしら?


 仕方なく私はドレスを脱いでいく。普段着だけど、ちゃんとコルセットも着けています。

 まあそれで私はコルセットを外して、下着姿になっていました。


「処女のくせに、おっぱいデカいね?」


「処女は余計よ。お母様も大きいから遺伝じゃないの?」


「爆乳ではないけど、形がいいわ。どれ、色も確認……」


「わわわっ!?」


 モニカは私のブラを外し、更にはパンツまで脱がしてしまう。


「おおお! これは良い女だわ。エレナが本気で婚活してたら、公爵夫人になれたと思うよ。男が好きそうな身体だわぁ」


 もう服を着ていいかしら? 見定めは終わったのよね?


 何度も頷いたモニカ先生。どうやら実行すべき作戦が決定したみたい。


「エレナ、ランプを増設しましょう。明るいやつ!」


「え? 今のランプじゃダメ? 割と高かったんだけど」


「一個じゃ暗すぎるわ。ヤってるときエレナは身体を見せつけなきゃ。この白い肌に薄桃色の先っちょ! 暗くして見えなくするなんて悪手だわ」


 服を着ながら、私は頷いている。

 モニカ曰く、私の裸は武器になるようです。


「前にも言ったけど、オッパイで攻めよう。男は総じてオッパイ大好きだから。凄く綺麗だし、大きさも形もいい。挟めるほど大きくなくても大丈夫よ!」


「挟むって何を……?」


 まるで分かりません。

 一応は大人な物語で吸われるくらい知ってますけど、挟むって記述はどんな物語にも出てきませんでした。


「アレよアレ。凄く喜ぶからあとで教えてあげるわ。それよりも、良い雰囲気に持っていくシチュエーションイメージは固まったし!」


「本当!?」


「エレナはやはり胸で押していくべき。リオ君ってエレナの胸ばかり見てるんでしょ?」


「ええまあ。そのおかげで色々と買ってもらったもの」


「じゃあ、思いっきり胸元が開いたドレスで迫るだけ。押し付けたりしちゃいなさい。健全な男の子なら、頭のネジが吹っ飛ぶから!」


 そんなに簡単にいくかしらね?

 今までも胸を押し付けたりしたけど、リオってば紳士すぎるんだけど。


「上手く行くかなぁ?」


「わたしが悩殺方法を伝授してあげるわ。今日は特訓よ!」


 そんなわけで修行に向かうまでの数時間、私はリオを落とす特訓に励むのでした。


 リオってば、早く帰って来ないかなぁ。


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