2、仲間と書いて手駒と読む
金髪縦ロールことエミリアが勝手にパーティーに加わった
この世界で勇者は珍しくないのか王城で声を掛けてくる人はいなかったな……
ずっと王城にいても暇だから俺は街を見にいくことにした
街の風景は中世ヨーロッパと言うところか……知らんけど
異世界だから珍しい物が置いてあるものだ……触手とか売ってるが何に使うのか謎だ
動物みたいな人間、獣人っぽいのもいるなぁ
キョロキョロしながら辺りを歩く俺不審者だなぁ
やたら道が複雑で道に迷いそう、てか迷うな俺だし
前の世界でも遠出する度に迷ったものだ……
しかし道に迷っても大丈夫!隣には王女様がおわすからな
……王女が護衛も付けず街に出ていいのか?
そういや強いんだっけ?
なら、大丈夫か
一応、勇者ということでお供を探してる訳だが寄ってくるのは弱いくせ威張ってるハエ野郎ばっかだった
なんか雰囲気で強いか弱いか分かるんだけど何これ能力?
なんか仮面でも買いたいなぁ
仮面被ってる奴ってなんか格好いいだろ?はい、馬鹿な奴と思ったの挙手しろー
でも金ないんだよな王女に奢らすのは男としてNGだ
ちなみにこの世界の通貨は
青銅貨
銅貨(青銅貨10枚分)
銀貨(銅貨50枚分)
金貨(銀貨50枚分)
白金貨(金貨100枚分)
となってるそうだ
一般人の月の生活費は銅貨30枚分らしいが知らんがな
思えば武器すら持ってねぇよ俺とか思ってたら
姫様がそういえばという顔をして話し掛けてきた
「まだ勇者様の名前を伺っていませんでしたわ」
チィ……!やっぱり聞いてくるか。見ず知らずの人に名前教えるの嫌いなんだよな、なんとなくだが
「俺はユウ。好きに呼んでくれよ姫様」
まぁ、フルネーム言わず適当でいいだろ向こうも言ってないしな
「私はエミリア=ドートリシュと申します。
よろしくお願いしますわユウ様」
フルネームで名乗られたわー
しかも、様付けだわー
「ところでユウ様は何をしてらっしゃいますの?」
今まで意味もなく人に声掛けてるように見えたのかこの姫様は……?
まぁ、相手が一方的に喋って俺は相槌打ってるだけだったな
「街の探索と手ご……お供を探すためにだ……ん?」
何が近付いてくる……?
羽が俺の頭に落ちてきた
それで上を見上げると人が降りてきていた
「流石、ファンタジーだな……」
天使っぽい人が現れた!
勇者はどうする
戦う
逃げる
kill
「今ぁ、危険なこと考えてませんかぁ雄樹様ぁ?」
何故バレたし
目の前に突然現れたのは背から翼を生やしたピンクの髪、ツインテールの……ちびっこだった
前世の俺にこんな濃い見た目な知り合いはいなかった……はず
「で、誰?」
まぁ、神が言ってた部下だろうが
「私はミュラーと申しますぅ。神から雄樹様の案内やら説明やら面倒を押し付け……いえ、そうですね観察をするために来ましたぁ」
突っ込まんぞ?
しかしこいつ強いな余裕で王女より強いだろう……という雰囲気がするだけ
「じゃあ、お前今から俺のお供な」
「…………ぇ?」
なんか驚いてるな
しかし、俺の隣にいる姫様なんてミュラーが現れたあたりから驚き続けてるぜ
「別に俺の観察が目的なら問題ないよな?」
「えぇ~とぉ、面倒なので『勇者にお供しなさい by神』……よろしくお願いしますぅ」
流石、話がわかるな神の姉ちゃん
さて手駒じゃなかったお供一人確保と
早速、この世界のことをミュラー先生に色々教わろうかね
やっとチュートリアルだな
読んでいただきありがとうございます!
天使=見た目は幼女
というイメージが何故か天の邪鬼にあり
ツインテ幼女を出しました
彼女もヒロインじゃありません
攻略不可です
まぁ、雄樹は基本ラブコメしないんですがね
次は説明回となりまーす
感想、批評、アドバイスなどを作者は筋トレしながらお待ちしております!




