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愛の為に

「にゃーんぱーんちっ! えんかくばーじょん!」

 遠隔攻撃には遠隔攻撃を、ということで、にゃんこはにゃんぱんち・遠隔バージョンを繰り出しました。

 魔力を乗せた衝撃波を飛ばすだけの攻撃ですが、しかしリヒテンダールは問題なくそれを防いでしまいました。

 魔剣を一度振るだけで相殺してしまいます。

 さらに威力を上げることで、遠隔にゃんぱんちを突っ切ってにゃんこに襲い掛かってきます。

「うーみゅー……」

 近づくこともできず、遠隔攻撃も不可能、ということでにゃんこがうなります。

 遠隔攻撃同士、どうやっても決着をつけることは難しいようです。

「まけてもますたぁはおこらないだろうけど……でもまけたくないなぁ……」

 にゃんこがぼやきます。

「負けたくないのは俺も同じさ。どうしても取り戻したい人がいるからな」

 思ったよりも真剣な声に、にゃんこが首をかしげます。

「とりもどしたいひと?」

「ああ。惚れた女がいるんだ」

「……そのひとって、もしかしてろりけい?」

「もちろん。ロリ美少女だ」

 彼もロリコンでした。

 美形なのにロリコンでした。

 とても残念な事実です。

「現在は魔王城にハーレムの一員として囲われている。優勝者は魔王と一騎打ち出来る権利ともう一つ、魔界の秩序を乱さない願いならばなんでも一つだけ叶えてもらえるからな」

「……まおうのろりはーれむかぁ」

 にゃんこが貴賓席を振り返って呆れた目で魔王を見ました。

 どんだけ恨みを買ってるんだあのおっさんは、とでも言いたげです。

「だから負けるわけにはいかないんだよ。愛の為に」

「あいのため?」

「そうだ。たった一人の愛する人を取り戻すために、何としてでも勝利をこの手に掴む!」

「………………」

 言っていることはとてもかっこいいのですが、根本はロリコンだということを忘れてはいけません。

 しかし純真なにゃんこは感動してしまい、涙ぐんでしまいました。

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