表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
16/122

15、お約束イベントその三




ソラに幸せにしてやるとか恥ずかしいこと言ったからには、少しくらい良い思いをさせてやるべきだろう


故に街の屋台でクレープを食わせてやった


あぁ?そんなことで幸せな訳ないって?馬鹿め、暗殺の訓練ばかりしていたから美味いスイーツを食ったことがないと記憶覗いたときに知ったんだ

甘い物食えば幸せになるんだよ、俺がな!


見ろ狐のお面付けてるから表情は分からんがクレープを食ってる口が緩んでる、緩みまくってる

小動物みたいで微笑ましいわー

和むわー


可愛い顔してるでしょ。これ俺を暗殺しにきた娘なんですよ?


「暗殺しに来た奴を仲間にいれるなんて正気かよ」


「お前こそ街中で全裸とか正気かよ」


馬鹿はやはり全裸だった。慣れたわー


「あ、お巡りさんこっちです」


お巡りさん呼ぶのにも慣れたわー


「雄樹、テメェ裏切ったな……!」


「いつものことだろ。学習しろ馬鹿が」


お巡りさんと楽しい鬼ごっこに興じる全裸を物珍しそうに見ているソラ


最近、皆慣れてきてスルーか通報してたからこういう普通な反応は久々だなー


「……主、珍しい生き物がいる」


人間扱いされてなかった


「ユウ様、お供は三人までなのにテオさんにソラさんで五人いますよ。いいんですか?」


ネロが骨付き肉を食いながら聞いてくる


「お供は三人までっていうけどさ、それ守る意味ある?」


狸が勝手にそう言ってるだけだろ


「それに俺はルールを破るのが大好きだ」


「…………。」


ネロがなんも言えないって顔してる


「それにぃ、魔王倒しに行くつもりないですよねぇ?」


パンケーキを食いながらミュラー


「うん、そうだよー」


「ええ!?」


そんな驚くなよネロ


「魔王のせいでどんな被害があったか俺は知らないし、魔王の情報ないからまだ倒しに行けないし」


「魔王は人類の最大の敵ですよ!?」


「違うな人類の敵は人類に決まってるだろ」


ミュラーと共にヤレヤレ、と肩を竦める


「即刻、魔王を狩る必要があると判断したら行くけどな。そうでもないだろ?それに風の国が俺を始末するためソラを送ってきた、てことは戦争するつもりだぜ?多分だがな。そこで魔王を倒しに行く旅に出ようとか馬鹿か?」


グゥの音も出ないネロであった

「だから、俺は働かない!」


「それが本音ですか!」


バレたか……


「……主、これはなんだ?」


「アイスクリームだな。おっちゃん、これ二つ」


俺とソラの分を買う


「俺の分は?」


全裸、まだ捕まってなかったのか


「とぉ、甘いな!このテオを捕まえれるかなー!?」


凄ぇ、全裸がくねくねした動きでお巡りさんをかわして走って逃げていった


「全裸は放っておくか」


全員が頷いて同意した


「僕、ギルドで稼がないと生活出来ないんで行ってきますね」


ネロは仕事熱心だなー

まぁ、俺とミュラー、全裸が居候してるからな金かかるわな

昨日、更にソラが増えたし


「俺も稼がねぇとな」


じゃないとネロが過労で倒れる気がする


「その前に稽古と参りましょう」


悪魔執事に捕まったぜ!


稽古が最近、割りと真面目な殺し合いになってきてる気がするんだが気のせいだろうか……


稽古後、ソラも冒険者登録させておこうと思いギルドに向かった




ギルドでAランクの野郎三人に絡まれていた



……ネロが


「おい、ネロ、俺達に挨拶はどうしたよ?」


ヒロインが小物に絡まれてるのを助けるのお約束イベントだけど男のネロか……


そういや、あいつ男装女子だった忘れてた


「勇者とか言われて調子乗ってんの?」


むしろ迷惑してるらしい


「俺達も財布に困ってるんだ助けてくれよー」


ネロは俺達の財布だ!


「え?いや、あのぉ……」


オドオドしてるネロ


さて、小物共のLvはいかほどに

Lv108のスキンヘッド

Lv110のオールバック

Lv106のモヒカン


「なんだただの雑魚か」


おっと、心の声が漏れてしまった


「あぁ?なんだテメェは?」


「ユ、ユウ様助かりました」


何故、聞こえたし

ネロは俺に雑魚共押し付けるつもりのようだ

お前、そんなキャラだっけ?


「趣味悪い仮面被りやがってよぉ」


ギルド行くときは道化師っぽい仮面を被ってます……気分次第で


「あぁ、すいません先輩方が余りにも小物くさかったもので本音が出てしまいました」


ここは謝っておこう


「謝ってませんよ」


「ネロ君、そんなはずないじゃないか。本来なら話すこともないくらい小物臭のする先輩共に話しかけてやってるんだぜ?感謝するべきだろう」


ブチッ!と何かが切れる音が聞こえた気がした


「テメェ言わせておけば……!」


「俺達を誰だと思ってやがる!」


「なんか見たことあるリアクションだなー」


眠そうに欠伸をしてやった


「ぶち殺すぞこのチビ!」


『『『死んだな』』』


冒険者達がモブ達に哀れみの視線を送った


「五秒やろう神への祈りを済ませろ」


お前等は言っちゃいけないことを言った……


『『『アーメン』』』


お前等じゃない


「三名様ご案内~。【空間転移】」


ギルドから消える俺と獲物三人




この後、何があったかは想像にお任せします




読んでいただきありがとうございます!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ