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11、アイデンティティーブレイク?




ゴブリン狩りの報告のついでにゴブリンエンペラーの死体を持ってギルドに入ると、冒険者に大変驚かれた


『あれゴブリンエンペラーじゃねぇか!?』


『誰だよ、あの黒いお面野郎は!?』


今、制服がゴブリンの返り血で汚れてるため、俺は黒いフード付きコートに道化師が着けていそうな仮面を被っていた


『後ろの全裸はなんだ……!?』


『まさか、男好きか……?』


『『『逃げるぞッ!』』』


今日も馬鹿は馬鹿やってやるなー

どう仕置きしてやろうか……


「よぉ、受付嬢さん、仕事終わったぜ」


「お疲れ様です。ゴブリンエンペラーを狩るとは流石、勇者様ですね。

後、私の名前はフラメルです」


何故、俺が勇者と分かった?雰囲気か?そうなのか?


「まぁ、いいや。ゴブリンの生首とゴブリンエンペラーね」


「ゴブリンエンペラーの死体は買い取らせていただきますが、クエストにないことなのでランク上げには役立ちませんよ?」


苦笑する受付嬢


「問題ないさ。襲いかかってきたから潰した。それだけだからな」


お、結構、高く売れるのなラッキー!


「ところで、後ろの方は?」


後ろの全裸を見てお互い微妙な表情をする

俺は仮面被ってるから分からんだろうけどね


「あれはゴブリンを灰にしてたら出てきてな?上級魔法位なら余裕で耐えるし、ゴブリンエンペラーに串刺しにされたのに死なずに再生するわで、盾には優秀だと思って持って帰ってきた訳だ」


正確には付いてきた


「盾って……。で、なんで全裸なんですか?そういう趣味ですか?」


目を輝かせて身を乗り出す腐女子


「あはははは!殺し合いがしたいなら、そう言えばいいのに!……あいつ最初から全裸だったんだよ!」


「殺し合いだなんて一方的な虐殺になりますよー!」


やだなー、と手を振り笑っている受付嬢ことフラメル


「そうかな?」


この受付嬢、相当強いはずだ


「まぁ、それは置いといて全裸に服やってくれねぇか?周りの視線が痛すぎる……」


余りの視線の痛さにコートのついでに仮面を買ったんだよ!


趣味悪くね?とか全裸がほざいてたが、全裸より一万倍マシだ

全裸に服買ってやれば解決だって?

馬鹿め、全裸のために使う金はねぇ!黒いコートに黒いズボン、仮面を買ったせいで有り金がなくなったからという訳ではないですよーう。違いますよーう


「ただで全裸に着せる服ないですかねフラメルさん?」


「ありますよ」



あるんだ!


「確か、この辺りに……これでもない、あれでもない」


受付の向こうは四次元か?色んな物入りすぎだろ。受付に入りきる大きさじゃないぞあのドラゴン


「あ、ありましたよ!はい、これ」


出てきたのは姫様をナンパしていたチャラ男の服だった……


……チャラ男はいったいどうなったんだよ?服に赤い染み付いてるけど魔物の血だよな?チャラ男の血じゃないよな!?なんて怖くて聞けない

そんな俺の心を読んだのか


「大丈夫ですよ。あれのことで事件にはなりませんから」


笑顔でチャラ男をあれ呼ばわりする受付嬢


「……それは良かった」


チャラ男殺害の罪が着せられるのかと思ったぜ

チャラ男が生きていようが死んでいようがどうでもいい

俺に害があるかどうかが問題だ


しかし、チャラ男は間違いなくAランク、それをあっさり処刑とか……ギルド怖い


「おい、全裸、服だ感謝し……」


振り返ると全裸で女冒険者を追いかけては殴られ、追いかけては蹴られを繰り返している馬鹿の姿があった


「はぁ?なんで服なんて着ねぇといけね「着るか死ぬまで殺され続けられるのどっちか好きなほうを選べや」不肖、このテオ、服を着させていただきます!」


馬鹿はビシッ!と敬礼した


「それで、よろしい」




さて、全裸が全裸じゃなくなったし、帰るか




読んでいただきありがとうございます!

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