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お嫁さんは‥最強でした

後半視点変わります。

よろしくお願いします。


拝啓 たぶんここから遠いところにある日本にいるお父さんとお母さん‥と反抗期真っ盛りの弟くんと猫のミー


なんで生まれ変わっちゃったのか、いまだよく理解してませんが、理解する前に人生終わりそうです‥



(あー‥私このまま死んじゃうのかなぁ‥)



ラクシミリア、0歳。


早速人生の壁にブチアタッテオリマス‥



第一、だ。


魔力持ちの赤ん坊は大体10日で死ぬって‥なんか絶対呪いかけられてるとしか思えない‥!まだ生まれたばかりなのにデスマッチなんてエゲツない‼︎


しかも魔力が大きいほど見つかりにくいなら、王族とか公爵家とか魔力高そうなところは結構な被害が出てるんじゃないだろうか



うむむむむと考え込んでた(現実逃避してた?)私だったけど、そろそろなんとかするべきだよね‥と重い頭を上げた。



見上げると‥かなり大変なことになっていました‥



私を抱きしめながらお母さんはしくしく泣いてるし、いつの間にか来てたお父さんとシブいお声を持つお父さんのお兄さんはなんか言い合いしてるし‥レオンくんは‥‥揺りかごの中でスヤってる⁈‥‥意外と大物じゃないか、レオンくん‥



「見ろ‼︎うちのレオンハルトの愛らしさを!」


「はあぁぁぁ、兄さんの目は節穴なの?!

誰が見たってうちのミリアの方が可愛いじゃないか‼︎うちの子天使だから!」



‥‥何の話をしてるかと思えば‥!


(仲の悪いママ友みたいな会話してるよこの人達‼︎)


私の命がかかってるのになんて暢気な‼︎



とりあえず泣きっぱなしのお母さんの手をニギニギしながら、親バカ2人のしょーもない会話を終わらせるため大声を上げてやろうと息を深く吸い込んだ瞬間‥




ーバアァァァァン‼︎‼︎




(‥‥え?)



「あら私としたことが手が滑ってテーブルをダメにしてしまいましたわオホホホホホホ」



いつの間にかベッドから離れていたレオンくんのお母さんが『テーブルだったもの』を華奢な足でグリグリ踏みつけている。



(‥どうやったら手でテーブルをあそこまで粉々に‥?)


身体が勝手にブルブル震えるのは許してほしい。私だって恐いものは恐いのだ‥



「で?こんな一刻を争う時に殿方お二方は一体どんな有意義なお話をしていらっしゃったのかしら?」



にっこりと綺麗に微笑んで問いかける最強嫁に、男二人はすぐに白旗を揚げたのであった。


***************



『あのな、、‥‥王になるってことは‘独り’になるってことだ』


上にいく、といった自分にそう言ってくれた友がいた。どういうつもりでその言葉をくれたかはわからない‥だが、今ならその意味がわかる。



まだ‘一’王子だったあの頃、王になればなんでもできると思っていた。父王よりも、他のどの王子よりもこの国をよくすることができるはずだと信じていた。


そして


国を守ることが、大切な彼らを守ることだと思っていた‥変わらずあの優しい時間を守れるのだと。




(あの頃の自分が、もし今の『私』を見たらなんと言うのだろうな‥)



「くっくっ‥」


思わず洩れた嗤いは、自嘲の色を含んでいた。



そしてあの『友』はなんと言うのだろうか


「‥どこにいるんだ‥‥‥友よ‥」


そうつぶやいた男の瞳は、まるで迷い子のように揺れていた。



レオンくんのお母さんは、とっても華奢だけど力持ちです。怒らせたらダメです(笑)

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