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腐っても魔王ですから


「おらおらー! くたばれロリコン野郎ーっ!」

「甘いわーっ! ロリコン舐めるなーっ!」

 優勝者がリヒテンダールに確定して、優勝者特典として魔王への挑戦権を得ました。

 リヒテンダールは積年の恨みを晴らすがごとく魔王に攻撃を仕掛けます。

 会場の皆様も魔王ではなくリヒテンダールを応援しているようです。

 魔王を応援しているのは……一人もいませんねぇ。

 つくづく人望のない魔王です。

 恨みを買いすぎているだけかもしれませんが。

「お前のせいで俺は愛する恋人と引き裂かれ続けたんだ! 絶対に一発はぶん殴るっ!」

「ふははは! 今頃はその恋人も余にメロメロのはずだーっ! 無駄なことはやめて諦めるがよい!」

「誰が諦めるかーっ!」

「余のロリハーレムを脅かすとは許せん!」

「やかましいわっ!」

 執拗な攻撃を繰り出すリヒテンダールですが、しかし腐っても魔王です。

 クリティカルヒットとはなかなかいきません。

 魔王はきっちり防いでいます。

 ロリ趣味の変態であっても、やはり魔王の力は偉大だということですね。

 ……同時に魔女の戦闘能力がどれだけ規格外なのかも垣間見えてしまいますが、そこは考えないようにしておきましょう。


 貴賓席から勇者と黒鍵騎士、そして魔女とにゃんこがその戦いを見物しています。

「ごめんねますたぁ」

「いいよいいよ~。愛の為だからね~」

 そして魔女は見物しながらにゃんこを思いっきり甘やかしていました。

「しかしこのままだと折角にゃんこが譲った勝利もムダになりそうだね~」

 一撃も入れられないリヒテンダールを見て、魔女が残念そうにつぶやきます。

「まあ、俺たちの間だとあんまり目立たないかもしれないが、あれでも大陸最強の魔王だからな。優勝者であっても簡単には倒せないだろ」

 勇者が言います。

「そうですね。ここで本当に下剋上などされても困りますし……」

 黒鍵騎士もやれやれと肩を竦めています。

 変態の主であっても、やはり魔王は魔王のようです。


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