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きみと1週間 ×101
12月 18日 金曜日
街のパン屋さんで君と会う。
イートイン席で、僕は本を読んでいて
ぼくの横の席が空いていて
君はそこにやってきた。
『ここ大丈夫ですか…あ、』
「大丈夫ですよ・・・・・あ」
僕は平然とまるで偶然のように接する。
もちろんこれは偶然だよ。
でも初めてじゃない。
この日のこの会話も
100回目。
『き、昨日はありがとうございましたっ』
横に座って、君は髪を少し耳に掛けながらそう言った。
緊張してたりするとやる癖だって気づいたのは
何回目の時だっけ。
僕は普通に会話を続ける。
『あれ・・・・・その本・・・・・もしかして』
僕の持っている本に、君の視線が向かう。
君もこの本好きだよね。
知ってるよ。
共通の趣味を見つけたら
君が少しずつ心を開いてくれた。
会話もはずんだ。
100回目の今日も、
いつもと同じだ。
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