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BASH企画作品 愛×人

企画出遅れ…にもほどがある。

それにしてもCoolとこのオッサンだれや?

ほっといてください、酔っぱらいのたわごとです。

「時代はねCoolを求めているんだよ」

男はコーヒを淹れながら俺に向かって話してきた。

淹れ終わるとそれをソーサーに乗せて俺の前に持ってきて傍のソファデスクにぽつんと置いて俺の正面の一人掛けのソファに腰掛ける。

尾行をくすぐるコーヒの香ばしい香りが心くすぐってくる。

”飲んでいいよ”とでも言うように手の平を差し出されたのを見て俺ゆっくりと飲んでいく。

「…さっきの続きだけどね」

そういって手をこすり遠い目をしながら男は言葉をつづける。

「時代はCoolを求めているというのは何もその言葉の通りじゃないよ……ただ、時代は変わって言うのかな?……人々は原始時代のような直感的な単純さは嫌いで中世の哲学ぶった複雑さもいらないんだ……愛も勇気も行動と結果が結びつくのを望んでるんだよ。」

「…はぁ」

確認するような視線を向ける彼に俺は何の気もない…いや、何も理解できてない間の抜けた返事をしてしまったが、それに彼は悪びれる様子もなく、くつくつと笑って話を続ける。

「愛に階級差も…複雑な恋慕も直情的な性欲も必要としない…それが今のCoolさ。女性が恋に落ちるように仕向けるのに男はCoolを見せて気をひかせる、そんな風な世界が出来上がってるね…世界にも文学にも……小説なんてよく表現されてるんじゃないか?若い子向けっていうのかな?……私はこの言葉に甚だ懐疑的でね、文学は知識さえあれば年齢なんて……おっと話がそれたね。…どこまで話したっけ?」

「若い子向けの小説が…ってところです。俺が理解してる中では」

彼はそれを聞くとそうだったと顔をして年かな物覚えが悪くてねと照れたように頭を書くと話を続ける。

「ああいう作品は難しさなんてないだろ?恋にしても物語にしてもオチがある…読者は素直にその落ちまで誘導される……そしてあぁ、終わったって思うんだよ。中身の面白いとかは別にして〝読み遂げる”満足をするんだよ……そして作者も〝書き上げた”満足をするんだね…だから本人の自己主張なんてない苦悩も悩みも生まれない”愛”や”勇気”が出てくるんだ………本の中でも女性との恋に展開なんて必要のない味気ない人生だね」

そう言って苦笑いする彼に俺はムッとしながら意見する。

言ってることは正しいかもしれないが、それが俺の意見とは違ったからだ。

「今の作品だって面白いですし…人々は悩んで考えて書いてますよ。主人公は殺しにおびえたり、好きな女性への告白を悩んだり……」

その言葉に彼はゆっくりとほほ笑むとその通りと呟いた。

「確かに君の言うとおりだ彼らは悩みそして生きている……だが、本当に悩むべきなのは”彼ら”なのかな?」

「え?」

彼の言葉に理解が追い付かなくて詰まると彼は特に困った様子もなく腕時計を見て深く腰を掛けて瞼を閉じた。

「君はCoolを求めているんだから」

その言葉に僕は何が言いたいか考えてると彼は楽しそうにくつくつと笑うと細めでこっちを見た。

「ゆっくり考えて〝悩む”といいさ…」

そういって瞼を閉じると今度は彼は本当に眠ったのだろうかと思うほど静かになっていった。


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