表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
356/363

魔女の本拠地が……

「う~みゃ~……」

「………………」

 大陸統一トーナメントという名の下剋上イベントも終わり、魔王城にもようやく平穏が戻ってきました。

 大陸各地から集まってきた魔族たちはそれぞれの住処へと戻り、魔王城には魔王と黒鍵騎士、そして勇者と魔女とにゃんこが常駐しているのでした。

 ……勇者が魔王城に常駐、というのも常識的にはおかしな話かもしれませんが、そこは気にしないことにしましょう。

 今更ですしね。

 魔女はごろごろと黒鍵騎士に甘えています。

 膝枕でご満悦、といったところですね。

 にゃんこは勇者と一緒に戦闘訓練中です。

 トーナメントを経験したことでいろいろと思うところがあるようで、もっともっと強くなりたいという気持ちになったようです。

 黒鍵騎士は魔女を膝枕しながら書類仕事を済ませています。

 ボードを持ちながら器用にハンコを押したりサインをしたりと、最近はこの状況に慣れてきたようです。

 慣れていいものかどうかは謎ですが。

「平和だね~」

 そして魔女は調子に乗って尻尾をもふもふしています。

 変な触り方はせず、普通になでなでもふもふしているだけなので、黒鍵騎士も好きにさせているようです。

「そうですねぇ」

 ごろごろごろごろしている魔女は最近はだらけきっています。

 何か面白いことないかな~と思いつつも、なぜか黒鍵騎士のそばにいたがります。

 割と本気で恋しちゃってるかもしれません。

 こうして膝枕をしているだけで幸せな気分になるようです。

 このままずっと本拠地に戻らずに、こうしてごろごろしているのも悪くないかもしれないなぁ~などと本気で考えているようです。

 しかしそういうときほど平和というのは長続きしません。

 それを、魔女自身も身をもって思い知ることになります。

「っ!?」

 何かを感じた魔女が黒鍵騎士の膝から跳ね起きます。

「ど、どうかしましたか? 魔女殿」

「………………」

 魔女は厳しい視線を虚空に向けています。

「私の家が何者かに襲撃された……」

「え?」

 それは、魔女の本拠地に何者かが攻め込んだということでした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ