6、ネロの家に住もう
俺はミュラーと共にネロの後をつけていた
理由は簡単
ただでさえ金がないのにずっと宿に泊まっているわけにはいかない
ベイルに貰った金が尽きてからでは遅いのだ
そんなとき姫様がいい物件を仲間にした
仲間の家に居候すれば金がかかからない!
飯代くらいは払うが基本無料!エクセレント!
「てなわけでネロの家に住むな」
「どういうわけですか?なんで僕の家なんです」
「この世界に来て一週間もしてない俺に頼れる人間いないんだよ金がないんだよ頼むよ」
こいつ人が良さそうだし……いける!
「でも、やっぱり、ちょっと無理ですよー」
なん……だと……!?
「まぁ、お前の意思は関係ないんだがな」
「お邪魔しますぅ」
目の前には二階建てネロの家があった
ナントイウ偶然ダー
コレハ住ムシカナイゼー
ミュラーが扉を開け入っていき、俺はその後に続いた
「ミュラー共々世話にな……」
家に入った瞬間、ミュラーと俺は固まった
かなり散らかってるが問題はそこじゃあない
女物の下着が落ちていることだ!
「「…………。」」
まぁ、そういう趣味の男もいるよな
俺は君を笑ったりはしないよ
俺も前世で
百合が嫌いな男子はいません
とか言ってたからな周りに引かれてたからな
「ネロ、お前女の下着が好きなのか……」
「え!?」
「違うのか?じゃあ、同居人がいるのか」
「えぇと、そのぉ……」
「ネロさんは女の子なのですねぇ」
「…………ぇ?マジで?」
「……はい、実は僕、女なんです」
嘘を見抜く魔法を常時発動させていたのに気づかなかっただと……!?
そういや、こいつは一度も自分を男と言ってなかったな……不覚だぜ
こいつを男と思い込んだのが俺の敗因か
別に勝負してないけど負けたぜ
「ギルドの連中もお前を男と言ってたな
なんで性別隠してんの?」
「僕、男に言い寄られるの嫌いなんですよ」
理由、しょっぼ!
「最初はそんな理由だったんですが、最近は男装してないと落ち着かなくて」
なるほどなー
しかし、こいつ女にモテてんのに気付いてないだろうな
そいつ等がネロが女と知ったときのリアクション見てみたいな……!
「ばらしていい?」
「いくらでも居候させますのでそれだけはご勘弁を」
モテてる自覚あったのか……
「女ってバレたらまずいんですかぁ?」
「面白いことになるだろうな」
「わ、わかっててばらす気ですか!?」
「YES!YES!YES!」
「ギルド登録も男でしたんですかぁ?」
「いえ、男装する前でしたから」
「受付嬢は同族だったか」
おそらく、ネロのモテ具合を笑いながら見てるだろうな
まぁ、エミリアが恋する乙女の顔してたからな、ばらさないでおう
そっちのほうが面白いことになるぜ……!
当初の予定通りネロの家に居候することになった