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16、図書館の錬金術師




風の国と戦争するとしても情報がないことにはなんともならない

戦争っていうほど人数いないけどな

俺、ミュラー、全裸、ソラの4人で行くか……いや、絶望的に足りないし俺は魔法のレパートリーが豊富じゃない

暫くは戦力強化かな


ソラの記憶を一度覗いているが重要な情報は持っていなかった

風の国が隣国でソラがどのようなルートでこの国に来てどのように結界に触れず侵入したかくらいしか分からなかった

……取りあえず風の国の連中が掘った穴埋めてくるか


そのついでに王国最大の図書館に行くことにした





「ここから先は立ち入り禁止だ」


アホ毛の茶髪女が立ち塞がった!

勇者はどうする!

物理で退ける

魔法で退ける

アホ毛の後ろに気配なく佇んでいるソラに始末させる

王様から貰った立ち入り禁止区域に立ち入る許可証を見せる


せっかく許可証があるんだ使おう


「王様から許可貰ってるから問題ないだろー」


「駄目だ。僕に利益がない」


こ・れ・は・驚・い・た!


「ぇ?馬鹿なの?何でお前の役に立たなきゃ先進めないの?」


「それはこの奥の本、資料が全てこの僕、天才錬金術師アンナの私物だからだ!」


ナ、ナンダッテー

なんで、この女、図書館私物化してんの?

ボクっ娘ってネロと被ってるし、

ない胸を張って自分を天才とおっしゃるアンナとやら

錬金術師か……たしか魔力を必要としない技術、錬金術を使う者達だったな

絶滅危惧種らしい

情報源は姫様の執事クロル


「で、通るにはどうすればいいんだ?」


「僕の知らない未知なる物をくれたら通そう」


アホ毛がピョコピョコ動いてるがあれは魔法なんだろうか?


「未知なる物か……」


何かあったかな?……スマホが出てきた


「これでいいか?」


「な、なんだこれは!?」


アホ毛が忙しなく……回っていた


「喜べー。未知の物体スマートフォンだー」


異世界に電波が届く訳がなく常に圏外の上にバッテリー抜いてるから使い物にならないスマホだよー


「どうやって使うんだ?」


「さてなー。異世界の物らしくて俺にはわからんなー」


棒読みじゃないよー


「そうか。まぁ、この天才錬金術師アンナにできないことはない!」


その自信はどこから出てくるんだ?アホ毛か?


「満足してもらえたようで何よりだ。奥行っていい?」


「いいだろう。許可しよう」


周りの人達が驚いた様子で


『あの司書が道を開いただと……!?』


『金をいくら積もうと奥には通さない、あの自称天才が……!』


『あの男、何者……!?』


など言ってたが、このアホ毛、司書だったのか





入口の大きな扉を開いて、図書館の奥の部屋に踏み込む


そこには、壁を埋め尽くした数十メートルあるだろう本棚

壮観な光景で目眩がするほどだった


「この量の本が全部あのアホ毛の所有物だと……?」


「ふっふっふ、凄いだろう?凄いだろう?」


誉め言葉と受け取ったのだろう後ろから着いてきたアンナのアホ毛がまるでスクワットをしているかのように跳ねている


「なぁ、天才さんはここにある本、全部読んだのか?」


読むの面倒なんだが


「当然だとも、ここにある本の内容を暗記しているよ!」


「ほぅ、それはいいことを聞いた」


ニヤリと笑う俺、ブルッと震えるアンナのアホ毛


「ちょいと、記憶を見せてくれないか?」


後ろにいたソラに拘束されるアホ毛


「何をするつもりだ?よ、よるな、私に近づくな!」


アアアァァー!と、図書館に響き渡るアンナの叫び声


ギャアアアァァー!と、あまりの記憶の容量に耐えきれなくなった俺の叫び声も響き渡った……


「……これはアカン」


精神的に死んでしまう……

三途の川で婆ちゃんが「お前はまだ早い」と言って全力で石を投げてくる夢を見るくらい


痛かったよ婆ちゃん……


俺は全裸ほどじゃないが頭は宜しくない……ソラのは単純だったからダメージなかったがアホ毛のは一割見る前にダメージがヤバいことになった


「もう、お嫁にいけない……」


アンナが蹲ってシクシク泣いていた


「俺は人生が終わるところだった……」


アンナは徐に立ち上がり


「責任は取って貰うからな!」


なんかよく聞く言葉だな


「だが断る!嫁になど貰わん!」


「違う!この僕が好きでもない相手の嫁になる訳ないだろ!」


間違えた!恥ずかしい!


「じゃあ、何?」


アホ毛をビシッ!と立て


「私に未知を提供し続けろ!」


「すごい無茶振り!?」


後ろのソラさんは何故、苦無を構えてらっしゃるのか?





なんかアホ毛こと天才錬金術師アンナが仲間になった

仲間……かなぁ?




読んでいただきありがとうございます!



アンナ「アホ毛が本体?否、断じて否だ!」

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