ますたぁのおしおき
「四回戦の相手って誰なのかな~?」
黒鍵騎士の膝枕でご満悦の魔女はそんな質問をします。
もうだらけまくりですね。
にゃんこは選手控室の方に戻りました。
「次は鬼族の方ですね。名前はカグヤ選手です」
「女の子?」
「ええ。ずいぶんと小柄な少女のようですが。陛下好みの」
「なにいっ!」
そこで魔王が反応しました。
さすがロリコンですね。
「にゃんこがロリ美少女と対決するのか!? むむむ。これはロリ美少女を応援しなければ! そして大会終了後には余の寝室にお招きしてお注射しなければ……」
「………………」
魔女が『死ねばいいのに』という視線を向けています。
黒鍵騎士も似たような視線を向けています。
「どっかに巨乳の美女が参加してねえかなぁ」
そして勇者だけがマイペースです。
「女の子が相手かぁ。にゃんこ、大丈夫かなぁ」
魔女が心配そうにつぶやきます。
「女の子相手だとにゃんこが手加減してしまうということですか?」
「んー、分かんない。ぴんく……じゃなくてシロとやりあったときは手加減なんてしなかったけど、ちょっと申し訳なさそうにしてたしなぁ」
魔女はいつかの弟子もどきのことを思い出します。
白の魔女は今頃どうしているのでしょう。
「女の子相手にどうなるのかっていうのはちょっと想像つかないや」
「まあ、毎日魔女殿と一緒にいるのですから大丈夫だとは思いますが」
「だね~」
「そんなこと言って、もしにゃんこがその選手といい雰囲気になったりしたらどうするんだ?」
勇者がからかうように言います。
にゃんこだって男の子なんですからかわいい女の子が目の前にいたらその気になっちゃうかもしれませんよ~という意味も含んでいます。
「別に」
魔女はあっさりとしたものです。
「ありゃ? 関心なし? あれだけにゃんこを可愛がっておいて」
勇者が意外そうに言いますが、
「ほかの女の子に目移りするようならお仕置きすればいいだけだもん」
「………………」
「………………」
魔女はやっぱり魔女でした。




