巨乳派の敵
ここで妖精豆知識を披露します。
実は妖精さんの弱点は羽なのです。
先ほどの鬼族みたいにエロな弱点ではなく、正真正銘の致命的な弱点なのです。
妖精は背中の羽を強く掴まれてしまうと激痛で気絶してしまいます。
薄い羽根の上に神経が集中しているからです。
妖精さんの羽に触れるときは優しくそっと、舐めまわす……ではなく撫でまわすように触れましょう。
そして悲劇が起こりました。
「ぴぎゃーっ!」
にゃんこに羽を掴まれたティゼットは奇声を上げてその場に倒れてしまいます。
にゃんこをおっぱいに挟んだまま気絶しています。
「みゅぐ……」
にゃんこはなんと罰当たりなことに、そのおっぱいから鬱陶しそうに脱出するのでした。
勇者たち巨乳派からどれだけ羨ましがられようとも、にゃんこにとっては息苦しいだけのものだったようです。
あとで勇者にシメられるかもしれませんね。
そして勇者は魔女に半殺しにされるのでしょう。
「えへへ」
そしてにゃんこは立ち上がってこぶしを振り上げました。
勝利~、と言いたいようです。
そんなにゃんこに合わせるように司会もにゃんこの勝利宣言をします。
「またまたエロ展開からの大・逆・転! にゃんこ選手の勝利です! 巨乳窒息ぱふぱふから卑怯にも弱点攻撃をした激烈可愛い巫女猫にゃんこ! ついに決勝戦への駒を進めたーっ! しかしこのエロ猫、さっきからエロ勝利が多いぞーっ! 本当にわざとじゃないのかゴルァ!」
そしてあまりにも羨ましい状況に司会の方が逆切れしています。
「わ、わざとじゃないもんっ! それにさっきとちがってこんどはあっちのほうがはさんできたんだもんっ!」
にゃんこが涙目で抗議します。
エロ猫呼ばわりされてはたまりません。
「この発言でにゃんこ選手はすべての巨乳派を敵に回しましたね!」
と、司会の発言に合わせるように会場から巨乳派のブーイングが襲い掛かります。
「にゃぅ~……」
流されるままにエロ展開になってしまったにゃんこは泣きそうになってしまうのでした。




